バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
2003年、フランスに単身で渡り、 現在はパリを拠点にヘアメイク&フォトエッセイストとして 活躍しているとのまりこさんが、 愛犬のバブーくん(アイルランド出身)を相棒に、 パリ暮らしのちょっとびっくりな出来事や、 へぇ〜っと感心する習慣などなど(*)をお届けします。 *もちろんすべてのフランス人やフランス全土に共通しないこともあります。 週に1回、でも気まぐれにもっと更新するかも? すてきな写真とともに、おたのしみください。 Amusez-vous bien!

 
とのまりこさんと バブーくんのプロフィール
 




6 8 7

「『あと2分!』と言われた
ときは、大きな気持ちで。」

6 8 7

「『あと2分!』と言われた
ときは、大きな気持ちで。」

バブー

みなさん、
「ちょっと待ってて!」
って言われたら、どのくらいを想像する??
2分かな?
5分かな?

そしてもし自分が遅刻していたら、
「あと5分で着くからごめんね!」
とか
「10分遅刻しそうです」
とか、正確な時間を伝えるかな??
今日はおフランス流
「ちょっと待って!」のお話です。


フランスで生活していると、
毎日のように耳にする「2秒」「2分」。
この数字を文字通り受け取ったらダメなのだ!

とのまりこ

フランス生活で、
ものすご〜くよく耳にする言葉。
それは
「deux minutes!!」(ドゥ・ミニュット)
「deux secondes!!」(ドゥ・セコンド)。
日本語に訳すと、
「2分!!」「2秒!!」ということです。

早くしてほしいときに話しかけると
「ドゥ・セコンド!」(=あと2秒だから!)
遅刻している人に電話をかければ
「ドゥ・ミニュット!」(=2分で着く!)

バブー

「2秒で出られるなら今出れるよね‥‥」
「2分て言ってたのに
結局10分たってもこないけど(怒)?」
って感じで使われるよ。

「2秒」とか「2分」っていうけれど、
これ具体的に「2」を表している訳じゃなく
「ちょっと待って!」
っていう意味で使われているんだよね。

とのまりこ

「ちょっと待って」という意味だとわかっていても、
「いやいや2秒じゃないじゃん‥‥」
「2分じゃないじゃん‥‥」
と腹が立ってしまうことも多いのですが(笑)。
5分前集合なんて絶対にない、
のんびりフランス流時間の流れ方??
なのでしょうか。

いちいち「2秒」と「2分」を
真に受けてはいけません。
なぜ「2」なのかはわかりません。
そういえば日本では割と
「3分」という数字が使われることが
多いですよね。
カップラーメンの3分とか、
ウルトラマンの3分とか?
でもこの時の「3分」はきっちり3分の使い方。
フランスの「2分」は全く違うので、
みなさまどうぞご注意くださいね。


バブー

フランス流時間の流れ方でいえば、
ず〜っと前にもこのコラムで、
「人の家に招待されたら遅刻していくのがマナー。
時間ぴったりはもちろん、
時間前に着くなんてもってのほかだよ!」

なんてことも紹介したのを覚えているかな??

「相手に失礼のないように
5分前集合で」と教えられてきた
日本風の時間の流れ方、捉え方としては
本当に真逆だけど、
国が変われば時間の流れもさまざま。
みなさんもフランス人の使う
「2分で着くよ!」「2秒待って!」は
大きな気持ちで見守ってあげてね♪


「2分待って!」って言われたら、
10分位かなぁ、15分位かなぁって思いながら
のんびり待つよ。

 

 

 

 

 

*とのまりこさんの本*


「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
【地図】 【駅からの道順はこちら】

2025-09-09-TUE

まえへ