「パリのすぐそばで きのこ狩り?!」
紅葉の秋。 食欲の秋。 スポーツの秋。 朝起きるとまだ真っ暗で 薄暗い中を通勤通学して アパートの中央暖房も入り。 冬まっしぐらだけど、 ちょっと太陽が出れば まだまだテラス席でビールを楽しむ。 そんな秋真っ最中のパリ。
秋の味覚、きのこを探しに パリ郊外の森へきのこ狩りへ出かけたよ。
▲毒キノコには騙されないように。 本物のキノコか毒キノコかを判定するのがなかなか大変!
フランスの秋の楽しみと言えば、きのこ狩り。 友人たちがきのこ狩りを楽しむ様子を SNSなどで毎年見ながら 実は今まで一度もしたことがなかった私。 今年こそはと、友人ファミリーに 連れて行ってもらいました。
今回行ったのはパリ郊外の「ムドンの森」。 郊外電車に乗って約15分ほどで到着する、 閑静な住宅街から広がる大きな森へ。
今回狙いに行ったのは高級食材のひとつ セップ茸(ポルチーニ茸)です。 秋になるとマルシェに山盛りに並ぶ 美味しそうなきのこの中でも、 ひときわ目立つセップ茸。 リゾットなどで食べたことがある方が 多いのではないでしょうか?!
日本でいえば「松茸」的な存在かな! 肉厚でニンニクとバターで炒めるだけで と〜っても美味しいよ。 この時期になるとレストランやビストロでも 「セップの◯◯」というメニューが増える 人気者だよ。
ちなみに、フランスでは私有地での きのこ狩りは禁止されていて、 見つかれば罰金や収穫したもの没収。 その代わり、国有林では許されているので、 この季節になると森の中は きのこ狩りを楽しむ人たちに たくさんすれ違います。 (きのこ以外にも、栗やその他色々なものを 狙いにきている様子。)
とっておきのきのこスポットは、 家族の中だけの秘密。 友達にも教えないことが多いというフランスですが、 優しい友人ファミリーについていって、 去年いっぱい取れたというセップ茸を 同じ場所をうろうろしながら探し回ったのでした。
でもこれがなかなか見つからないもの! 見つからないからこそ、高級食材なのよね♪ 温度、湿度、天気など様々な条件が 重なることも必要ということで、 この週末はたったひとつ、 だいぶ傷んでしまったセップ茸をひとつ 見つけただけ‥‥。
▲ちなみに、森の中に栗もこんなに落ちていて、栗拾いに来ている人もいっぱい!
でもねでもね。 狙っていたセップ茸がない代わり?! 「Trompette de la mort」(死者のトランペット) というすごい名前のついている 真っ黒いラッパ型のきのこを い〜っぱい見つけちゃったんだよ!
日本語で言うと「クロラッパ茸」。 これも高級食材になるきのこ。 本当にホンモノなのかな?! なんて心配になるくらいいっぱい見つけた まりこちゃんたち。 こ〜んなにいっぱい収穫できたんだって。
▲大収穫の「死者のトランペット」(クロラッパ茸)。 たまたま見つけたこのキノコも珍しい高級食材ということで、みんなで大喜び。
ちなみに、フランスでは きのこ狩りで収穫したものを 小売業者に販売することもできて、 今回収穫したのは 販売できちゃうねというくらいの量でした♪ もちろん売ったりせずに自分達で 秋の味覚を味わいますが‥‥(笑)。
我が家は今日の夜ご飯になりますが、 一足先に食べてみた友人ファミリーは ニンニクで炒めてパスタにしたら とってもおいしかったそうで、 今日の夜が楽しみ。ふふふ。
パリからたった15分で こんな大自然の中をお散歩できてしまうなんて、 贅沢なことだよね‥‥と思いつつ、 都会の中心から15分どころか 30分走っても1時間走っても 街が続く東京って、 なんて大きな都市なんだろう って、いつもそんなことを感じるよ。
それではみなさん今週も素敵な1週間を!
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2024-10-15-TUE