#
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


5 9 8

「看板を逆さまにして
抗議運動?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
5 9 8
「看板を逆さまにして抗議運動?!」

バブー

メリークリスマスがすぎたフランス。
クリスマスは1年で最も大切な日のひとつ。
家族や親戚で集まって一緒に食事をしたり
プレゼントをし合うフランス。
家族や親戚はみんな日本のボクの家族は、
フランスの南アルプスへ
スキーバカンスにやってきているよ。

とのまりこ

パリから車で約750kmの旅。
高速道路を降りてスキー場を目指しながら
小さな町や村を通り過ぎていると、
「あれ?」
町や村の名前の標識が
逆さまになっているのを発見。
(ちなみに、フランスでは町や村の入口と出口に
名前の看板があることは以前のこのコラムでも
ご紹介したのでぜひそちらもご覧ください♪)

最初発見した時は、まさかの取り付け間違い?!
そんなことがあるんだろうか?!
と思ったのですが、出てくる看板出てくる看板、
み〜んな逆さむき。
一体何が起こっているんだろう?!
と思いながらスキー場にたどり着きました。

バブー
これね、フランスの若い農家の人たちの
抗議運動なんだって!
11月中旬、フランスのロワール地方で始まったものが
全国的に広がったんだって。

政府の農業政策に対しての不満。
農家の人たちへの負担や規則が大きいこと。
さまざまな不安をあらわすために
看板を逆さまにしてしまったんだって。

とのまりこ
「私たちは頭の上を歩く」。
つまり今の状況が全く普通ではなくておかしい!
ということを表現しているのだそう。

夜中に看板を逆さまにしてしまった
ということなのですが
道路標識を取ってひっくり返して
また取り付けるという作業だけで
普通の人がそんなに簡単にできるの?!
しかも夜中、真っ暗な中でなんて大変じゃないか!
と、そのひっくり返す労力を思うだけで
そっちの方が疲れそうですが、
自分達の主張は何がなんでもする
フランスらしい動きだなあと
ある意味感心しました。

バブー
すぐに戻されたところもあるけれど、
一部のところではまだそのままということで、
ボクたちが通ってきたところは
まだまだそのままにされているエリアだったんだね。
1時間半くらい走っていた全ての村や町の看板が
ひっくり返っていたよ!

今週は日本は一気にお正月モードだよね。
年末の忙しい時期を乗り切って、
素敵な年明けを迎えられますように‥‥。

 

 

 

 

*とのまりこさんの新刊が出版されました*


「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
【地図】 【駅からの道順はこちら】

 

2023-12-26-TUE

まえへ
トップへ
つぎへ
illustration:Jérôme Cointre