先週からちょうど今日までが
大丸福岡天神店でのイベント。
ここにもほぼ日読者の方が
毎日たくさん来て声をかけてくださいました！

まあ、残念ながら、
ボクはクッションでの参加だったけどね‥‥。

私たちの泊まっていたのは
大丸から歩いて４分くらいの
博多の天神という大都市のど真ん中。

そんなところなのに、
裏路地を歩いて毎日通勤する途中、
あちこちで見かけた地域ネコたち。
朝も夜も通勤途中あちこちで
ネコたちがくつろいでいたり、
通りかかった駐車場の陰から
さっとネコが飛び出してきたり、
夜ご飯を食べてホテルへ帰る道、
ネコが先導するように前を歩いていたり。

パリにはこういう
野良ネコとか地域ネコがいないから、
なんだかとっても不思議な光景だよ！

以前このコラムで書いたように、
パリでは基本的に
「ペットNG」という物件がないため、
イヌやネコを飼っている人は
とっても多いのだけど、
みんなアパルトマンから出さないから、
外でネコを見かけることがないんだ。

とてもとても厳密に言えば、
パリにも一軒家（集合住宅ではなく）が
ある場所もあり、
見かける可能性もあるけれど、
「ほぼ見ない」と言っていいほど
ネコが外にいるのを見かけないよ。

だからパリで生活していると、
大都会の真ん中で歩いているネコを
見かけることがないため、
毎日とっても新鮮な不思議な気分に。

ミュージカル『キャッツ』に出てくる歌、

“ネコにはひとつのルールがある　
こちらからは話しかけない　
だから あなたの方から　
ネコにまずご挨拶を　
でも馴れ馴れしい口をきくと　
しりぞけられる　
まずネコに出会ったならば　
敬虔な心で「オーキャット！」”

という歌詞を思い出しながら、
ネコたちにご挨拶をして過ごしました。

イヌはパリでも
た〜くさんすれ違うんだけどね。
ネコたちにはなかなか会えないんだよ。

一方、田舎に行けば
イヌにもネコにもいくらでも会える！
みんな自由に歩き回っているよ。
イヌたちもノーリードばかり。
リード付きで歩いているイヌの方が
少ないくらいかもしれない。

みんな自由で羨ましいなあ。
ボクは一度田舎の村で
家の門をすり抜けて、
勝手におさんぽに出かけ
村を歩き回るという事件を起こしてからは
リード付きでしかおさんぽしないからさ。
ちょっぴりみんなが羨ましい。

ちなみに、田舎に行くと
イヌネコ以外にも色々なものが
放し飼いになっているのですが、
友人のバカンスハウスでは
クジャクが何羽も放し飼いに。
みんな自由に飛び回り、駆け回り、
ニワトリを追いかけたり。
クジャクまで自由です。

先週末から夏の大型バカンスが始まった
フランス。
では、1年に合計何週間も出かける
バカンス中、フランス人たちは
ペットをどうするのかということですが、
一緒に連れて行く、
友人やペットホテルに預けるという他に、
残念ながら長期のバカンス前になると
捨てられるということが
毎年ニュースになり問題になるんだ。

悲しいことすぎて、
あまり考えないように、
聞かないように、
見ないようにしているけれど、
バカンス時期になると
そんなニュースや注意を促す
広告ポスターが増えるんだよ。

最後はちょっと暗い話を書いてしまったけど、
これも改善しなくてはいけない
フランスの悲しい現実なんだ‥‥。

それではみなさんまた来週！
ボクは東京でマリコちゃんたちの
帰りを首を長くして待ってます♪

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
　こちらをぜひご覧ください！（2015年8月出版）