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ねえねえ、知ってる?!
6月21日の「夏至の日」は
フランス中が夜中まで
音楽でいっぱいになるんだよ!
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そうそう、毎年6月21日、「夏至の日」。
夜10時を過ぎてもまだ明るい、
フランス最高の時期でもあり、
この日からまた日が短くなって
長くて暗い冬に向かって行くのかと、
ちょっと寂しくなる日。
そして6月21日、この日フランスは、
「Fête de la musique」
(フェット・ドゥ・ラ・ミュージック)
=「音楽祭り」の日。
パリ中の至る所から音楽が聞こえてきます。
まさに「至る所」という言葉が大げさではないほど、
歩けばすぐに「音楽」に当たる!
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1982年にフランスで始まった「音楽祭り」は、
今ではヨーロッパ中、世界中に広がるイベント。
(まだまだ規模は小さいようだけど
日本でもあるよ!)
プロもアマも問わない。
ジャンルも問わない。
路上、カフェ、コンサートホール、
公園、美術館‥‥etcと場所もいろいろ。
そしてぜ〜んぶ無料!
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教会前では地元の聖歌隊が。
その100m先の携帯ショップでは
がんがんロックミュージックが。
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すぐそこの角を曲がったレストランの
テラス前ではフォークソングが。
お隣の駅前広場では
大人もこどもも熱狂するバンドが。
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エッフェル塔の芝生公園では
誰に聞かせるわけでもなくギターを
演奏する仲良しグループが。
人気カフェの前では民族衣装で
ブルターニュ音楽を奏でるグループが。
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その音をかき消すように
すぐ横の区役所前ではロックバンドが。
アパートの入り口では
10人くらいでアカペラで歌を
披露する市民グループが。
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美術館ではプロのコンサートが‥‥etc。
本当にあちこちからあらゆるジャンルの
音楽が聞こえてきます。
音楽を聴く方のスタイルも様々。
お気に入りを見つけて
路上に座り込んだり、
お目当てのコンサート目指して
テラス席を陣取ったり、
ぶらぶら街を歩きながら
あちこち気の向くままのぞいたり。
道行く若者たちは
ワインを瓶からラッパ飲み。
こども達は音楽に合わせてはしゃぎ踊る。
恋人同士は演奏を聴きながら
熱くキスをかわす。
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夜遅くまで、パリ中に人があふれ、
「音楽を通してみんなで街に出て楽しもう」
という目的は
本当に見事に達成されています。
この間の「ご近所祭り」も
フランス発祥だったけれど、
本当にこういう、街をあげて国をあげての
誰もが楽しめるイベントを作って実行するのって
フランスのすご〜く魅力的なところです。
細かい決まりなんて何もない。
なんとかなるさ。
自己責任さ、の世界。
たしかにいつもよりパトカーの
サイレンの音が頻繁に聞こえるし、
こんなにワインをラッパ飲みしながら歩き、
公園でピクニックしている人が多いから
おそらく酔っぱらいたちの事件も多いのかな‥‥。
とは思いますが。
でもだからって、イベント自体は毎年変わらずある。
やっぱり自己責任の世界。
このゆる〜い自由度がとっても心地よいです。
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夜中をすぎて、アパートの窓を開けていても、
まだまだ夜空にずんずん響いている
ロックな音。
でもみんなが楽しむ日だもの。
もちろん誰も文句は言いません。
(言ってもきっとムダなんです。)
楽しんだもの勝ち♪
そんな背景がここまでイベントを
大きく発展させているような気がして
ちょっとうらやましいフランスの「音楽祭り」。
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ボクにとってもね、
とっても楽しいイベントだよ。
だって夜中街をさまよい歩く人が
多いってことはさ。
ボクがお友達を見つける確率も
いつもより全然高いんだよね♪
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今年もかわいい子がたくさんいたな〜♪
たくさんお散歩して楽しかったな〜♪
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