バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「洗濯機の温度設定が
かなり高温?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「洗濯機の温度設定が
かなり高温?!」

バブー

以前いただいたお便りに、
こんな質問がありました。

フランスでは洗濯機で
かなり高温で洗うとテレビでやっていたけれど
ほんとですか?
水じゃないの??

とのまりこ
答えはイエス。
フランスの洗濯機、かなり高温まで
温度設定があります。

例えば我が家の洗濯機は
30度から90度。

質問されてはたと気づきました。
私、フランスに来るまで実家暮らしだったので、
洗濯物はほとんど母にしてもらい。
自分で使うときも家にある洗濯機の
スタートボタンを何も意識せずに
押しているだけだったので、
そんなこと疑問にも思わず過ごしていたけれど、
そうですよね。日本の洗濯機。
普通に水が出てきますよね。
そして温度設定なんて特にないですよね?!

バブー
フランスの水は硬質。
石灰成分が多いからお湯で洗うんだって。
そしてフランスの洗剤は
お湯でないと効力を発揮しないように
作られているみたいだよ。
だから水で洗ってもダメなんだね!

とのまりこ
我が家でいつも設定するのは
40度から60度くらいのところ。

フランスに来たばかりの頃、
2ヶ月間いたホームステイで
洗い物をしてもらうたびに、
セーターが赤ちゃんサイズくらいに
縮んでしまったりした苦い思い出があり、
(高温で洗って乾燥機までかけて
くれていたせいだとおもわれます)
怖くて90度なんて使えません(笑)。

消毒でもしたいときに
使ってみればいいのでしょうか‥‥。

バブー
ちなみに、フランスの洗濯機は
圧倒的にドラム式が多いような気がするよ。
これは正しく言えば
「パリのお家の洗濯機」
かな。

田舎の大きなお家なら
どこにでも置けるので
サイズや形はなんでもいいけれど、
面積の限られているパリのアパルトマン。

多くのアパルトマンで、
洗濯機はキッチンの中においてあるよ。
食洗機やオーブンと一緒に、
流し台の下に置かれるから
横から扉が開けられる
ドラム式じゃないとダメってことなんだ。


▲これは友達のうち。
こんな風にキッチンの下に収納されていることが多い。

とのまりこ
さらにフランスの洗濯機の特徴。
それはめちゃめちゃうるさくて、
めちゃめちゃ時間がかかるということ。

よくぞ周りの家から苦情が来ないな
というほどの大きな音。

そして例えば合成繊維の40度コースで
表示されるのは1時間19分。
短縮モードで59分。
コットンの40度コースなら2時間12分。
めちゃめちゃ時間がかかります。

これも日本で一人暮らしをしたことの
なかった私は特別な意識もせずに
フランスで洗濯機を使っていたのですが、
日本に帰って洗濯をするたびに
「静かっ!!音しないじゃないか!
でもって早っ!!!!」

っと毎回とてもとても衝撃を受けます。

バブー
これだけ時間がかかるから、
お出かけ前に洗濯ものをしちゃうなんて
なかなかできないよ。

洗濯機を回すときは、
じっくり家にいられる時だけ。
なにせ少なくとも1時間はかかっちゃうからね。
家電王国日本の優秀な道具たちが
欲しいなあ‥‥。


▲我が家の洗濯機もキッチンにあるよ!右に見えてるのが洗濯機。

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
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2018-10-02-TUE


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illustration:Jérôme Cointre