日本に一時帰国中の我が家。
この１週間は名古屋でのイベントのため
ボクは東京でのんびりお留守番、
まりこちゃん達は名古屋で
デパートの「フランス展」、
という毎日だったよ。

名古屋タカシマヤでのイベントにも
ほぼ日ファンの方が
たくさん来てくださったようで
今回もみなさん
どうもありがとうございました！

さて、そんなわけで
私は毎日デパートに
お世話になっていたのですが。

10時のデパート開店と同時に、
客として我が家の
プチモンスター（１歳４ヶ月）を連れて入店し、
開店前から現場で作業をしている主人に
子供をバトンタッチして売り場に立つ、
という生活を送っていたので
連日デパートの開店時間を
体験することになりました。

10時の合図とともに、
爽やかな音楽と、お客様を迎える
「いらっしゃいませのご挨拶放送」。
そしてドアの目の前に立つ、
なでしこのような笑顔の
いい匂いがしそうな素敵なお姉さんをはじめ、
売り場にびしっと整列して
深々とお辞儀をして迎えてくれる店員の方々。

包み込まれるような
暖かい空気に迎えられるたびに、
パリのデパートとの違いを感じていました。

そもそも、
「お客様は神様なんていう考え方はない」
フランスで、
「おもてなし」の心をもったサービスは
期待してはならないわけなのだけど‥‥。

それ以上にセキュリティチェックが
ありとあらゆるところにあることで
デパート入店の時の雰囲気なんかが
全然違うんだよね。

▲エッフェル塔でのセキュリティーチェック。
まずエッフェル塔の敷地内に入るための
セキュリティーチェックが設置されました。
この後さらにタワーに登る人たちには、厳重な注意があります。

テロ以降、日増しに警備員の
チェックなどが厳しくなっているパリ。

デパートの入り口には
明らかに強そうなマッチョなムッシューが立ち。
客のカバンを全部開けさせて
危険物などないか中身をたしかめます。

デパートに入る時は
そんな流れが当たり前のパリなので、
「おもてなし」の暖かい空気に
迎えられるどころか、
なにかピリピリした
威圧的な空気に迎えられる感じなのです。

デパートに限った話ではなく、
ちょっと大きめのお店やショッピングセンター、
ノートルダム寺院やサクレクール寺院など
観光客が多い教会や美術館、
ディズニーランドのようなところだって。

ありとあらゆるところで警備員に止められ
カバンを開けてチェックされる、という毎日。
なんとなくピリピリ度が違います。

セキュリティが強化されるのは
良いことなのだけどね。
テロが起こる前は
そんなことはほとんどなかったことを
考えると、パリも変わっちゃったなあ‥‥。

ボクたち犬だって、
カバンの中に入ってさえいれば
本当は入ってはいけない場所でも、
こっそり秘密で忍び込めちゃったのになあ‥‥。

▲このノートルダム寺院の前に見える人たちは、全員教会に入る前の大行列。
１階の入り口の荷物チェックにはいつも大行列ができています。

例えば、パリのシンボル、エッフェル塔も
かつてのエッフェル塔では
考えられないほどの
セキュリティチェック強化。

公園を散歩しながら、
自由に下を通り抜けられた姿は消え、
四方が封鎖され、
セキュリティチェックを通過しないと
下にはいけないようになってしまいました。

仕方がないとはいえ、
かつて自由に下を通り抜けられたことを
思い出すたびに
ちょっと悲しくなる
今のエッフェル塔の姿です。

そんなパリから帰ってきたので、
「真心とサービス」でいっぱいの
暖かいお出迎えのあるデパートに出入りして
なんだかホッとした１週間なのでした。

▲以前は写真のように自由に通り抜けできたこのエッフェル塔の足元も
もう簡単には通り抜けられなくなってしまいました。

お買い物でデパートに入る時も。
東京観光で雷門をくぐるときも。
京都観光で金閣寺に入る時も。
診察で大学病院に入る時も。

生活の中のありとあらゆるところで
カバンを開けて
中身を見せなくてはいけない世界。
荷物チェックだけで
ものすごい行列ができる世界。
ちょっと想像してみて。

日本もオリンピック開催に向けて
少しずつ変わっていくのかなあ‥‥？

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