バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「この連載で
伝えたいことをあらためて。」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「この連載で伝えたいことをあらためて」

バブー

今日は、平成最後の「パリこれ!」更新日。
と、担当の斉藤りかさんから連絡が来てね。
このコラムも時代をまたぐのかあ‥‥。
と、ちょっと感慨深くなった
ボクとボクの飼い主まりこちゃん。

「令和」になっても、
ネタが続く限り(?!)
続けていきたいと思っているこのコラム、
どうやって生まれたか
ちょっと思い出してみたよ。

とのまりこ

2012年8月から連載が開始して、
なんともう7年目に突入しているのだと、
振り返ってみて驚きました。

ひとえに、常にギリギリの橋を渡りながら
原稿を提出する私に
ひたすら寄り添って付き合ってくれる
担当のりかさんのおかげという一言に尽きます。

そもそもこの連載。
2012年3月、ほぼ日のりかさんが、
のちの「ぼわっと」店長となるJunkoさんと
パリへ一緒にやってきたのがきっかけ。

(※上記の補足
ほぼ日読者の方もいつも遊びに来てくださる
私がやっているフランス雑貨の
お店「ぼわっと」ですが、
2011年から2013年までは
店舗を持たない、期間限定の
イベントだったのです。
だから現店長のJunkoさんも
その当時はサラリーマンをしながら、
有給を取って
一緒にイベントをやっていたのでした。)

パリを、そしてフランスの地方を。
一緒に回りながら、
盛り上がったおしゃべりから生まれた企画です。

バブー
当時のりかさんはね、
「ほぼ日命! 会社命!」(笑)で有名で
(もちろん今でもだけどね)
会社を休んで海外に長く行くなんて
ありえない。

そんなりかさんがパリに行く?!
もうほぼ日乗組員の誰もが
「嘘だろっ?! どうしたりかさん!!」
って言ってしまうくらいレアなことだったみたいだよ。

  (※担当りか注
    休むのが下手なだけなんです‥‥。
    おはずかしい。)

そんなりかさん(犬好き)が
「バブーに会いたい」って
ボクに会いに来てくれて、
パリや地方を一緒に回ったんだ。

とのまりこ
ほぼ日のりかさんも、
現ぼわっと店長のJunkoさんも、
ボールを投げたら10倍くらいになって
反応が返ってくる面白い2人。

何を話しても喜んでくれるから、
私もついつい調子に乗って
「フランスあるある」をかたっぱしから
話していった結果、
「これ、すぐにコンテンツになるよね。」
という話になったのが
「パリこれ!」のきっかけです。

おフランス、
みんないかに会社を休むかばっかり考えて、
いかにバカンスのことばっかり考えているか。
交通ルールがめちゃくちゃで
誰もウィンカーは出さないし、
横断歩道では赤信号でも渡るし、
リアルマリオカートだし。
いかに自己責任の世界か。
日本の会社じゃ
「お客様は神様です!」
で対応するクレーム対応、
フランスじゃいかにぞんざいに扱われ、
誰もいうことなんて聞いてくれず
逆にキレられて終わるか‥‥etc etc

一緒にいる24時間中、
起こる全てのことが
日本の当たり前とは違うことばかりで、
世界が変わればこんなに違うのか!
「東京・パリ・ミラノ」なんて
並んで挙げられることの多い先進国なのに、
こんなにも違うのか!
と、おしゃべりに花咲いたのがきっかけです。

バブー
もちろん悪いことだけじゃなくてね、
美味しいこととか、美しいこととか、
いい驚きもいっぱいだけど、
そういうものはわざわざ伝えなくても、
いくらでも感じられるでしょ?!

でも、ちょっぴり悪いこと、
日本の感覚で言ったら
常識はずれになってしまうことたちも、

「フランスってこんななの?
ありえないわー。
日本じゃ許されないわー。」

って心の中でがっかりするよりも、
「こんな常識もあるんだねー。」
「日本ってすごいんだねー。」
「これが許されるなてすごいわー。」
って明るく口に出してネタにしてしまう方が、
楽しく理解できるような気がするんだよね。

とのまりこ
だから「パリこれ!」は
そんな意外なフランスが垣間見えて、
それも含め
「おもしろい国だな。」
「世界って広いな。
 いろんなことがあるんだな。」
「こーんな考え方もありなのかー。」
と楽しめたらいいな、と思いながら
毎回書いています。

どっちが正しいということではないのですが、
私たちの当たり前・常識をくつがえす
色々な文化や考え方を知ることによって、
もうとちょっとフマジメに考えちゃっても
いい部分があるかも?!

なんて、私たちマジメな日本人を
ふっと楽にさせてくれることも
あるのではないかなと。

よくネタが続くよね。
と言われますが、
はい、なかなか苦労しております。

が、まだまだネタはあります。
そのくらい国が違えば
文化も考え方も決まり事も違うのです。

ただ、写真が撮れない場面が多く、
(特にあまり良くないこと、悪口っぽいことは
なかなか写真が難しいことが多い!
警官が普通に喋りながら歩きタバコして
ポイ捨てしまくっている‥‥とか、
パン屋が床に落としたバゲットを
普通に売り場に並べたーーっ! とか‥‥。)
紹介したいのは山々だけど写真がない、
的なネタも多いのです(苦笑)。

バブー
というわけで、皆さん。
「令和」時代に突入しますが、
まだまだこれからも
どうぞよろしくお願いします。

それでは素敵なゴールデンウィークを
お過ごしくださいね。
5月も祝日が多いおフランスですが、
休みが多いのはいつものこと。
フランス人たちはもう夏のバカンスのことで
頭はいっぱい♪
友達や同僚と会えば、今年はどうするのか。
って話で終わります。

レジのおばちゃんたちも、
役所のおじちゃんたちも、
みんな手をゆっくり動かしながら、
猛烈な勢いで口を動かして
バカンスの話をしています。
ただでさえのんびりな仕事ペースが
よりいっそうのんびりになる季節
到来だよ。

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
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2019-04-30-TUE

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illustration:Jérôme Cointre