「メロンを持っている、 ってどういう意味?!」
みなさんメロンは好きですか?! 夏になってフランスのマルシェは メロンでいっぱい♪ メロン食べ放題の季節がやってきたよ。
日本では高級フルーツのイメージのあるメロン。 フランスでは全く逆です。 山積みにされたメロンが 叩き売り価格で売られていて 気軽にバクバク食べられるんだ♪
さて今日はそのメロンを使った慣用句。 「Avoir le melon」(アヴォワール・ル・ムロン) =「メロンを持っています」 について。
日々の恒例、子どもを送り迎えした際の ママ友たちとの井戸端会議。 これでもかというほど早口で 弾丸トークを繰り広げるママたちの 会話から学んだシリーズです(笑)。 ママたちの生きるフランス語会話、 私にとって素晴らしい勉強の場になってます。
その中で登場した 「だからうちの子『メロンを持っている』に なっちゃって調子に乗ってるから みんなそれぞれ進み方やリズムが違うのよ って昨日も話したところなのよ。」 という「メロン」。
お母さんは、 頭の上にメロンが乗っている 的なジェスチャーをしながら話してたよ。
?!?! なんだなんだ?! 頭がメロン?! どういうことだ?!
▲フランスでは南仏のCavaillon(カヴァイヨン)というところが メロンの産地として有名。 カヴァイヨンに行った時にメロンを食べたなあと思って写真を探してみたら、 食べ終わったお皿の写真しかなかった(笑)。 きれいじゃなくてごめんなさい‥‥。
これ、日本語で言えば「天狗になってる」 と同じこと。 「メロンを持っている」は 「うぬぼれている、傲慢、でかい面をしている」 という意味で使われる慣用句なのだそう。
幼稚園の年長さんに通う息子たち。 9月からの小学生に向けて、 フランス語の読み書きの勉強が少しずつ進み、 アルファベットの組み合わせで どういう風に読むのかなど フランス語の規則を覚えていっている真っ最中。 少しずつ少しずつたどたどしく色々なものが 読めるようになっている中で、 すでにすらすらフランス語を読めてしまう 男の子が一人いて、 その子のママの話なのでした。
▲フランスのメロンの産地カヴァイヨンの近隣の シャンブルドット(フランスのペンションのような宿泊施設)の 朝食を見返すと、どこの朝食にもメロンが登場しています。
「クラスでボクだけがフランス語読めるんだ。 だからみんながボクに読んで読んでって 頼んでくるんだ!!」 ってお家で鼻高々自慢していたみたいでね、 「うちの息子、調子に乗ってうぬぼれてるから 注意したわ」ってことだったんだね!
うん、これはなかなかわかりやすい?! 大きなメロンの頭になっちゃってる感じ、 イメージしやすいよね?!
▲アペリティフや前菜として食べることの多いメロン。 友達の家でのパーティーでもほら、奥にずらりとメロンが♪ ここに生ハムを乗せた生ハムメロンも定番中の定番。
フランスのメロン。 最初にも書いたようにとても安くて 毎日バクバク食べられるお値段♪ そしてとっても美味しいので、 この季節になると家庭でもレストランでも 頻繁に登場します。
デザートのフルーツとしてはもちろんですが、 フランスではアペリティフや前菜として 登場することがとっても多い。 生ハムを乗せて、サラミなどと一緒に 甘辛甘辛‥‥。 クリームチーズやメロンを使った 前菜の冷製スープにetc。 食事の場に登場することが多いんです。
▲レストランでも夏になると多くなるメロンを使った前菜。 こんなに大量のメロンの前菜。もちろんこれが一人分です♪
いちばんメジャーなのは 中がオレンジ色のメロン。 まるで夕張メロンのような色だけど、 味は全然違うよ。
甘くて美味しいメロンだけど、 「メロンを持っている」になると ちょっとマイナスの意味になるんだね。 メロン頭にならないように気をつけなくっちゃ!
▲バブーとメロンを記念撮影しようと思ったら、初めてのメロンにめちゃ警戒して なかなか近づいてこない笑。
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2023-06-13-TUE