突然ですが、みなさんは
ピザを食べるときに端っこの耳を
全部食べますか？　それとも残しますか？

お腹がいっぱいで『残しちゃった』ことが
あるって方はいると思うけど、
あえて残すって人はきっと少ないと思うんだよね？！

もったいない精神爆発してしまうし、
端っこだけ残すなんて失礼だよね？
お行儀悪いことだよね？
なんて思っていたけれど、
ここフランスでは耳を残す人がとっても多んだよ。

▲こちらがピザの１人前。日本の宅配ピザで言うと何人前？！
これを１人１枚、ナイフとフォークを使って切り分けながら食べるのが普通のスタイル。

世界中で愛されているピザですが、
ここフランスでもみんなピザが大〜好き。

かまどで焼いた本格的なピザが食べられる
レストランから、
ファミリーで気軽に行けるイタリアレストラン、
スーパーで売っている冷凍ピザまで。
種類もかなり豊富です。
（ちなみに、日本でもお馴染みの
宅配チェーンのピザ屋は、
日本に比べたら数も少ないし
人気はかなり低いです。
なぜならそこら辺で気軽に入れる
レストランや冷凍ピザの方がおいしいから。）

▲つい数日前も、息子の学校のクラスのママたちとのピザディナーでレストランへ。
このレストランはピザのサイズが普通の２倍？！　くらいあるけれど、ここでもやっぱり１人１枚。

というわけで、外食でも食べる機会の多いピザ。
最初に書いた通り、
端っこ部分を残す人がとても多いのだけど、
それは多分、ピザを食べるスタイルに
大きく関係があると思うんだ。

フランスでピザを食べるときの
びっくりポイントでもあるんだけど、
フランスでは、ピザを注文してもシェアしない。
１人１枚ずつピザを注文して、丸々食べるんだよ。

注文すると、２〜３人用だよね？！
っていう特大サイズがやってきます。
どど〜んと、それぞれの人の前に‥‥。

▲ピザは切られていないのが普通。
これをナイフとフォークを使って切りながらいただきます。

色んな味食べたいよね‥‥。
パスタもピザも両方食べたいよね‥‥。
なんて思うのは私だけ。
だから１人１枚がこちらのスタイル。
これをナイフとフォークを使って、
切りながらいただきます。

なにしろ特大のピザ１人１枚だから、
量がとてもとても多い。
というわけで全部食べきれないので、
端っこを残しながら具の乗っている
美味しい真ん中の部分だけをいただく、
というのがフランスでよく見かける食べ方です。
（端っこは好きじゃないとか、
焦げてるからという人もいそうです。）

▲この日も全員が端っこの耳を残していくスタイル。
この日のグループの中にイタリア人は２人。
リッチな人が集まるまあまあな高級レストランだったけど、
これは特にお行儀悪いことではないんだそう。
周りをこっそり見渡したら、やっぱり周りのテーブルも同じような食べ方でした。

耳を残すシーンを見かけることが多いのが、
長年ず〜っとず〜っと気になっていて、
何度となくフランス人だけでなく、
イタリア人の友人・知人にも聞いてみたのだけど、
特にマナー違反ではないそう。

もやっとした気持ちがまだ若干ありながら、
私もさすがに超特大ピザ丸々１枚は
食べきれないことが多いので、
「ごめんなさい‥‥！」
と思いながらも残すようになってしまいました。

▲こちらのピザは珍しく私たちが慣れ親しんだパーティー切りが最初からしてありました。
トリュフ入りの特別なピザだったからか？！
向こう側のママも端っこを切り取り残しながら食べて行ってます。

ボクの相棒プチモンスター君５歳のクラスにはね、
両親のどちらかがイタリア人という子が３人もいて、
ピザを食べながらイタリアのことを教わる機会も
多いのだけど、毎回ピザの耳が山積みになる量に
びっくり仰天するよ。

▲こちら一方の親がイタリア人の３家族に混じってピザパーティーをした夜。
ピザにはこだわりがあるイタリア人たちが納得のパリの人気店からお持ち帰り。

▲ここでも１人１枚ずつか？！と思ってドキドキしていたら、
普通に切って色んな味を食べさせてくれて一安心。
この時も食べた後にはピザの耳部分がどっさり山のようになっていました。

日本の宅配ピザチェーンには、
耳の部分にもチーズが入っていたりして、
「耳まで美味しい」というのを
売りにしているのもあるよね？！

あんなの見たら、端っこまで食べる人が
増えるのかななんて思いつつ、
でも１人１枚ピザを注文するという習慣が
並行してある限り、難しいのかもね？！

レストランでピザを食べることがあったら
みんなの食べ方をぜひ観察してみてね！

＊とのまりこさんの新刊が出版されました＊

「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
　こちらをぜひご覧ください！（2015年8月出版）