ボクたちイヌやネコにはね、
ヨーロッパ内を自由に旅行できるように
「パスポート」があるんだよ。

日本人のわたし。
フランスに何年住んでも、
いくら税金を払っていても、
ゲットできない、EUパスポート。
バブーがとってもうらやましい？！

獣医さんに発行してもらう
このEUパスポート。
世界を行き来した渡航記録が
記されていく人間のパスポートとは
ちょっと違って、
ペットの健康手帳も兼ねたもの。

飼い主の情報や飼いイヌ・ネコの
情報（名前・生年月日・性別・種別など）、
マイクロチップ番号などの情報に加え
狂犬病接種の記録や
その他ワクチンや寄生虫駆除などの記録が
全部まとめて記されます。

少なくとも１〜２週間。
長い時は１ヶ月近く。
バカンスでどこかに旅立つ、フランス人。

そして国ごとに
多少厳しさの違いはあるものの、
ホテルやレストランなど
どこにいっても
ペットと一緒に過ごせることの多いヨーロッパ。

バカンスに出かける時は
ボクたちペットも一緒のことがほとんどだから
とっても便利なパスポートなんだ。

ちなみに、実際に地続きの
ヨーロッパを旅していて、
「ペットのパスポートを見せろ」
と言われることは、ほとんどありません。

以前、旅をしていると、
いつの間にか国境を越えている
という話を書きましたが、
人間ですらそんな感じなので
ペットはさらにチェックがないのです。

厳しい例外は、
日本と同じく島国のイギリスを
出入りするときくらい。

イギリスに旅立つ前、
イギリスから旅立つ前、
それぞれ獣医でのチェックをした証明を
パスポートに書いてもらって
国境にある動物検疫に立ち寄ります。

その他の国は、今までの経験では
ノーチェック。
今度イギリスがEUを離脱してしまったら
このEUパスポートはどうなるのだろう？？
イギリスへの出入りが
もっと面倒になってしまうのかしら？

ボクが日本に帰る時も、
毎回フランスの農林水産省のようなところで
パスポートのチェックを受けてるよ。

１年に何度も往復してるから、
スタンプを押してもらうページが
なくなっちゃたりして、
ボクは２冊目のパスポートなんだ♪

予防接種などの履歴が一目でわかる
こんな便利なパスポート
（パスポートを作らない人のためには
健康手帳も存在するから、
みんな必ずどちらかを持っているよ）

日本にもあったら便利なのになあ‥‥。
って調べてみたら、
まさに、ほぼ日から出てるんだね！
『ほぼ日のいぬねこ健康手帳』。
まさに今日のお話にぴったりで
びっくりしたボクなのでした。

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
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