「衛生パスポートで 大慌て?!」
フランスではね、今月21日から 映画館、スポーツ施設、 美術館、イベントなど ボクたちの日常生活に 頻繁に登場するような施設での 「衛生パスポート(Pass sanitaire)」 (ワクチンの接種証明、 もしくはコロナ陰性証明)の 運用が始まったんだよ。
8月1日からは、 カフェやレストラン、病院、 飛行機や長距離バスや電車などと その対象がぐんと広がるんだ。
▲始まったばかりの「衛生パスポート」。 50人以上の文化・娯楽施設やイベントと言っても、 一体どこからどこまでが対象になるかいまいちみんなわかってなので 入り口で提示を求められて慌てて探す人ばかり。
とりあえず始まった今は、 50人以上の人が集まる 娯楽や文化的な施設やイベントでの提示義務。
50人以上って、けっこうあっという間で、 かなり小さめのお祭りのようなイベントでも 提示することになります。 我が家もさっそく、息子が遊びたいと言った、 市役所前にできていた夏休み限定の 無料子どもパークのような場所で、 提示を求められました。
▲市役所前に夏休み期間限定で登場していた子ども用プレイパーク。
ボクの家はすでに 2回目のワクチンを終えているので その時にもらったQRコードを 携帯に入れておいて、 それを見せるだけ。
でもね、これって見せた時に、 ほとんどの場所で本人確認はなし。 (本人確認義務は施設側にはなく、 必要に応じて警察がランダムにチェックする、 と発表されている。) というわけなので、 正直、まだワクチンしていなくても、 誰かのQRコードをお借りしてれば なんの問題もなく入れてしまうよなあ‥‥、 というのが印象だったりもするよ。 どこまで厳密にできるのか?! これからどうなっていくだろうね?!
▲こんな場所でも「衛生パスポート」のチェック。 50人以上集まる文化的・娯楽的施設ってけっこうほとんど全てのイベントが対象になります。
そして8月からは、 この「衛生パスポート」チェックの範囲が さらに広がり、 カフェ、レストラン、ショッピングセンター、 長距離移動のバスと電車、飛行機、病院、 高齢者施設‥‥etcとなる予定です。
チェック機能がどこまで働くかはさておき、 8月といえば、ほぼ全国民が長期のバカンスで あちこちを動き回る時。 バカンス先でレストランにもいけないのは困る! 移動の電車や飛行機はどうするの! というわけで、ワクチンをしていなかった人たちも 大慌てで予約を取って接種している状況です。
▲子どもたち大喜びのこんなものも全部無料。 このイベント内では屋外だけど「マスク義務」とは書いてあったけど、 守っている人は半分くらいでした。
最初の発表では 12才以上が対象となっていたんだけどね、 さすがにそれには反対意見も多かったようで、 とりあえず12才から17才までをどうするかは 9月以降に問題が持ち越されてるよ。
賛成・反対は色々あると思うので、 それはさておき‥‥。 毎回毎回思うけど、フランスのこういうことの 決定力の速さ、有無を言わせぬ実行力の速さ、 全部がびっくり。すごいよね‥‥。
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2021-07-27-TUE