「牡蠣はとにかく 生でたくさん?!」
フランスの年末年始はパーティーだらけ。 家族や親戚でゆっくり集まる 1年で最も大切な行事クリスマス。 (日本のお正月のような感じ)
友人同士で楽しむ 年末カウントダウンパーティー。
そしてそのあいだあいだに挟まる たくさんの忘年会。 フランスでは会社の人と忘年会をする ってことは基本的にないので (同僚が友人だったら別だけどね、 仕事仲間との飲み会は基本ないよ) 友人たちとの忘年会だね。
家族とのパーティーも、 友人たちとのパーティーも。 とにかく美味しいものが大量に並び。 おしゃべりを楽しみながら 何時間もかけてゆっくり過ごす。 これがフランス流。
この年末年始の、 いつもよりもほんの少し 豪華な食べ物が並ぶパーティーに 欠かせないのが新鮮な魚介類♪
牡蠣、ホタテ、エビ、ウニ‥‥etc 魚屋もいつもの3倍くらいに これら魚介類の売り上げスペースを広げ てんこ盛りの魚介類の前に たくさんの人が並びます。
さて、そんな魚介類の中の牡蠣。 以前このコラムでも紹介したように、 フランスでは牡蠣は基本的に 「生牡蠣」としていただくよ。
焼きガキとか牡蠣フライとか 牡蠣鍋とか牡蠣炊き込みご飯とか。 日本だったら色々なメニューが 思い浮かぶけど (ううっ、食べたい‥‥と まりこちゃんが泣いている‥‥) フランスでは生でいただきます♪
その牡蠣、 魚屋やマルシェで売っている 牡蠣はもちろん、 冬になると登場する スーパーの前の 特設牡蠣スタンドなどでは お願いすると その場で牡蠣を開けてもらえます。
牡蠣のお値段に、ほんのわずかな 「牡蠣開け料」をプラスして。 牡蠣開け料は 大体1ユーロ(約120円)から 3ユーロ(約360円)くらいが相場。
ゴツゴツした牡蠣を手慣れた感じで スルスルっと開けていく手さばきに うっとり見とれている間に あっという間に出来上がり。 だから実は旅行客でも気軽に 食べてみることができるんですよ!
カフェやレストランで 食べることもできますが、 結構お値段が高くなるので、 たくさん食べたい方は お持ち帰り作戦という方法もオススメ♪ (フランスの牡蠣は、 クリーミーで濃厚な日本の牡蠣と違って、 かなりあっさりしているので、 ツルツル1人でたくさん食べられる。 1ダースくらい食べてしまうのが普通!)
ちなみに、 食べる機会も多いせいだからなのか、 フランス人は生牡蠣を開けられる人が ほとんど!
魚屋さんほどはスルスルっと 簡単にはいかないし。 ちょっと殻が入ってしまったり、 軍手がないと「痛い痛い!」って 大騒ぎしたりしながらだけどね。
各家庭に「牡蠣開けナイフ」が ちゃんとあって、 みんな上手に開けるんだよ。 そんな彼らに甘えて、 いつもフランス人に任せっきりの 「牡蠣開け」。 今年はボクたちも練習して 家で牡蠣を 開けられるようにしようっと。
※この連載を再編集し、 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)
2020-01-07-TUE