「マイナーな野球を 日本人が変えた?!」
コロナのせいで、しばらくの間、 スポーツもお祭りも音楽も、 あらゆるイベントが規制されてきて。 今年の夏は久しぶりに元通りに戻って 色々なことが盛り上がっているのかなという 印象を持ちながら、 日本のニュースを見ていたよ。
そして日本では、夏休み恒例である、 高校野球がとても 盛り上がっていたみたいだよね。
高校野球もプロ野球も、大人気の日本。 そしてメジャーリーグでは たくさんの日本人たちが活躍する、 野球の国日本。
野球が身近にあることが 当たり前に育ちましたが、 フランスでは、 野球はとてもマイナースポーツ。 野球というスポーツのルールを 知っている人を探すのも けっこう大変なくらいマイナーなのです。
▲パリの東側『バンセンヌの森』の中にある野球場。 野球人口が少ないフランスではまだまだ設備なども しっかりしたものを求めるのは難しいそうで、 草野球的なこのグラウンドがものすごくちゃんとした野球場の一つなんだそう。
スポーツの競技人口を調べてみるとね、 (2022年の数字)
1位 サッカー(200万人以上) 2位 テニス(100万人以上) 3位 乗馬(69万人) 4位 バスケットボール(67万人) 5位 柔道(46万人) 6位 ハンドボール(45万人) 7位 ゴルフ(44万人) 8位 水泳(38万人) 9位 カヌー・カヤック(31万人) 10位 ラグビー(30万人) と続くよ。 そんな中で、 フランスでの野球競技人口は 「14,654人」です。
▲フランスではとてもレアな野球少年少女たち。 野球自体の知名度がないので、 親のどちらかが野球の盛んな国の人だったりすることがほとんど。
▲そして、競技人口が少ないため、男女混合のチーム。 女の子がピッチャーやったりと、大活躍していました。
▲U15のイルドフランスの優勝をかける(その後全国大会)大切な試合で、 上位2チームが、全国大会に向かって勝ち上がっていける。 だけど、審判はたった1人。塁審なども全くいません。 点数ボードもないから何回の何対何かは頭で覚えてないとわからなくなる。(笑)
というわけで、まだまだ野球の知名度が 低いフランスではありますが、 それでも年々、競技人口も増えているようです。
そして実は、 マイナースポーツで、弱小だったという フランスの野球を変えたのが 日本人なのです。 1985年に阪神タイガースを日本一に導いた 監督だった吉田義男さんが、 1989年から7年間、 フランスチームの監督を務め、 意識や実力を変えていったのだそう。
▲チームの子供たちのお父さんが立候補して監督を務めていたり、 とてもアットホームな雰囲気もある少年野球。
フランスで野球をやっている人にとっては、 吉田監督は本当に尊敬する神で、 「ムッシュ・ヨシダ」って呼ばれて 親しまれているんだって!
日本から駐在でフランスにきている 仲良しファミリーの息子くん2人 (元々野球少年)がね、 フランスのチームに所属して野球をしてるので、 最近ボクたちは フランスの野球を見にいく機会や 野球事情を聞くことが多くてね。 フランスでももっともっと野球人気が 高まって行ってほしいなと思いながら 応援しているよ!
▲駐在員としてパリに住んでいる友人ファミリーの息子くん。 元々ガッツリ野球をやっている野球少年で、野球の強い国、日本からやってきた実力者は あっという間にチームの中心メンバーになって大活躍しています。 テレビの取材がきたことも♪
▲私が見に行った友達息子くんが活躍した試合の対戦相手には日仏ハーフのリュカ君も。 ライバルだけど素敵な野球仲間。野球好きの日本人ママのススメで始めた野球。 いまではフランス人パパもすっかりはまっているのだそう。
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「シンプルシックで心地よい暮らし パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」 出版社 : 世界文化社 発売日 : 2021/5/29
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2023-08-29-TUE