まりこちゃんがこの原稿を書いている今、
ボクたちはフランスの地方都市
「ナント」というところに来ているよ。

ナントはフランス第６の都市で、
パリから400km弱、約３時間半ちょっと
南西の海の方に向かったところにある都市だよ。

バカンスで、買い付けで、取材で。
フランスの各地方（たぶんフランスのガイドブックに
載っているような場所は、ほとんど行ったかも？！）を
しょっちゅう旅しているわたしたちですが、
地方都市に行くたびに思うこと。
それは「なんてきれい！」と感動することです。

今までもこの「パリこれ！」で、
たくさんのフランスの文化や風習にまつわる、
私たち日本人の常識から考えると
ちょっとビックリすること、理解できないことを
紹介してきました‥‥。

上を見ながら歩いていたら、
あっという間に踏んづけてしまう
「犬の落し物」のことや。
ゴミを撒き散らして消し去る？！
すごい勢いの噴射機型清掃車のことや、
歩けば遭遇する道の真ん中に散乱する
粗大ゴミの話‥‥など。

でもそれって、「フランスは‥‥」って
大きなくくりにしがちだけれども、
「パリやパリ近郊は‥‥」という
フランスでもごくごく限られた場所のこと
ということが多いのかもしれないんだ。

一歩パリを離れ、フランスの地方に行くと、
同じ国とは思えないほど
きれいなことが多いです。

「道路にゴミが落ちていない！」
「犬の落し物も落ちていない！」
「ゴミやタバコを平気で捨てて、
　ツバを吐く人が少ない‥‥！」
とビックリするのです。

世界中から観光客が集まる、
世界でいちばんの観光都市「パリ」は、
同時に世界中の人種が混じる
人種のるつぼ。

白人も、黒人も、アラブ人も、アジア人も‥‥。
様々な文化や習慣や常識の持った人が集まり、
様々な階層・階級の人が集まると、
街のモラルもピンからキリまで。
一様にこんな言葉だけでは片付けられないけれど、
パリとパリ近郊、それに対する地方都市。
街の道路のゴミ捨て具合だけを比べてみても
同じ国とは思えないくらい違うんです。

ボクたち犬の落し物も、
ほとんど落ちていないもんね！
地方を歩いていると、
街のあちこちに設置されている、イヌのうんち袋。
パリはほとんど見かけなくなっちゃったけど、
本当に必要なのは、パリなんだよね‥‥。

どこを歩いても
美しい歴史的建造物だらけのパリ。
地方の街みたいに、
犬の落し物に気を使わなくても
歩けるようになったらいいのになあ‥‥。