「気絶は りんごの中に落ちる?!」
「イヌ界の神」と呼ばれた1代目バブーよりも かなり激しくヤンチャなボク2代目バブー。
ついこの間も、 獣医さんでしてもらう血液検査で 採血する時に大暴れしすぎて、 興奮しすぎて、 失神騒ぎを起こしたんだよね‥‥。
▲バブーの天敵獣医さん。ベテランの先生が2人がかりで押さえても 大暴れしてダメだった‥‥先生がギブアップしました。
大の大人が2人がかりで押さえつけても 苦労していて、 どこか他の部屋に連れて行かれて ようやく採血終えてきたと思ったら、 血気盛んだったのはどこへやら、 バブーはフラフラと床にへたり込む。
ちょっと様子がおかしい!! となったのか、 獣医さんが仲間を大声で呼んで そしてメープルシロップを飲ませたり (甘いものを与える時 メープルシロップなんだ・・・) なんか栄養??的な注射をされたり 「しっかりしなさい!」 とパチパチと身体を叩いたり。 先生たちが大慌てで復活させているのを見て 私もけっこう焦ったのですが、 その時先生がやたらと 医療用語を連発するのだけど 私が全く知らない単語で、意味が分からない。 (ただでさえ難しいフランス語、 医療用語になると本当にちんぷんかんぷん泣)
いろいろ他の言い回しで説明してくれようと 獣医さんが使ったのが 「Tomber dans les pommes」 =「りんごの中に落ちる」 という表現でした。
「『りんごの中に落ちる』みたいな感じだから すぐ回復してきているから大丈夫よ。」 って言われたんだ。
さてさて、この「りんごの中に落ちる」 フランス語で「気を失う・気絶する」 って意味の言葉なんだよ!
リアルな世界で 実際に言われたのが初めてでしたが、 「りんごの中に落ちる」で なぜ「気絶する」なんだろう‥‥、 と長年疑問に思ってきたので この言葉でようやく バブーの状況がわかった私なのでした。
これ、起源ははっきりしていないようなのですが、 中世の時代に「失神」を意味する言葉として 使われていた「pâmes(パム)」からではないか (りんごは「pomme(ポム)」) という説があるようですが、 この言葉は15世紀には使われなくなったため、 それより後に発生した表現に使われるのは おかしいのでは、とも言われているようです。
もうひとつは、作家のジョルジュ・サンドが マダム・デュパンへの手紙に 「d'être dans les pommes cuites」 =「焼きリンゴの中にいる」を 「とても疲れている」という意味で 使ったことから、 りんご繋がりでできたという説も 有力なんだそうです。
▲フランス語で「りんごの中に落ちる」ってのは「気絶する」って意味なんだよ。
「焼きリンゴの中にいる」と 「りんごの中に落ちる」は また全然ちがう言い方だから それがどうつながったのかは よく分からないけどね。 とにかく「りんごの中に落ちる」は フランス語で「気を失う・気絶する」なんだよ!
▲りんごを使ったフランス語の表現。 なんでそうなるのかはよく分からないけど、ちょっと覚えやすいよね♪
1代目バブーは、20回以上、 フランスと日本を往復した旅するイヌだったけど、 2代目のボクも世界を旅するイヌになれるように 着々と準備を進めているよ。 「りんごの中に落ちる」事件が起こった この間の採血も、 日本に入国するための書類作りで、 だったんだけどさ‥‥。 ボクは獣医さんが苦手です‥‥。 とりあえず書類は全部準備できたらしくて、 しばらく行かなくていいのかなと ホッとしているよ‥‥。
▲結局、病院では、「りんごの中に落ちる」騒ぎで写真どころじゃなくなり、なんの写真もなし‥‥。 パスポート作って、日本に入国するための書類作ってといろいろ準備しています。
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2022-02-15-TUE