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ねえねえ、知ってる?
フランスの食卓で毎日登場する、バゲット。
買ってきたばかりの熱々のバゲットを
ホイッてテーブルの上に置く時、
しちゃいけないことがあるんだ。
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正解は「バゲットを裏がえしに置くこと」。
パリに行ったばかりの頃、
同じ食卓を囲んでいる友達に
「ウララ〜」(フランス語で
「あらら〜」みたいな感じです)とか
「ノ〜ン。まりこ〜」と言われるたびに、
一体なんで「ウララ、ノンノン」言われているのか
さっぱり分からなかったけれど‥‥。
私たちにとっては何でもない
バゲットの表置きと裏置き。
フランス人にとってはとっても重要なことらしいのです。
なんと裏返しに置いたパンは
「不幸を呼ぶ」とか「悪魔が踊りにやってくる」とか
言われるそうで、縁起が悪いという迷信があるのです。
昔刑務所ではパンを裏返しに置くという習慣が
あったからという説や、
ギロチンの処刑になる人にバゲットを与える時に
裏返しにしていたからという説など、
地方によってその迷信のストーリーは
ちょっと変わるようです。
どのくらい「本気度」の高い迷信なのかしらと、
友人と一緒にわざと裏返しに置いて
フランス人の反応をこっそり観察してみたのですが、
けっこう怒られます!
「ウララ〜」の言い方が本気です!
だから結婚式などのおめでたい席では要注意。
私たち日本人にとっての
「ごはんにお箸を立てる」のと同じくらいの
悪いマナーなのかな〜と分析してみた私たちでした。
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バゲットはちゃんと表向きに置いてね。
そして、ちょっとちぎってボクにもおすそわけするの、
忘れないでね。
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