「ゴミ箱プベルは 人の名前?!」
ここしばらく、フランスのストライキの様子、 日本でもニュースで報道されているのでは ないかなと思うのだけど、 ゴミ収集も来なくて パリの街にゴミが溢れている様子や デモ行進をする一部暴徒化した人たちによって そのゴミの山が燃やされている様子なども ニュースで見た方多いかな?! 「花の都」ならぬ、「ゴミの都」になっている 最近のパリです‥‥泣。
▲ゴミが回収されず、ゴミ箱からも溢れ出たゴミが パリの街にどんどん山積みにされていきました。 今日の写真はみな1週間以上前に撮ったものなので、その後さらにすごいことに!
どこを歩いてもゴミが山積みの様子、 見た目はもちろんですが、不衛生で悪臭が漂い、 ネズミ問題も出てきたということで なんとかならないかと困り果てていましたが、 ようやくようやく、ゴミが回収され始め 美しいパリの街並みが戻ることを 願っているところです。
今回のゴミ収集がされないというストライキ。 「パリ市が請け負っている区が特にひどい状況だ」 というニュースを見て、 「あれ? どういうこと? 区によって違うのかな?」 と調べてみたら、パリは20区あるうち、 半分はパリ市が担当、半分はそれぞれの区が 民間業者に委託しているのだそう。
▲パリ20区の地図。濃い緑の部分はパリ市管轄、その他の色のところは 民間業者がゴミ回収をしているのだそう。 今回のゴミストライキでは民間業者の間にもかなり差があり 区によってゴミの溜まり状況が全然違いました。
ボクたちの住む15区は民間業者。 2週間くらいゴミは 放置されたままだったけれど パリ市管轄のところより一足早く、 先週末にゴミが回収されはじめた。
▲レストランやカフェの前もこんな様子で、お店もかわいそうなことに‥‥。
そして例えばエッフェル塔のある7区は またまた違う民間業者。 ここはゴミが放置されず回収され続け、 確かに言われてみれば、7区にある プチモンスターの幼稚園の周りなどでは 一切ゴミの山を見かけなかった!
▲ここの扉から人は出られるのだろうか‥‥。
パリがゴミの山になっていたここしばらく、 「ゴミ」のことが話題になることが 多かったのですが (決して楽しい話題ではありませんが‥‥) おかげで(??) 友人からまた新しい発見のネタを 教えてもらいました。
▲小さな子供たちが出入りする幼稚園・保育所・習い事センターなどの前もこの状態。
フランス語でゴミ箱のことを 「poubelle」(プベル)というのですが、 この「プベル」は人の名前。 フランスに「ゴミ箱」を設置して 衛生環境を飛躍的によくした張本人 「ウジェーヌ・ルネ・プベル」さんから 使われるようになった単語なのだそうです。
(「清掃革命」で知られるというプベルさん、 いろいろなことをしててすごいので、よかったら ウィキペディアなどで詳しくご覧ください!)
▲アパートの窓の前も‥‥泣。見るたびに悲しくなってしまう光景。
プベルさんが今のパリを見たら どんな反応をするだろう?? ゴミが山積みにされ、溜まっていくだけではなく、 それを破って漁る人たちも後を絶えず (ゴミの中から何かいいものがないかと 漁る人たちは普段からいるのですが)、 散乱したゴミを鳥たちがつつきさらに散乱して、 パリの通りは見るも無惨な姿に‥‥。 これを片付けて元通りの街に戻す方が 一体どれだけ大変なことだろう‥‥泣。 というゴミストライキ問題。
テラスでカフェを楽しめる季節になってきたのに、 目の前はゴミの山で断念 なんて状況が1日も早く終わりますように‥‥。
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2023-03-21-TUE