「ゴミの収集だって、 ストライキ?!」
1ヶ月半以上続いていた 公共交通機関の無期限ストライキは なんとなく特に大きなお知らせもないままに、 ほぼ通常通りに戻っているのだけどね、
(↑ちなみに、フランス人に聞いたところ これは解決したからというわけではなく とりあえずストライキする人たちの お休み期間ということらしい‥‥。 いつまでもストライキして働かず 給料をもらえないのは困るし、 ストライキ反対派でストには参加せず 毎日ちゃんと働いている人には ボーナスをみたいな話には大反対! とか色々理由があるみたい。 だからまたいつか再開するのかも‥‥泣)
なんとその次はゴミのストライキで 美しい街が台無しになっていたパリでした。
世界的に大きなニュースで報道されるのは 観光客含め全ての人に大きな影響が出る 今回のような(しかも長かったし) 公共機関のストライキなどですが、 フランスでは本当に日常的に ありとあらゆる職業の人が ストライキをしています。
1月23日からは、 同じく年金制度の一本化に反対して (一部の職業に適用されている 早期退職制度の撤廃を目指すもの) ごみ収集作業員たちが ストライキをしていました。
パリのゴミを処理している 焼却施設をストップしていって、 最終的には7か所のうち6か所を 稼働停止にしていたというストライキです。
▲パリの道に溢れる回収されないゴミ。しかも横断歩道の上に!
ボクたちが住んでいるエリアは、 たまたまその1か所だけ稼働している 焼却施設に当たっていたのか、 あまり大きな影響は受けなかったので 近所を歩く限りは ゴミが溢れる状況を目の当たりにすること あまりなかったんだけどね、 住んでいるエリアを一歩出てみたら パリがすごいことになっていた!
どこを見ても美しい街並みなのが 何よりも自慢のパリなのに。 歩くのに邪魔になる程 町中にゴミがあふれていたよ‥‥。
▲観光客がひしめき合うパリの中心部オペラ地区の様子。
▲こんな状態で放置され続けたらねずみだってやりたい放題です。
10日ほど続き、ゴミは回収されず 道に溢れ出し、 当然匂いもすごいことになるし、 衛生的な問題も大きいし、 パリの問題である「ねずみ」にとっては (以前このコラムでも書きました) 天国になってしまう‥‥ という悪循環で美しいパリは台無しに。
今回のこのコラムを書くに当たって、 もう一度フランスのニュース記事などを 読み返したりしていたのですが、 一部のニュースサイトでは 大繁殖して自由し放題の大量のねずみの 動画もあげられていて、 気持ち悪すぎてとてもじゃないけど このサイトにリンクは貼れない‥‥ という状態でした。
▲見上げればどこまでも美しいパリの街並み‥‥だけど‥‥足元には・‥‥。
ちょうど1週間前の火曜日から ようやく焼却場が稼働し始めたのだけどね、 焼却できる状態に戻るまでには 2日間もかかるものなのだそうで、 稼働し始めた後もパリの街には ゴミがあふれていたよ。
誰であっても、自分の主張は きちんと主張する権利を認められ それを実行する国おフランス。
それはわかっているのだけど、 何も世界中でコロナウィルスが問題になって とにかく手を洗ってうがいして アルコール消毒をして‥‥etc なんていつも以上の注意が必要な時にね‥‥。 不衛生すぎる街はちょっとどうなんだろう‥‥。 って思っているのは ボクだけじゃないはず。 ゴミ収集車を見かけるたびに、 「ありがとう。」と心の中でつぶやきながら 歩いています。
▲ゴミ収集車を見かけるたびに大喜びするプチモンスター2歳半とともに、 心の中で「ありがとう」と呟く‥‥。 ちなみに、パリのゴミ収集、夕方の一番通勤ラッシュがひどい時間とか、 けっこう日本じゃありえない時間にゴミ収集していたりして、 しょっちゅう止まるからさらなる大渋滞を巻き起こします。
※この連載を再編集し、 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)
2020-02-11-TUE