「紙のレシートが なくなった?!」
日本の酷暑のニュースを見ながら、 寒いと窓を閉めて長袖で出かけ 街に出ればダウンジャケットを着た人まで 見かける(ちょっとやりすぎだけど)、 そのくらい涼しすぎたここしばらくのパリ。 今週はようやく25度を超えて 夏らしさがやってくると大喜びしているボクだよ。
さて今日は、これからフランスに来る人に 知っておいてもらいたいこと。
フランスでは先日8月1日から、 紙のレシートの発行が 原則禁止になったんだよ。
▲パリっこはバカンスに出かけているため、住宅街はほとんどのお店が閉まり人はまばら、 逆に観光地は人でいっぱい(スリもいっぱい)の夏休み中のパリ。 この時期独特の雰囲気が漂っている8月です。
2023年1月から導入される予定だったものの、 混乱を防ぐためとかインフレを理由になどで 何度か延期され、 8月1日からの実施になりました。
とはいえ、今年の4月くらいからは 日々利用するスーパーやマルシェやカフェなどでは 「レシートいりますか?」 と聞かれることがほとんどになっていたので、 私は4月の延期は知らず、 導入されたと思い込んでいたくらい。 だから自然に移行した、というイメージ。
これはもちろん環境対策のためで、 年間大量印刷されているレシートを減らして 廃棄物を削減することなどが目的だよ。
家電製品とかの保証期間が記載されている レシートとか、クレジットカード決済が うまくいかなかった時に出される キャンセルのレシートとかは例外だけど、 基本的には、お客様側がリクエストしなければ、 レシートを印刷してもらえなくなったんだ。
▲フランスでは8月1日から、レシートが欲しい時は自分からお願いしないとダメになったよ!
スマホで決済する人も増えたし、 確かに紙のレシートはただゴミ箱行きになり、 いらないことも多いので、素晴らしいこと。 少額の買い物をしたときや、 商品数が少ない時などは私も 「レシートはいりません」と 言うようになりましたが、 あえて印刷してもらうこともあります。
それは、スーパーで商品数がとても多い時や、 「2個買ったら2つ目から半額」などの お得商品や割引などのものがある時、 そして野菜や果物など量り売りのもので、 kgあたりの金額が違うものがある時など。 (例えばトマトなどはたくさん種類があり、 種類によってkgあたりの値段が全然違う)
なんだか怪しいなあ‥‥、 という時、レシートを見ると、 大抵間違っていて、 レシートを見せながら説明して 返金してもらったりということが 本当にしょっちゅうある国、おフランス。
「レシートいりません」では その場で指摘できなので、 申し訳ないけれど、怪しいなと感じる時は もらうようにしています。
▲レシートの印刷は客側が要求しないと原則なしになったフランス。 たまに間違いがあること以外にも、家に帰ってから項目ごとに家計簿をつけたりする人は あえてお願いしてもらう人も。
今年の2月に実施されたアンケートでもね、 70%以上の人が賛成しつつ、 会計の間違いを発見できないとか、 交換や返品をするときに困るなどの意見も たくさんあったみたいで、 やっぱり会計の間違いのこと 気にする人多いよね‥‥って思ったよ。
スーパーのレジの打ち間違いなんて、 日本では心配することなんてないけれど、 おフランスでは「あるある」。 これからフランスへ旅行するみなさんは、 自分からお願いしないと レシートを印刷してもらえないって、 覚えておくと便利だよ!
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2023-08-08-TUE