「フランスの学校の 締めくくりはお祭り?!」
この時期、フランス中の学校で開催される 「Kermesse」(ケルメス)。 辞書の中では 『慈善バザー、 (北フランス・オランダ・ベルギーの)村祭り』 なんて出てくるんだけど、 学校の学年末祭りをさす言葉として 使われているよ。
入学式も、卒業式も、始業式も、終業式も、 運動会も、参観日もないフランスの学校だけど、 この年度末祭りはフランスの学校で 最も大きな学校行事のひとつになるよ。
▲この時期にフランス中の学校で開催される「ケルメス」(学年末祭り)。 学校の校舎や中庭を使ってのお祭り。
輪投げ、アヒル釣り、すべり台、ゴーカートetc 子供たちが遊べるさまざまなゲームや アトラクションが用意され、 親たちが持ち寄ったお菓子などの販売、 学年ごとに出し物を披露する 子どもたちのスペクタクル (歌・ダンス・演劇などの出し物)などで 1日を過ごします。
▲日本の「ヨーヨー釣り」ならぬ「アヒル釣り」。 これはどこの学校でも鉄板のフランス祭り名物。
▲小学生たちも大喜びのカーティング。
学校と協力しながらだけど、 「ケルメス」の日の中心は保護者たち。 親たちがボランティアで大集合。 お祭りのスタンドや飲食販売の係などは 時間ごとに順番に入り、分担運営します。
▲フランスの遊園地やイベント会場でお馴染みの 空気で膨らませた中を飛び回り走り回る「シャトー・ゴンフラブル」。 ちょっと大掛かりな遊びに子どもたちは大興奮。
▲「缶倒し」「わなげ」「弓矢」「ボーリング」など私たちに馴染みのある遊びもいっぱい。
▲これは友人の子供の学校のお祭りでの「発掘遊び」。 発掘現場がとっても小さいですが(笑)、案外みな本気で楽しんでいる模様。
▲石けんを上手に上まで上げて下まで下げるゲーム。 手作り感満載なのも「ケルメス」の楽しいところ。
▲ミニカーやブレスレッドなどちょっとした子どものおもちゃが入っている袋が たくさんぶら下がっている中、目隠しをして、ハサミを持って商品を見つけに行くゲーム。
親たちが色々工夫する手作り感いっぱいの 子どもたちのゲームも、比べると面白いんだ。 日本の縁日などでお馴染みのものも、 日本ではちょっと見たことないものも。 百聞は一見にしかず。 今日は色々なゲームの写真を載せてみたよ!
▲このコラムでも何度か登場しているフランスの定番「マキアージュ」(メイク)。 親の技量によって、メイクのクオリティにだいぶ差が出るのは(笑)ご愛嬌♪
この「ケルメス」の規模は 学校によって、そして公立・私立によっても かなり違う模様。
ママ友たちに協力してもらって、 色々な学校の「ケルメス」パターンを 調査してみると、 どうやら公立の場合は ゲームや親たちが持ち寄った食べ物や飲み物は 全て無料というところがほとんど。
一方私立は、基本ゲームも飲食も有料。 親たちが持ち寄った手作りケーキなども 有料で販売して学校の運営費用とか 備品購入に使うようです。 大規模な私立校になると、 フードトラックの業者がたくさん入り 雑貨などを販売する業者が入ったりもするそう。
そしてアルコールが販売されるかされないかも 学校によって違うようでした。 (こちらもやはり大規模な私立校ほど アルコール販売も当たり前のようにあり、 親たちは親たちで宴を楽しんでいる模様)
▲親たちが手作りのものや買ったものを持ってきたり。 私調べによると公立はゲームも飲食も無料、 私立は全て有料というところがほとんどでした。 私立の大規模校になるほど飲食関係の業者もたくさん入るようです。
ボクの相棒プチモンスターが通う学校は のほほんとした手作り感満載の 「ケルメス」で、親たちは子どもたちの 出し物を見に来るのがメインという感じ だったんだけどね、 色々な学校の話を聞いてみて 規模の違いにもびっくりしたよ。
▲息子の学年のスペクタクル。 今年は「ハワイ」をテーマに歌とダンスを披露してくれました♪
なんと3日間にわたり、 お祭りや宴が開催されるという学校も! ちなみに、最も大きな違いが出たのが 「トンボラ」と呼ばれる抽選会なのだけど、 長くなってしまうので 続きはまたの機会にお届けするね!
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2023-06-27-TUE