今週末はクリスマスだね♪
カトリックの国フランスでは
クリスマスが１年でいちばん大切な日。
（日本のお正月みたいなものだね。）

以前もフランス流クリスマスの日の
過ごし方を紹介したように、
クリスマスは
家族や親戚など大切な人たちと過ごす日。

日本みたいに「恋人たちの聖夜」的な感じで
クリスマスが取り上げられることはないけれど、
フランスはフランスで
親戚・家族へのプレゼント探しが大変なんだよね。

クリスマスを一緒に過ごす
家族や親戚にはちょっとしたプレゼントを
贈りあうのがフランススタイル。

両親、兄弟、いとこ、その夫や嫁に子供たち。
恋愛もかなり自由な「アムール」な国だから、
「親戚の前の奥さんの子供と、今の恋人と、
その恋人の子供達‥‥」
という誰が誰だかわからなくなりそうな
パターンもとっても多い。

というわけでファミリーによっては
かなり大人数で集まることになるんです。
その全員がプレゼントを渡しあうから
それまたすごい量！
普段は買い物に対してはけっこう
シビアなフランス人ですが、
クリスマスだけは同じ人種に思えないほど
「プチプレゼント」の嵐に♪

というわけで12月に入ると
かなり多くのお店が日曜日も営業して、
週末は紙袋をいくつも抱えて
プレゼント探しに奔走する人で
大にぎわいになるパリなのです。

毎年、「クリスマスの支出アンケート」
なるものが色々なメディアで調査され、
ニュースになったりするけれど、

例えば今年は
「フランス人がクリスマスに使うお金」
（内訳はプレゼント代・食費・娯楽など）
平均　559ユーロ（約68,800円）とか
607ユーロ（約74,700円）とか
アンケート結果の数字が出ていたよ。
（もちろんメディアによってアンケート結果に
　毎年多少違いは出るんだけどね！）

日本人と日本人の
「日日カップル」の家庭ゆえ、
フランスには家族や親戚はいない我が家ですが、
今年は友人フランス人ファミリーの
クリスマスに招待されることになっていて、
久しぶりに「フランス流」の
プレゼント探しをしなくてはいけなくなり
ただ今とてもとても悩み中‥‥。

友達夫婦、その子供達、
おじいちゃんとおばあちゃん、
妹夫婦、兄夫婦、いとこカップルetc。
総勢14人。
あまり知らない人たちにも
ちょっとしたプレゼントを
用意しなくてはいけないんですもん。
なかなかのプレッシャーです。

どんなものが喜ばれるかわからないし、
もらっても困らない好きなものが買える
「図書カード」的な、金券的なもの。

「お料理教室のクーポンカード」
「CDや本が買える金券カード」
「家電ショップで使える金券カード」
なんて考えてみたけれど、
クリスマスプレゼントには
「う〜ん。あんまりよくないかも。」
というフランス人たちの反応。

金券カードとかだけではなく、
実用的なものはあまりプレゼントとして
よろしくないらしい。

難しいね〜。

じゃあ、大人たちは一体全体みんな
どういうものを贈り合っているのかと
知人という知人に聞いてみたところ、
とてもクラシックなスタイルのプレゼントとしては
男性にはウィスキーなどのアルコール、
女性にはチョコレートや本などを
贈ったりするそうで。

他にはストール、マフラー、手袋、香水
流行りのコミック、CDなどなど
三者三様。

前述したように、「ザ・実用的」な
ものではないだけに、
自分の好みでないモノをもらうパターンも
とてもとても多いらしく、
クリスマス直後には
お店で交換をする人の行列ができる
なんていうちょっと「ガビーン」な話も
けっこうたくさんの人から聞きました。

ちなみに、買ったものは
自分で包装するパターンが多いのもの
フランス流。
この時期のスーパーや雑貨屋は
「包装紙」コーナーが充実していて
街を歩いてるとこの包装紙がニョキッと
エコバッグから飛び出てる姿を
しょっちゅう目撃するよ。

なにしろお店で「プレゼント用に」
って包んでもらっても、「‥‥」なことが
多すぎるからねえ‥‥。
（実際の様子は以前の「パリこれ！」を見てね♪）

あまりにも集合する人数が多い場合は、
誰が誰にあげるとクジで決めておいたり、
ひとりあたりの予算は15ユーロ以内と
金額を決めたり、
プレゼントは子供だけにと決めてしまったり、
ファミリーごとに色々な工夫があるそうだけど、
いずれにせよ誰もかれもが
プレゼント探しに大忙しのこの時期のフランス。

日本の恋人たちのクリスマス。
「彼女」「彼」へのプレゼント探しと
どっちが大変なんだろうね？！

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
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