「迷信シリーズ、 火傷にはバター?!」
ずいぶん前のこのコラムで、 『じゃがいもをポケットに入れておくと 腰痛が治る』なんて、 本当なのか嘘なのか?! ただの迷信なのかよくわからない おまじないのようなものを フランス人から教えてもらったことを (教えてくれた本人は真剣に信じている!) 紹介したけれど、 今日はその第2弾とも言える?!
『火傷にはバター』(?!) というバージョンをご紹介しちゃうよ。
息子のフランスの小学校のママ友たちと 最近、定期的に開催されている お料理教室(という名のおしゃべり&ご飯会)。
▲学校のママ友たちと定期的に開催されるようになった「ご飯やお菓子を作ろうの会」。 玉ねぎの皮を手で剥いていたらビックリされたり 日本の当たり前と違うところがしょっちゅう登場して、 このコラムに書きたいことがザクザク出てくる♪
フランス人はもちろん、わたし日本人をはじめ、 イタリア人、モロッコ人、スペイン人etc. 国際色も豊かだったりするので、 みんなが食べたい料理やお菓子を教えつつ、習いつつ、 一緒に作ったものをランチやディナーで食べるという とても楽しくて美味しい会をやっています。
▲作ったものをみんなで食べたり、家に帰って披露したり。子大人も子どもも大喜び♪
さて、そんな楽しいママ友たちとの料理の会で、 友だちママが火傷をした。 日本人に比べると、フランス人たちって 痛みや熱さに弱いので(弱いというか大げさ?!) ちょっとオーブン触って「熱っ!!」って なっただけで大騒ぎ。
▲フランスの家庭には大きな包丁もないし、あっても切れないし、 小さな使いにくいナイフで料理をしている家が多いということを 確信することになるこの料理会。
なんでも大袈裟なのは「フランスあるある」で、 そんな様子を見ているだけで ちょっとクスッと笑ってしまうくらいドタバタで 面白くてチャーミングだったりするのだけど、 火傷の時は痛い痛いと騒ぎつつ、 「バターよバター!! 水よりこれが効く!」 っていきなり患部にバターを塗り出して 冷水で冷やしたりしていたよ。
▲火傷をして、バターを患部に塗って冷やしている図。
『火傷にバター』。 またまた面白いコラムネタいただきました♪ って写真を撮ってみんなで大笑いです。
(ほぼ日のコラムを書いていることは フランス人ママたちも知っているので 最近、私にとって 「へ〜! 詳しく教えてなにそれ?!」 ってことが起こると、 「まりこ、コラムネタよ。写真撮りなさい写真!」 と促してくれるようになりました。)
どうやらこれは、40代後半以上の人がやる 火傷した時の対処法のようで、 30代のママたちはそんなの聞いたことがないと フランス人ですら驚いている人がいました。
▲火傷版の「おばあちゃんの知恵袋」『火傷にはバターを塗る』は 医学的にはNGっぽいのでちゃんとした薬もご紹介しておきます♪ フランスで火傷といえばこちらの薬。 どの薬局でも売っているメジャーな薬です♪
これもフランス版の 『おばあちゃんの知恵袋』 的なものなんだろうね。
家に帰って調べてみたら、 『火傷にバターを塗るのはやめておきましょう。』 って文章があちこちに出てきたから、 医学的に証明されたものとかではなく、 現代のように情報も便利なものもなかった 昔の人たちが、 身近なもので工夫した名残りなんだろうね。
「バター」と並列して 『「歯磨き粉」も「ポマード」も 塗るのは避けましょう』 と書いてある文章が多かったから、 火傷すると(↑)こういうものを塗るといいという 迷信のようなものがきっとあったんだね。 というわけで、 医学的に証明されているものではないようなので、 みなさんはマネしないでおいてね!
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「シンプルシックで心地よい暮らし パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」 出版社 : 世界文化社 発売日 : 2021/5/29
※この連載を再編集し、 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)
2023-12-12-TUE