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        | 糸井 | しかし、ほんとにね、 全部見せてもらえるとは思わなかったんですよ。
 
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        | フミコ | 何か隠すと思ってました?何か手法を。 
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        | 糸井 | そうですね。 ここのところは、ぼくたちだけなんだ、
 ってところは、隠すと思ってたんです。
 
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        | フミコ | 隠すときって、雰囲気でわかりますもんね。 何か。
 
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        | 糸井 | ご本人がやってみせてくれたことだから、 特にすばらしかったですね。
 手芸とかやってる人は、
 たまんないだろうね、あれ見たら。
 ほんとに真似する人が出ると思いますよ。
 
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        | アンリ | でも、隠すところは、 「あっち見て!」って言って、
 その間にやってたので(笑)。
 
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        | 一同 | はははは(笑) 
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        | 糸井 | ただ、真似しようと思っても、 これ、この使ってる革とかは、
 ほんとに手に入りにくいんです、きっと。
 
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        | フミコ | アンリが最初に革をやりはじめたときは、 もう、この革からだったんだそうです。
 
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        | 糸井 | 日本で、これたとえばね、 この革ないんだよな、って思う人、多いでしょうね。
 
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        | フミコ | ああー、そうでしょうね。 けっこう世界的にも、柔らかい革、
 っていうのが欲しいとか、
 これは重いって言う人がいるので。
 
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        | 糸井 | パンのレシピでも、 おいしいパンのプロがつくるのは、
 ふつうに買えるものとは、
 菌、イースト菌とかがちがうし、
 小麦粉も実はちがうっていう。
 
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        | フミコ | へぇ、そうなんですか。 
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        | 糸井 | だから、こっちでおいしくても、 日本でパンの支店とか出したら、
 ちがうらしいんですよね。
 
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        | フミコ | やっぱり、おいしくできないんですか? 
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        | 糸井 | そうです。だから、あの、 イタリアに来て最初に食べた、
 ほんとうにおいしかったピザも、
 きっとそうなんでしょうね。
 
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        | アンリ | もしかしたら、コックさんは代々、 秘密とされているレシピとか、
 持ってるかもしれないので、
 まぁ、料理に関しては
 そういうことがあってもいいと思います。
 
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        | 糸井 | だから、さっきの「LIFE」のように、 レシピをまったく同じようにして、
 公開している人(飯島奈美さん)も、
 もともとがコックさんじゃなくて、
 お料理をコーディネートする人、
 映画のお料理をつくる人。
 アンリさんも、修行をしてきた革の職人じゃなくて、
 素人でしょ、スタートが。
 
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        | フミコ | そうですね。 
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        | 糸井 | そこが、うーん、個性なんだと思う。 
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        | アンリ | たぶん。 
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        |  ▲出張中とってもお世話になった通訳のシモーネさん(左)と
 フミコさん(右)
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        | 糸井 | ぼくらも、自分たちが作りたいものを売る、 ってところからはじまったんですよね。
 ユーザーなんですよね、もともとが。
 
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        | アンリ | そうですね。 
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        | 糸井 | だから合うんだと思うんだ、たぶん。 
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        | アンリ | ぼくにとっては、このコラボレーションは、 とても大切な1ページです。
 
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        | 糸井 | ありがとうございます。 
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        | 一同 | (拍手) 
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        | アンリ | でも、これはコラボレーションのはじまりですよね。 
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        | 一同 | (笑) 
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        | ほぼ日 | もし次回があったら、ぜひ、前にお聞きしていた バケーションを過ごされる、エルバ島に取材に。
 
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        | アンリ | ぜひ、どうぞ。 一番いい季節は、マッジョ、5月です。5月に。
 
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        | 糸井 | それはすばらしいです。ありがとう。 そこで、来年、何するか考える。
 
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        | 一同 | (笑) 
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        | 糸井 | 何するんだろうね、ほんとにね。 普通じゃない何かを考えられたら、
 うれしいですね。
 たのしみにしましょう。
 これはスタートです。
 
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        | アンリ | OK(笑)。光栄です。 
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        | 糸井 | まず、風邪を治して(笑)。 
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        | アンリ | ありがとう。グラッツェ。 
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        | 糸井 | ハラマキもしてたし。 
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        | アンリ | はははは。 今日がはじめてです。
 
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        | 糸井 | あったかいでしょ。 
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        | アンリ | でも、こういう会話をしたら エネルギーが、
 未来が見えてきました。
 
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        | 糸井 | よかった(笑)。 どうもありがとうございました。
 
 
 〈おわり〉
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