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ほぼ日刊イトイ新聞

2025-03-23

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・3月21日が、前のうちの犬の亡くなった日で、
 なつかしい写真などを見たり、
 ツイッターにいくつかの写真を出したりした。
 けっこうな数の人が、犬を憶えていてくれて、
 ぼくの気持ちに共振してくれるのがうれしかった。

 前の犬、ブイヨン。
 そして、いまいる犬、ブイコ。
 同じジャック・ラッセル・テリアなのだけれど、
 まぁ、もう、まったく似ていないのがおもしろい。
 どちらも女のコであり、犬種は同じ、はずだ。
 ブイヨンは、活動的で、身体を使うことが大好きだった。
 散歩も、いくらでも長い道のりを歩きたがった。
 地下鉄にして3駅分くらいを往復することもあった。
 ブイコは、部屋の外に出ることが散歩だと思っている。
 出たらもう帰りたい、マンションの敷地から出たくもない。
 いま、ブイコがブイヨンほどの散歩をしたがっていたら、
 連れて行くぼくや上司は、とても体力がもたないだろう。

 ブイヨンは、いくらでもボール投げをしたがった。
 ブイコは、ボールをどう遊ぶのかをわかっていない。
 ブイヨンは、他の犬や動物に激しい敵愾心を持っていて、
 いつも喧嘩腰に吠えて、戦う姿勢を見せていた。
 ブイコは、あらゆる犬となかよくなりたくて寄っていく。
 ブイヨンは、テレビをよく見ていて、
 動物が映ると飛びついて吠えて、追い払おうとしていた。
 ブイコは、ドアの外にだれかいると吠えるが。
 こっちは警戒や怒りではなく、呼び鈴のような役割らしい。
 ブイヨンは、夜はおとうさんといっしょに寝ていた。
 ブイコは、まずは、いったんおかあさんと寝て、
 やがてじぶんのベッドに移動してゆっくり寝る。
 ブイヨンは、食べることに執着がなくて、
 食欲を掻き立てるために、ぼくらが努力していた。
 ブイコは、ドライのドッグフードをよろこんで食べる。
 簡単に言うと、ブイヨンは世話がなかなか大変だったが、
 ブイコはほんとうに手間をかけさせない犬である。
 年を取ってからの同居犬としてブイコは超優等生である。
 ブイヨンの思い出は、何年経っても生きているけれど、
 現実のブイコはほんとうに暮らしやすくてありがたい。
 しかも、ブイコは強くないけど、とても丈夫なのである。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
どっちの犬にも、感謝しかない。ありがとうね、来てくれて。


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