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ほぼ日刊イトイ新聞

2025-06-02

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・〈ごはん一杯のおねだん。〉

 米の話題が、毎日、一日中ずっと聞こえてきている。
 じぶんでも、思った以上に気になっているようで、
 あちこちの店で、米の売り場を見つめたりもしている。
 昔からの米のイメージが「これはちょっと変わったぞ」と、
 驚いたし本気で思うようになったのは、
 近所の中華料理店のメニュー看板を見たときだった。
 ラーメンが800円、チャーハン900円という町中華の店だ。
 その下のほうに、「ライス400円」とあった。
 ぼくは、長く生きているからライスの値段についても、
 少しずつ変化してきているのはわかっていたが、
 まさか、「ライス400円」までいってるとは思わなかった。
 いいのわるいのを言ってるつもりはないが、400円か、と。

 テレビのニュース番組などが話題にしている
 米の小売価格の場合、単位はどうやら5キロであるらしい。
 それが4000円を超えたというあたりから、
 高いばかりでなく、米そのものが品不足になっているとか、
 いまは備蓄米を市場に流通させて、
 市場価格を2000円程度に落ち着ける話になっている。
 話の単位は、すべて5キロを基準にしている。
 5キロで4000円だとしたら、5キロで2000円だったら、
 それぞれ、おちゃわん一杯の値段はいくらぐらいなのか? 
 ぼくにはまったく見当がつかなかっので、
 夜中にこつこつと計算してみたくなった。

 まず、ちゃわん一杯のごはんは150グラムであるという。
 それは炊きあがったごはんの重さで、
 それを精米の量にすると65グラムということになる。
 1キロの米は、約15杯のごはんになるのだ、ホカホカ。
 つまり5キロ4000円で売っている米なら、
 ごはん一杯が53円になるということだ。
 半額の2000円の米なら、ごはん一杯は27円ほどになる。
 これを高いと感じるか、安いと感じるかについては、
 ぼくはなにも言わないことにする。
 乾いた白米をごはんにするには、水も火も手間も要るが、
 米の値段としては高くて一杯53円、安いと27円である。
 外食はともかく、家でごはんを食べるなら、
 おかわりして食っても100円くらいの実感でいける。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
こないだまでごはんのカロリーのことばかり言ってたのにね。


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