2007年‥‥日進月歩のIT業界‥‥。
その技術革新の波は、
旧態依然をむしろ売りにしている
ほぼ日刊イトイ新聞にもじわじわと押し寄せている。
情報の双方向性を軸として打ち出すWeb2.0の流れは、
マルチでリニアでシームレスなユーザビリティを
まったく新しい革新的スキームとして打ち出した。
ほぼ日刊イトイ新聞も、いまやその流れを無視できない。
我々は、ついに重い腰をあげ、
多くの人がヒマを持て余すであろう
このゴールデンウィークに、
最新テクノロジーを駆使した新企画を提案することにした。
つまり、フグカメラを3台に増やしてみました!
‥‥え? 技術革新って、こういうことじゃないの?
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本企画では、最新テクノロジーを集結させることにより、
フグカメラを従来の3倍の量へとボトムアップ。
平素1台のフグカメラを3台へと増加させた。
これにより、従来の3倍もの画像を得ることに成功。
ユーザーの得られるフグ情報も従来の3倍にアップした。
信頼のおける数名のモニターに試験してもらったところ、
「たしかに受け取る情報量が約3倍になった」
「約3倍というより、ぴったり3倍という感じ」
「とにかく3倍だ」といった好評を得た。
以下、このたび新たに3台となったフグカメラが
それぞれどのような役割を果たすかを解説する。
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1台目のカメラは、従来どおりフグをメインに撮影する。
フグカメラの主役はフグであるという
根本的かつ根源的なコンセプトからはみ出さず
変わらぬフグを愛する古くからのユーザーに
フグのプリミティブな魅力をアピールする。
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2台目のカメラは、
「猫草」と呼ばれる植物越しにフグをとらえる。
この「猫草」は、成長性が著しく高く、
短期間に爆発的な発育をみせる。
つまり、あっという間にニョキニョキ伸びる。
ゴールデンウィーク中、つぶさにここを観察していれば、
昨日より今日、今日より明日という感じで
植物の発育するさまを目にすることができ、
エンドユーザーもうれしいのではないかという判断だ。
ちなみに、なぜ「猫草」というかは、わからない。
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3台目のカメラは、なんと、
そのフレーム内に鳩時計を大胆にとらえる。
鳩時計を知らない方のために解説すると、
鳩時計というのは鳩の飛び出す仕掛け時計のことである。
具体的には、長針が12を指す、ちょっきりの時刻に
文字盤上部の小窓より鳩が出る。マジで出る。
すなわち、1時間に1度だけ、鳩を見るチャンスがある。
ユーザーが潜在的に秘める射幸心を
そこはかとなく煽るカメラであるといえよう。
ただし、カメラの画像が
更新される間隔が約30秒間あるため、
ことによったら、ちょうど鳩が出る瞬間を
カメラがとらえきれない可能性もある。おおいにある。
とくに、1時とか2時とかの時刻は、
鳩が「ポッポー」もしくは「ポッポー、ポッポー」と
1〜2回しか鳴かないため、
鳩がカメラにとらえられない可能性が高い。
しかしながら、11時とか12時の時刻になると、
鳩は「ポッポー、ポッポー、ポッポー、
ポッポー、ポッポー、ポッポー、ポッポー、
ポッポー、ポッポー、ポッポー、ポッポー」
もしくは「ポッポー、ポッポー、ポッポー、
ポッポー、ポッポー、ポッポー、(割愛)」
となるので、鳩を見られる可能性も高くなる。
そういったことを考慮して、楽しんでいただきたい。
ちなみにこの鳩時計、約8000円だった(通販)。
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ゴールデンウィーク中、
ほぼ日刊イトイ新聞は休業するため、
夜間のフグカメラは真っ暗になってしまう。
しかしながら、人々が夜更かししがちな連休中こそ、
究極の暇つぶしともいえる本企画が
威力を発揮する時期であるともいえる。
以上のことを鑑み、このトリプル・フグカメラは、
夜間も、ぼんやりとライトアップすることにした。
ちなみにライトは時限式で、
夜になると点り、朝になると消える。
最新テクノロジーの恩恵とはこのことである。
また、このトリプル・フグカメラは、
従来のフグカメラよりも短い間隔で
自動更新されるシステムを搭載している。
「連休って超ヒマ!」という方は
ぜひ、自動更新でご覧いただきたい。
最後になるが、このトリプル・フグカメラは
ゴールデンウィーク中のみのスペシャル企画である。
連休明けにはいつものレガシーなフグカメラへ戻るので
フグカメラファンのみなさまは安心していただきたい。
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