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さて、今回の感激物件は、 『いけちゃんとぼく』です。 |
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漫画家・西原理恵子さんの作品ですね。 |
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武井さん(シェフ)と、りかさんと、 チナちゃん(コウノ)が、 とくに西原さんのファンなのよね。 |
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ですね。 |
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だいすき。 |
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ファンです。 |
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ぼくらももちろん 西原さんの作品には触れているんですが、 この3人ほど熱心な読者ではないんですよ。 |
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そう、この3人ほどには。 |
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そもそもの話をちょっとしますと、 数カ月前のことなんですが、 武井さんから絵本をすすめられたんです。 それが、『いけちゃんとぼく』でした。 |
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うん。 |
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絵本なので、その場で一気に読みました。 そしたら‥‥いいお話なんですよ。 |
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すごい絵本です。 ここにいるみんなは、 先に絵本を読んだんだよね。 |
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はいー。 |
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それが、映画化されると。 しかも「実写」だと聞きまして。 |
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そう、実写。ふふ。 |
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たいへん興味がわきましたので、 試写会にお邪魔させていただいたと。 |
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行きましたね、みんなで。 |
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わたしだけ別の日に観ましたが。 |
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そして、まあ映画を観まして。 |
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観まして。 |
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まず思ったのは、 「この体験をどうやって伝えよう?」 ということでした。 |
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つまり「難しいぞ」と思ったわけです。 |
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もちろん感激したんですよ。 感激しなかったら感激団はやらないので。 生意気なようですが、それについては ばかみたいに正直でありたいですよね。 |
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はい。 感激したんですよね、ほんとに。 だって、号泣でしょう、あれ(笑)。 |
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りかさんの号泣ですね(笑)。 |
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恥ずかしい! |
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ふつうじゃなかった、あの泣きかたは。 |
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やだ! 恥ずかしい! |
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ちなみにこのなかで、 映画を観てウルッときた人は? |
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(挙手)。 |
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あ、ぜんいんですか。 そっかー、うーん‥‥ ごめんなさい、わたし、泣いてません。 |
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あやまることはないと思います。 |
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試写会場ではどんな感じだったんですか? |
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ええと、あの日、われわれは、 こんなふうに一列に座っておりました。 |
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しらない人? |
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ほんとにしらない人。 ぼくらより先に中央に座ってたので、 この、しらない人をはさんで、 一列に並ぶことになったんです。 |
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なるほど。 で? |
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で、映画が始まりまして‥‥。 あの、試写会というのはですね、 映画関係者であるとか、 マスコミであるとか、 ほんとに深く映画をご存知のかたが 来るものですよね。 ところが、われわれはぜんぜん違う。 もう、一般のお客さん(笑)。 |
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うんうん。 |
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ポップコーン食べたいなあ、 とか思いながら観はじめました。 |
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ふつうにグッときちゃうんですよ。 ぼくは、ある場面から急に、もう、 目から水が、出るわ出るわ。 |
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ふふふ。 |
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困っちゃって。 自分だけが泣いてると思ったんですよ。 「これはやばい、おれひとりが泣いてる」 |
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ああ。 |
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ものすごくがまんするもんだから、 椅子がカタカタ震えて(笑)。 |
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となりにいて伝わってきました。 |
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気がつかれまいと必死に 腹筋にちからを入れてたんだけど。 |
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ふふふふふ。 |
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でもそれ以上に、 ぼくの右となりがすごくて。 |
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そうそう、 ぼくはいちばん左だったんですけど、 右方向からもっとすごい、揺れと音が。 |
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りかさんだ(笑)。 |
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やだ、言わないで! |
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ガタガタガタガタ、うぇっ! みたいな、もう動物的な。 |
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うぇ、うぇっ、うえええっ! |
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ずるずるずるずる、うごっ(笑)。 |
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しらない人↓は大迷惑ですよ。 |
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揺れるし、うるさいし。 災難(笑)。 |
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ポロリとかじゃないんです、号泣なんですよ。 この人は、ずーっと号泣。 |
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やめて恥ずかしい! |
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でも、いちばんすごかったのは、 試写室を出てからだったよね。 |
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そう、そこからが泣きの絶頂。 観終わってロビーに集合したら‥‥。 |
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りかさんの涙がとまってない。 |
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とまるどころか、 「うぅわあああ」っとか言ってる。 |
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で、ピークはエレベーターの中ですよ。 しらない人もいっしょに乗ってる中で。 「おいおい」泣いてて‥‥。 |
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それが「おんおん」になってきて。 |
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やがて「おろろんおろろん」になりました。 なにか言おうとするんだけど、 嗚咽でぜんぜんわかんないの。 もう、「おーろろん、おーろろん」 |
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わははは、 「おーろろん」だった! |
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しらない人たちは笑ってるし。 |
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一緒にいるぼくらも気まずいから、 「なに泣いてんのー」 とかいうんだけど、さらに激しく‥‥ |
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「おーろろろろん! うおろろろろろ!」 いやあのね(笑)、おおげさじゃなく。 |
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号泣も超えて(笑)、なんだあれは‥‥ あ、「慟哭」だ。 |
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そう、「叫び」でした。 魂の叫び。 |
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へええ〜。 |
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りかさんとは長いつきあいだけど、 あんなの、はじめてみたわー。 |
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とまらなくなっちゃったのよー。 そういう感じ、子どものころになかった? ‥‥すごく恥ずかしい! |
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でも、うらやましい。 |
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え、そう? |
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それ、すっごい気持ちよかったでしょ。 |
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‥‥そうかも。 |
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気持ちいいですよ。 |
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うん、そういうこと何年もなかったから。 |
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何年もないのに、すごいですね。 |
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すごいです。 |
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いいなあ、りかさんは、 そういう体験ができて。 |
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ふふふ。 |
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ほかのみんなは? |
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え? |
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みんなも泣いちゃったんでしょ? りかさんほどじゃなくても。 |
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そうですね。 でもぼく、原作では泣いてないんです。 |
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あ、それわたしも。 |
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いい絵本、すごい話だなあと思ったから、 周囲にもすすめたんだけど、 絵本では、目から水は出なかったです。 |
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あら、そうなの? |
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へえ。 |
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そうなのよ。 |
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ぼくもそのクチでした。 |
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え? じゃあ、なんでなんで? どの場面でみんなは「目から水」だったの? |
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(つづきます!) |
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2009-06-19-FRI | |||||||||||||
協力/角川書店、 2009「いけちゃんとぼく」製作委員 |
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