糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの

06月03日の「今日のダーリン」

〈そうです。変わるのです、ほぼ日は。〉

・もう発表しちゃったから、だいたいは知ってますよね。
 「ほぼ日」のホームのデザインが変わります。
 デザインが変わるだけでも、なかなか大変なことですが、
 他のいろいろなことも、少しずつ変わっていきます。
 まぁ、だいたいが、いま現在の「ほぼ日」にしても、
 創刊のときからあれこれと、変わりに変わって
 ここに至っているわけですからね、
 変わるというのは、「生きている」ことのなかに
 自然に入っている要素なのだとも言えます。

 いま、ぼくがここで書いているこの文章。
 「今日のダーリン」というタイトルがついていますが、
 なんのことやらわかりましぇーん、という人も多いです。
 そりゃそうだ、「ほぼ日」をはじめるにあたって、
 ぼくが自分自身の呼称を定めたのが由来です。
 ボスだの殿だの親分だの社長だのはふさわしくない。
 いっそ、絶対に呼ばれないようなものにしようと、
 「ダーリン」という呼ばせ方に決めたのでした。
 恥ずかしいじゃないですか、ダーリンなんて声をかけるの。
 言われるぼくのほうも、じゅうぶんに恥ずかしいぞと、
 現代芸術みたいな感覚ではじめたことなんだけど、
 意外に、これも、「決めごと」にしちゃったら、
 あんまり不自然でもなくなってきたんだな。
 今日、ダーリンはどういうことを書いているか、
 それが「今日のダーリン」であるわけです。
 これまで、変えるのもめんどくさいというわけで、
 ずっと「今日のダーリン」が続けられてきたんですね。
 いつかやめるとしたら、いつがいいのか。
 今回の「ホーム改訂」のチームが、決めてくれたのです。
 27年、ずっと、なんだか変わらなかったものだけど、
 変わってもまったく困らないんですよね。
 ま、ちょっと、ぼくの書き方が変わるかな。
 その日のタイトルがあって、文が続くっていう形式になる。
 でも、お気づきの方もおられましょうが、
 もう、すでに、そういう形式で書く練習をしています。
 これはこれで、都合のわるいことでもあったら変えます。
 もう一度言います、変わるは生きるの一要素です。
 そして、こうやって明日も、明後日も書いていくはずです。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
来てくれて、ありがとう。そこんところは、まったく同じで。