TAEKO KUSABA
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SPECIAL OPENING TALK

“この人” がすすめるものだから。

伊藤まさこさんが語る、草場さんのこと

HOBONICHI

草場妙子さんが、長い間一緒に仕事をしてきた、 スタイリストの伊藤まさこさん。 月に一度のweeksdaysの撮影時、 ヘアメイクを担当する草場さんから、 ビューティーの情報を仕入れているそう。 「モデルさんもスタッフもみんな、 草場さんからおすすめを聞くと買っちゃうの」 今回、草場妙子化粧品店のwebストアが開店すると聞いて、 すごくよろこばれたんです。 そんな伊藤さんに、 草場さんとその「おすすめ力」のこと、 たっぷり伺いました。

写真有賀傑
草場妙子化粧品店

8.20 11:00 AM OPEN

伊藤まさこ(いとう・まさこ)

スタイリスト。 料理や雑貨など「暮らし」をベースにした スタイリングを手がけている。 2018年に「ほぼ日」で、 自らがプロデュースする生活のアイテムをあつめた ウェブのお店「weeksdays」をオープン。 現在もかかさず更新を続けている。 著書に『まさこ百景』(ほぼ日)、 『おべんと帖 百』(マガジンハウス)、 近著に『する、しない。』(PHPエディターズグループ) など、多数。

草場妙子(くさば・たえこ)

ヘアメイクアップアーティスト。 熊本県出身。サロンワーク、アシスタントを経て 2006年に独立、雑誌や広告、CMなどを中心に 幅広く活躍している。 著作に『TODAY’S MAKE -UP──今日のメイクは?──』がある。 2024年、週末だけのメイクアップサロン WEEKEND MAKEUP ROOMを開設。

01 信頼できる人

草場 伊藤さん、今日はお忙しいところ、 ありがとうございます。

伊藤 いえいえ、こちらこそ。 weeksdaysの撮影でヘアメイクをお願いしているので 毎月お会いしてますけど、 こんなふうにお話するのは新鮮ですね。 ふふふ。

草場 そうですね。 伊藤さんがweeksdaysをスタートされたのが2018年で、 当初からご一緒させていただいているので、 もう7年ですね。

伊藤 わぁ。そんなになりますか。 はじめてお会いしたのが、 weeksdaysの撮影でした?

草場 いえ、 weeksdaysがスタートする少し前に、 ある撮影でモデルさんのヘアメイクを 担当させてもらったときでした。 「まさか伊藤さんとご一緒できる日が来るなんて!」 と、うれしかったのを覚えています。

伊藤 そうそう、あのときでしたね。 私がそれまで、 あまりモデルさんの居る撮影をしたことがなかったから、 草場さんに頼っちゃって、すごく助けてもらいました。 頼っているのは、今もそうですけれど。

草場 いやいや、 そんなことないです。

伊藤 草場さんって、 最初にお会いしたときから今もずっと、 「メイク道具を扱うのが美しい人」 という印象なんです。 いつも使い終わったら丁寧に拭いて、 一つひとつ箱に入れているでしょう。 その様子を見て、 「信頼できるな」って思いました。 いい仕事をしている人って、 仕事場もきれいなんですよね。

草場 化粧品って、小さくて細々したものが多いので、 使い終わったら箱にしまうと、 紛失しにくいんです。 しまう前にきちんと拭くのも、 私の中ではクセというか、 一連の流れになっています。

伊藤 ボトルやチューブの、 キャップを取ったときの口周りとか、 メイクブラシも、 いつもきれいですよね。

草場 メイクを受ける方が そう感じてくださるといいなと思っているので、 届いていてうれしいです。 汚れていると、見た目に美しくないのもありますが、 皮膚につける衛生用品だということを考えると、 自然と扱い方もそうなってしまうんですよね。

伊藤 私はそんな草場さんを見ているから、 メイクのあと、使ったものは全部拭くようになりました。 いつもきれいだと、気持ちいいですよね。

伊藤 weeksdaysの撮影のときによくある風景なんですけど、 草場さんが使うアイテムに、 「それ、どこのですか?」 って、スタッフもモデルさんも聞いちゃうんですよね。 「草場さんとお仕事すると、 使われたアイテムを買っちゃうんです」 ってみんな言ってます。 お客様からも、 たとえばweeksdaysのページで ネイルをしたモデルさんの写真があると、 「あのネイルはどこのですか?」 って毎回お問い合わせがあるので、 スタッフがあらかじめ写真を撮って、 メモしておくんです。 それくらい、 草場さんがすすめるものって、 みんなが欲しくなるんですよね。

草場 みなさんが聞いてくださるのはうれしいんですけど、 毎回熱く語りすぎちゃうので、 ちょっと控えなくちゃって思います(笑)。

伊藤 えっ。そんなことないですよ。 だって草場さん、 全部自分で使ってみて、 本当に良かったものをすすめてくださるでしょう。

草場 そうですね。 デパートから専門店、ドラッグストアもパトロールして、 自分で買って、実際に使ってます。

伊藤 ね。 だから何を聞いても詳しいし、 すごく説得力があるんですよ。 草場さんって見た目はキュートだけど、 いい意味で「オタク気質」ですよね。ふふふ。

草場 はい、オタクです(笑)。 得意分野がそれしかないですし、 それが自分の唯一の長所だと思っています。

伊藤 だから信頼できるんですよ。 小さい頃からそうでした?

草場 化粧品についての一番最初の記憶は、 小学4年生くらいだったと思うんですけど、 膝から下のすねの部分が、 お風呂上がりに乾燥でひび割れてることに気づいたんです。 でも、母親とか、大人の人たちはそうなっていないので、 なんでこうなってるんだろう? と思って、 母親の鏡台にある顔用の乳液を、 こっそり塗りはじめたんですね。 そうしたら、しばらくしてそのひび割れが治ったんです。 それで初めて、 スキンケアということをやる必要があるんだ、 やったらちゃんと変わるんだ、 ということを知ったんです。

伊藤 へえー! 小さい頃にそういう気づきがあったんですね。 メイクへの興味は?

草場 あったといえばあったんですけど、 「カラーを足していく」みたいなメイクではなくて、 「肌を整えていく」とか、 “土台” の方への興味が強かったと思います。 それは、今もそうです。

伊藤 私ね、草場さんがされるヘアメイクで、 「それは違うんじゃない?」って思ったこと、 一度もないです。

草場 えー! 本当ですか。

伊藤 逆に、「こういうときはそうやるんだ」 って勉強になるんです。 たとえば、weeksdaysの撮影って、 1日に何カットも撮るでしょう。 バスタオルを撮影するときには、 モデルさんの肌を素肌っぽくメイクしてくださるけど、 次のジャケットを羽織るシーンでは、 すごく作り込んでるわけではないのに、 同じモデルさんでも様子が全く違うんですよ。

草場 衣装が変わったり、 シチュエーションが変わったときに、 メイクでも印象の変化がつけられるといいな と思っていつもやらせていただいています。

伊藤 すごく意外だったのは、 フォーマルウェアの撮影をするときに、 メイクはあまり作り込まないから、 撮影の順番は最初のほうがいいのかなと思っていたら、 「それは最後にさせてください」 って草場さんがおっしゃったんです。 なんでだろう?と 思ったら、 「色はあまり足さないけど、 素肌をしっかり整えるから」って。 すごく驚きました。

草場 そうなんですよね。 フォーマルの解釈にもいろいろあると思うんですけど、 いつもと違う雰囲気できちんとしたところに行く、 いわゆる「よそ行き」ということを考えると、 色を強くしたり、線を強くしたりするのは 品を損なってしまうので、 抑えるように意識しています。 一般の方にも、 「フォーマルのときはどんなメイクがいいですか?」 とよく聞かれるんですけど、 「普段のメイクを、丁寧にしてください」 と伝えています。

伊藤 いつものメイクを、丁寧に。

草場 たとえば眉毛ですけど、 いつもササッと描いているところを、 眉尻の方まで意識してスーッと描くだけでも 印象が変わってくるんです。 肌も、ベースメイクをパパッと終わらせるのではなくて、 気になる影をきれいにカバーしてみる。 厚塗りするわけではないんですけど、 細かいところに意識を向けて、 丁寧に仕上げるだけで、 「整った感じ」がすごく出るんです。

伊藤 へえー。 フォーマルのメイクって、そういうことなんですね。 反対に、 素肌っぽいメイクにすることもあるでしょう。 そんなとき、モデルさんはノーメイクで来られるのに、 草場さんにメイクしてもらうと、 全然違うんですよね。 すっぴんっぽいのに、整ってる。 あれは一体、どういうことなんでしょう。

草場 そこに気づいてくださっているだけで感激です!  撮影だと、写真を撮るという前提なので、 「素肌感」は出したいんですけど、 本当に何もしていない「すっぴん感」は 出したくないんですよね。 たとえば眉毛がしっかりあって、 形もきれいなモデルさんの場合、 「眉毛はいつもメイクなしで撮ってもらっています」 という方もいらっしゃるんですけど、 そうするとやはり「すっぴん感」が残ってしまうんです。 眉毛って、黒いと思いきや、 実は青みを含んでいて、 その青みによって「すっぴん感」がすごく出るので、 整った印象が乏しくなる原因になるんです。 そういうときは、 青色を打ち消すような赤味のあるブラウンで 色を少しだけ整えて、 「すっぴん感」をやわらげるようにしています。

伊藤 なるほど。 さり気なく見えて、 すごく色んなことを考えてされているんですね。

MY FAVORITE あなたの愛用アイテム、おしえてください!

「おすすめするのも好きだけど、 その人の愛用アイテムを聞くのも大好きなんです」 という草場妙子さん。 インタビューや取材で会った方たちに、 お気に入りの美容アイテムを伺いました。

伊藤まさこさんのおすすめアイテム

  • 1. BELLEMAIN
    二層式ハンドローション No.0 30ml

    日中のハンドケアは、これだけ持ち歩いて、気付いたときにシュッシュッと保湿しています。

    私が使っているのは、すべて草場さんがおすすめしてくださったものばかり。

    特にこのBELLEMAINThe care「余[yo]」というブランドのアイテムは、草場さんをきっかけに、weeksdaysでも取り扱わせていただくことができたんです。

  • 2. BELLEMAIN
    ハンドセラム 30ml

    以前、冬から春にかけて、爪が欠けやすくなったときに草場さんが教えてくれたアイテム。朝晩、1. のあとに手足の爪に塗っています。3. もあわせて使いはじめてから、爪で困ることはなくなりました。伸びるのも早くなったみたい。

  • 3. The care
    TREATMENT COAT

    手足の爪に塗っています。今まで足には色のついたネイルを塗っていましたが、どんなサンダルとも合うので今はこれ1本。爪を保護しつつ、さりげなく光沢もつく。足元を見るたびうれしくなります。

  • 4. コスメデコルテ
    リポソームアドバンスト リペアリップセラム

    唇が乾燥しやすいけれど、夜寝る前と朝起きたときにこれを塗って、荒れなくなりました。つけ心地がよく、無臭なのもうれしいポイント。たまに「何使ってるの?」と聞かれることがあるので、「草場さんが教えてくれたんだけどね」って、自信を持ってお伝えしてます。

草場さんからのコメント

いつもおすすめしたものを使ってくださって、 本当にうれしいです。 伊藤さんの爪は、もともと美しいですけど、 繊細でもいらっしゃるので、 1.〜3. のアイテムでトラブルがなくなって よかったです!  これからもいいもの、 伝えさせていただきますね。