バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
2003年、フランスに単身で渡り、 現在はパリを拠点にヘアメイク&フォトエッセイストとして 活躍しているとのまりこさんが、 愛犬のバブーくん(アイルランド出身)を相棒に、 パリ暮らしのちょっとびっくりな出来事や、 へぇ〜っと感心する習慣などなど(*)をお届けします。 *もちろんすべてのフランス人やフランス全土に共通しないこともあります。 週に1回、でも気まぐれにもっと更新するかも? すてきな写真とともに、おたのしみください。 Amusez-vous bien!

 
とのまりこさんと バブーくんのプロフィール
 




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クルーズ旅は、小さな町が
そのまま海を移動するかのよう!

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クルーズ旅は、小さな町が
そのまま海を移動するかのよう!

バブー

先週末までの、2週間の秋バカンス。
ボクの飼い主まりこちゃんは、
まるで大きなビルが建物ごと移動するような
巨大クルーズ船の旅に出かけていたんだよ。

これが今回4泊5日の短めのクルーズ旅で
お世話になった船。
2組の母と子での参加だったので、
大規模すぎないクルーズの旅を選んだものの、
それでも18階建で客室数が1637室という
巨大ビルのような船。

屋上デッキには屋外プールやウォータースライダー、
ジャグジーや運動場などが。
もちろん同じくらいの規模の室内プールもあります。

クルーズの旅は、
残念ながらペットが許されていないので
ボクはパリでお留守番だったんだけどね(泣)。
でもお留守番先は、1日何回もお散歩に
連れていってくれる『お散歩天国』のお家で、
ボクはたっぷりかわいがってもらって
と〜っても楽しい日々を過ごしたよ。

ボクはお散歩天国でお留守番。
お散歩が楽しみすぎて、そこのうちの
ご主人様の靴の上で待機中。

とのまりこ

我が家は息子が2才半のとき、
日本からやってきた家族と共に
初めてクルーズの旅を体験したのをきっかけに、
その楽しさに目覚めました。

今回は南フランスのマルセイユという
フランス第2の都市から出発し、
イタリアースペインと地中海を回る
4泊5日の旅へ。

こちら今回お世話になったお部屋。
部屋はスイートルーム、バルコニー付き、
外が見える窓のみ、窓もなしの内側など、
いくつかランクがあります。
各部屋にはもちろんバスルームも。

ヨーロッパのクルーズ旅行は
1週間のものが最も定番で数が多いので、
今回の4泊5日は比較的小さな規模のもの。

「比較的小規模」とはいえ、
18階建ての船は、客室数が1637室、
最大乗客数が4363名、乗務員数が1370名。
数字を見れば大きな大きなビルごと
移動するような巨大な船というのが、
少し想像できるでしょうか?

バブー

船の中にはね、
メインダイニングやビュッフェをはじめ、
いくつもレストランやラウンジやバーがあって、
そのほか、プール、スパ、ディスコ、カジノ、
スカッシュ場、ミニサッカー場、キッズクラブ、
劇場、ショッピングモール、美容室etc.
地上と同じものがな〜んでもあるんだよ。
小さな町がそのまま海を移動しているようだよね!


こんなラウンジカフェバーが船のあちこちに。
生演奏を聴きながら飲み放題を楽しみます

とのまりこ

朝7時とか8時に、寄港地に到着。
たとえば今回の私たちの旅で言うと、
イタリアのジェノバや
スペインのバルセロナに寄港しました。

寄港先で観光をしてもよし、
船に残ってのんびり過ごしてもよし。

もちろん、ほとんどの人が観光に出かけますが、
上級者になるとあえて静かな船に残って
貸し切り状態のプールやデッキを楽しむ人も。



あちこちに写真撮影スポットがあったり、
食事中に記念撮影をしてくれたり。
そしてすぐに、すべての写真が
ずらりと並んで売り出されます。
結構いいお値段だけど、みんな
盛り上がっているので、買ってしまう人多数!

夕方ごろ、船は再び全員を乗せて出発して、
次の目的地に向かいます。

昼間の観光で張り切って歩き回って、
船に戻ってきたらぐったり‥‥
なんて日もあるのですが、
船の中は中で、やることいっぱい大忙し!

ダンス教室、ヨガ教室、筋トレ教室、
卓球大会にビンゴ大会etc.
誰もが参加できるミニイベントなどが
1日中用意されています。

さらに船の中とは思えないほど立派な劇場では、
日替わりで内容が変わる
エンターテインメントショーが開催。

子どもたちはキッズクラブ
(=無料で子どもを預けることができる場所)で遊び、
大人たちはカジノで遊んだり、
ディスコパーティーで踊りまくったり。

船の中とは思えない大きな劇場では、
毎日歌ありダンスありマジックありのショーが
開催されます。
同じ出演者たちが、色々な役で大活躍!


大人たち限定の遊び場カジノ。

バブー

遊びだけでなく、食べるのも大忙し!
船の中の食べものも全部、
旅行代金に含まれているんだよ。

コース料理がいただける
ちゃんとしたレストランタイプの
メインダイニングに、
各国料理がなんでも揃う、
ほぼ1日中オープンしているビュッフェ。
どっちに行くのも自由。
そのときの気分や疲れ具合、食べたい時間で
どこで食べるかを決められるんだって!


コース料理をいただくメインダイニング。
メインダイニングでは旅中座る席が決められていて、
同じ人にサーブしてもらうことになるので、
従業員の人とも顔馴染みの仲良しに。

プラス料金を払って、寿司バーや、
もっとゴージャスなレストランを選ぶこともできるよ。
そして多くの人が
プラスオプションでつけている
『飲み放題プラン』のおかげで、
アルコールを含めた飲み物が1日中飲み放題。
食べて遊んで観光して、
とにかく大忙しなんだって!


ホワイトナイト、トロピカルナイト、ガラナイト、
イタリアナイトなどなど、
毎日テーマが設定されていて、夜になると、
そのテーマに合わせて着飾った人たちがいっぱい!

フランス人の中には、
「クルーズ船の旅なんて、
老人たちが楽しむものだ」なんて
ちょっとバカにしている人に
出会うこともあるけれど、
一度体験すると、その充実っぷりに
ハマってしまう人が多いみたい。

いつかボクが参加できるクルーズの旅も
出てくるかなあ‥‥。
トランクに潜り込んで、入り込んじゃおうか?
なんて思うけれど、
国をまたいで移動するクルーズ船は
国際線の飛行機に乗るのと同じ。
船を出入りするときの人物確認も厳しいし、
乗り込むたびに荷物検査もあって、
そう簡単には忍び込めないようになってるよ。
ボクも参加してみたいなあ‥‥。


大きな港に到着すると、同じようなクルーズ船がいくつも。
お互い手を振り合って、次の目的地へ向かいます。

それではみなさん、
今週も素敵な1週間を。
いよいよ2025年も、残り2か月となったね!

 

 

*とのまりこさんの本*


「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
【地図】 【駅からの道順はこちら】

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illustration:Jérôme Cointre