バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
2003年、フランスに単身で渡り、 現在はパリを拠点にヘアメイク&フォトエッセイストとして 活躍しているとのまりこさんが、 愛犬のバブーくん(アイルランド出身)を相棒に、 パリ暮らしのちょっとびっくりな出来事や、 へぇ〜っと感心する習慣などなど(*)をお届けします。 *もちろんすべてのフランス人やフランス全土に共通しないこともあります。 週に1回、でも気まぐれにもっと更新するかも? すてきな写真とともに、おたのしみください。 Amusez-vous bien!

 
とのまりこさんと バブーくんのプロフィール
 




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パリの地下鉄は、基本的に
右側の扉しか開かない?!

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パリの地下鉄は、基本的に
右側の扉しか開かない?!

バブー

2週間の秋のバカンス中のフランス。
ボクの飼い主まりこちゃんたちは
後半戦、パリを離れて
南フランスのマルセイユ方面に
出かけていったよ。

ボクは仲良しのお友達の家で、
超楽しいお留守番中です。
毎日、3時間おきにお散歩をしてくれる
『超お散歩天国』の家に居候中だよ。
本当なら、置いて行かれて
ちょっと寂しいはずのお留守番だけど、
むしろいつもより楽しい?!
というのは飼い主まりこちゃんには秘密です。
めっちゃお散歩をエンジョイして、
歩きまくり疲れ果てて、毎日爆睡中だよ♪

先週は、凄まじい風速の嵐がやってきて、
フランス全土を「強風注意報」がおそったよ。
バカンス中で人々の大移動もあるのに、
電車や飛行機などにも大きな影響が出ていたよ。。

とのまりこ

私は息子と2人。
久しぶりに電車を使ってパリを離れて
数日間、南フランスの方へ。
初日はマルセイユに到着しました。

マルセイユの街の中の観光。
メトロやトラムやバスなどの
公共交通機関を使って移動しますが、
マルセイユのメトロに乗っていたら、
同じフランスだけど、
なんだかいつものパリとは違う感覚が‥‥。

ここはフランスだけど、パリとは違う。
むしろちょっぴり東京に帰ったときの
感覚が呼び覚まされる既視感は
何かしら??
‥‥と考えてみたら、
メトロが停車駅によって、
左右どちらの扉も開くことなのでした。

バブー

メトロの扉が左右どちらも開くって、
そんなの当たり前って思うでしょ??
でもね、実はパリのメトロ、
基本的に全て進行方向向かって
右側の扉が開くんだよ!


パリのメトロ、いくつかのホームをのぞいて、
基本的にほぼ全て、進行方向向かって右側の扉が開きます。

左側の扉はごく一部の例外をのぞいて、
基本的に開かないんだ。
入り口付近にとどまっていると
スリに狙われやすかったりするし、
人の乗り降りで押されたり
一度降りなくてはいけなかったりで面倒。
だから、できる限り奥にスタンバイしたい。
そう思ったら、進行方向向かって
左側の扉のほうにいればいいんだよ。
パリではね!

とのまりこ

ごくたまに、ホームの作りの関係上、
「真ん中に2方面の電車の共通ホームがある」
という場合は
反対側の左側が開くこともあるのですが、
そのパターンは
パリに約300ちょっとある駅のホームの中で、
「あの駅と、あの駅と、あの駅と‥‥」
と思い出せるくらい珍しい。
ほぼすべてで、進行方向に向かって
右側の扉が開くのです。


進行方向右側の扉が開く=ホームで待っていれば
メトロは左からやってくる

バブー

パリではそれが当たり前で、
体に染み付いているから、
同じフランス国内でメトロに乗って、
進行方向に向かって右側が開かない
パターンに出会うと、
なんだか不思議な感覚になるんだって。

『進行方向向かって右側が開く』が当たり前になると、
ホームに立ったときに、
常に左側からメトロがくることになるから、
「まだかなまだかな〜」って、
顔を左側に向けて、
メトロが来ないかチェックするようになるよ!


ホームの両側にメトロがくるパターン。
パリではほんとにこのパターンがとても少ない!
こちらはマルセイユのメトロ。

日本も都市によって、
そんなルールや当たり前が
違ったりすることがあるのかな??

日本も一気に秋の気配が‥‥
なんて便りを耳にしたりしたけれど、
みなさん、気候の変化に気をつけて、
今週も素敵な1週間を過ごしてね。

フランスには『台風』というものが
基本的にないのだけど、
実は先週は『ベンジャミン』と名づけられた嵐が
フランス全土を襲って、
真っ直ぐ歩けないほどの強風に
見舞われたりもしたよ。

それではみなさんまた来週!
アビアント〜。


 

 


マルセイユへは、
海への出航の出発地としてやってきました。
またそのことは、来週以降のコラムで
紹介できたら!

 

 

*とのまりこさんの本*


「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
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2025-10-28-TUE

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illustration:Jérôme Cointre