AUTUMN & WINTER & ANYTIME

ロングセラーの着心地に、新しい風。エア・スウェッツの新章、はじまります。

予告02 〈O2〉Air Sweats

まず最初に、謝らせてください。 2024AWシーズンで「エア・スウェッツはさいごです」と お伝えしてしまって、ごめんなさい。 おととし、エア・スウェッツの糸を作ってくださっていた 工場の閉鎖にともない、 もうエア・スウェッツは作れないのだと、 とても残念に思っていました。 ところが今回、エア・スウェッツの生地を いちばん最初に〈O2〉に紹介してくださった ファッションディレクター・Aさんのご協力により、 これまでとほとんど遜色のないクオリティで、 しかも安定して作り続けられることがわかりました。

せっかくまた作れるなら、今の空気をまとった あたらしいデザインとともにお届けしたい。 そんな思いから、tsuki.sの末永津喜子さんが手がける メンズラインを引き続き展開しつつ、 Nikki ESSENTIAL PIECESの浅川智子さんとともに 5つの新アイテムを制作。 さらにパワーアップしました。

エア・スウェッツの新章、スタートです! デザイナーの浅川さんには新アイテムについて、 そしてエア・スウェッツ復活のカギを握るAさんには その舞台裏のお話をうかがいました。

浅川 智子(あさかわ さとこ)

文化服装学院アパレルデザイン科卒業後 大手アパレルなどを経て、2015年、 セレクトショップBLOOM&BRANCHの プライベートレーベルPhlannelの ウィメンズ企画として参画。 2023年、ブランドの終了と同時に、 Phlannelの続きとして小金毛織㈱の協力のもと、 ユニセックスブランド、 Nikki ESSENTIAL PIECESを立ち上げる。 自身のブランドの傍ら、 フリーランスデザイナーとしても活動中。

Instagram :

@nikki.essential.pieces

エア・スウェッツをまた作れるとわかったとき、 新しいアイテムのデザインは ぜひ浅川さんにお願いしたい、と思いました。 2025SSシーズンで「フレフレシリーズ」を すてきなかたちに仕上げてくださった浅川さんなら、 きっと“大人が着たいスウェット”を 生み出してくださると思ったのです。

浅川 またご一緒できてうれしいです。 ありがとうございます。

エア・スウェッツに触れるのは 今回が初めてだった浅川さん。 最初に手に取ったとき、どんな印象でしたか?

浅川 こんな生地があるなんて! と、おどろきました。 ふっくらとしたやわらかさがあって、 肌ざわりがとってもいい。 エア・スウェッツを着て 一日中過ごしていたいぐらいの気持ちよさでした。 ただ、わたしのブランドでは使わないタイプの素材だったので、 そこに逆に魅力を感じて、 「自分ならどうデザインしようかな」と わくわくしながら考えはじめました。

エア・スウェッツの生地は、 一般的なスウェットと比べ伸縮性が高く、 しかも360度、全方向に伸び縮みします。 それにより快適な着心地を実現していますが、 ゆがみが生まれやすい生地で デザイナーさんや縫製工場泣かせでもあります。

浅川 シンプルに作ってしまうと、 どうしても部屋着っぽく見えたり、 肌着のような印象になってしまうと思ったんです。 だからこそ、エア・スウェッツを着て外に出かけられる、 極端に言えば、仕事でオフィスにも着ていけるようなものを 意識してデザインしました。

デザイン画を見せていただいたとき、 いい意味でエア・スウェッツらしからぬラインナップで 「わぁ」とため息がもれました。 見たことがあるようでない、なつかしくもあたらしい。 そんな印象でした。

浅川 カジュアルに見えるアイテムにはデザインをきかせて、 スポーティーさをおさえ、上品さをもたせました。

パーカーにベスト、ネックウォーマーつきのトップス。 そしてエア・スウェッツ史上はじめてとなる パンツとワンピース!  ひとつひとつのアイテムにこめられた思いを、 浅川さんに語っていただきました。

レディス プルオーバー ネックウォーマー付き

浅川 休日や自宅でも着られるような、ゆったりしたシルエットの スウェットがほしくてつくりました。 ただ、いかにも家着にならないよう、 身幅と肩幅はたっぷり取りつつ、着丈はやや短めに。 パンツやスカートと合わせやすいバランスにしています。

このプルオーバーだけの工夫として、 わきの縫い目を後ろ側にもってきて、 前からはわき線が見えないようにしました。 それによって、立体的でやわらかな丸みをおびています。

袖丈は少し長めですが、 手首でリブがキュッとしまるので、 腕の長さを問わず、どなたにも合わせやすいと思います。

縫製にはフラットシーマ製法を採用し、 裾は折り返しのステッチ幅を太くすることで、 カジュアルすぎず、チープに見えないよう気をくばりました。

ネックウォーマーは、温暖になりつつある気候に合わせて、 取り外しができて、単品でも使えるように。 ヘアバンドみたく頭に巻いて 使っていただいてもいいかもしれません。 軽くてやわらかなエア・スウェッツだからこそ 形にできたアイテムですね。 それぞれ単品でも、セットでも、 気温や着こなしに応じて長く活躍してくれると思います。

レディス パーカー

浅川 パーカーは、個人的にも大好きなアイテムです。 もとはスポーツウエアだけに、 どう“いま”っぽく見せるかがカギでした。 着丈が長いと野暮ったく見えるので、 身幅はゆったりとオーバーサイズにして、 そのぶん着丈を短くしています。

エア・スウェッツの生地じたいやわらかいので フードを立たせるのがむずかしいんですが、 生地を二重のダブルフェイスにして、 前を交差させるように重ねることで なるべく立体的になるようデザインしました。

オーセンティックなスウェットパーカーをモチーフに、 太めのリブをつけています。 スタンダードな服のデザインは、 足しすぎず、引きすぎず。

3つのカラーのなかでは、古着で見つかるような 赤い「ルビー」が特に気に入っています。

レディス ワンピース

浅川 エア・スウェッツでVネックのワンピースを つくることができて、とてもうれしいです。

エア・スウェッツの生地はやや肉厚なので、 Vネックにすることでタートルネックなどと重ねやすく、 1枚で着ても首もとがすっきり。 室内は暖房がきいた場所も多いので、 体温調節もしやすいと思います。 素材がやわらかいので、カーブをつけず 直線的でシャープな印象のVゾーンに。

見どころは、フロントの中心線。 生地をたっぷり使った分、 面が広くなって存在感が出るところを、 センターにステッチを入れることで印象を引き締めました。 ボタンのようなアクセントとしてとらえていただけたら。

細かな部分ですが、 本来ならリブと身頃をまたいで縫うところを、 ヴィンテージのTシャツのように、 身頃側に2本針を入れているのもポイント。 ジャージー素材の服ではあまり見られないディテールです。

丈が長いことでひざが出る心配もあったので、 後ろにスリットを入れることで脚さばきを快適に。

ポケットはステッチでしっかり留めることで、 デザインアクセントになり、 シルエットのくずれも防いでくれます。

ジェンダレス ジップベスト

浅川 ここ数年、暖冬の傾向もあって、 ベストの需要がぐっと増えています。 そこで、1着あると便利なベストを エア・スウェッツの生地でつくりました。

ベストはファッションとして重ね着に向いていますが、 じつは機能的で実用性にもすぐれたアイテム。 たとえば、シャツにジャケットだけでは少し寒いときは ベストを1枚はさめばいいし、 作業のときに袖があるとまどろっこしいなとか、 ちょっと暑いなと思ったときにも袖なしベストが便利。 まさに“道具”のように使える存在です。

デザインは、一般的なベストを思い浮かべたときの スポーティーな印象にならないように意識しました。 首をつつむような高さのあるハイネックにしつつ、 つまりが出ないよう前をやや下げたラインに。 重ね着しやすいよう、アームホールも広めにとっています。

両側のポケットが下がらないように、四角いステッチを アクセントのように入れているのもポイント。

後ろの裾だけをリブ仕様にして、全体を引き締めています。

ダブルファスナーは、下だけ開けたり途中で止めたりと、 着こなしのアレンジも自在。 上まで閉めればタートルネックのようにもなります。 ハーフジップのプルオーバー感覚でも 楽しんでいただけると思います。

ジェンダレス ストレートパンツ

浅川 エア・スウェッツが伸びやすい生地だとわかっていても、 ぜひパンツがほしかったんです。

ひざ抜けが気になるところですが、 この素材の特性上、ひざはどうしても出てしまうと思います。 そこでボリュームをもたせて、 ひざが出ても目立ちにくくしています。 ルーズに見えすぎるのは避けたかったので、 シルエットは太すぎないよう配慮しました。 一般的なスウェットパンツとは異なり、切り替えを入れず、 股上は深めにしてヒップにゆとりをもたせた サルエルパンツのようなかたちを目指しました。 おしりも目立ちにくいと思います。

ウエストのひもは前側ではなく内側にして、 リラックスパンツのような見え方を回避。 ひもは織りではなく、このジャージー素材と相性のいい 編みテープを使用しています。

レディスとメンズでサイズを分けていますが、 身長や体型に合わせて自由にサイズを選んでいただけたら。 スモークピンクはサイズ2のみの限定カラーです。

エア・スウェッツ復活の裏には、
ファッションディレクター・
Aさんがいました。

Aさん エア・スウェッツの原料となる糸をつくっていた 紡績工場が廃業したことで、 もうやめようかと思ったこともありました。 でも、生地のファンの方々から「続けてほしい」という声を たくさんいただき、一念発起。 糸の会社から門外不出だったレシピをすべて教わり、 エア・スウェッツの生地を編み立てていた和歌山の工場を訪ね、 「また作らせてもらえませんか」とお願いしました。 編み機は約20年前に 前工場長さんがパーツをすべて改造して開発したもので、 この編み機でないと、同じ風合いは出せませんから。

原料は以前と同じではありませんが、 同じ編み機を使わせてもらえて、 さらに生地に起毛をかけてもらっていた 京都の加工会社にも協力していただけることに。 起毛とひとくちにいっても、 エア・スウェッツは裏毛のループの先端だけを起毛させています。 通常の裏起毛は根元から起毛させてボリュームを出しますが、 これは職人さんの技術で、毛先だけをきれいに起毛させています。 保温性というより、やわらかさを増すための起毛です。

原料以外は、すべて以前と同じ。 熱心なエア・スウェッツファンでも、見ても触っても、 どちらが新しいバージョンかはきっとわからないと思います。 それぐらいの出来だと自負しています。

エア・スウェッツの生地は量産ではなく、 じっくりコトコト、手間ひまかけて お客様の顔を見ながら料理をつくる 街のご飯屋さんくらいの規模感でつくっています。 一時は存続があやぶまれましたが、 無理なく、自分たちのできるペースを守りながら、 これからもいい生地をつくり続けていきたいと思っています。

〈O2〉エア・スウェッツ
レディス プルオーバー
ネックウォーマー付き 各¥9,900(税込)

  • 〈O2〉エア・スウェッツ レディス プルオーバー ネックウォーマー付き シルバー

    シルバー

  • 〈O2〉エア・スウェッツ レディス プルオーバー ネックウォーマー付き ミッドナイト

    ミッドナイト

  • 〈O2〉エア・スウェッツ レディス プルオーバー ネックウォーマー付き ルビー

    ルビー

〈O2〉エア・スウェッツ
レディス パーカー 各¥13,200​​(税込)

  • 〈O2〉エア・スウェッツ レディス パーカー シルバー

    シルバー

  • 〈O2〉エア・スウェッツ レディス パーカー ミッドナイト

    ミッドナイト

  • 〈O2〉エア・スウェッツ レディス パーカー ルビー

    ルビー

〈O2〉エア・スウェッツ
レディス ワンピース 各¥14,300(税込)

  • 〈O2〉エア・スウェッツ レディス ワンピース シルバー

    シルバー

  • 〈O2〉エア・スウェッツ レディス ワンピース ミッドナイト

    ミッドナイト

  • 〈O2〉エア・スウェッツ レディス ワンピース ルビー

    ルビー

〈O2〉エア・スウェッツ
ジェンダレス ジップベスト 各¥12,100(税込)

  • 〈O2〉エア・スウェッツ ジェンダレス ジップベスト サンド

    サンド

  • 〈O2〉エア・スウェッツ ジェンダレス ジップベスト ミッドナイト

    ミッドナイト

  • 〈O2〉エア・スウェッツ ジェンダレス ジップベスト スモークピンク

    スモークピンク

〈O2〉エア・スウェッツ
ジェンダレス ストレートパンツ 各¥13,200(税込)

  • 〈O2〉エア・スウェッツ ジェンダレス ストレートパンツ サンド

    サンド

  • 〈O2〉エア・スウェッツ ジェンダレス ストレートパンツ ミッドナイト

    ミッドナイト

  • 〈O2〉エア・スウェッツ ジェンダレス ストレートパンツ スモークピンク

    スモークピンク

〈O2〉エア・スウェッツ
メンズ プルオーバー 各¥11,000(税込)

  • 〈O2〉エア・スウェッツ メンズ プルオーバー
 サンド

    サンド

  • 〈O2〉エア・スウェッツ メンズ プルオーバー
 ミッドナイト

    ミッドナイト

〈O2〉エア・スウェッツ
メンズ ジップパーカー 各¥15,400​​(税込)

  • 〈O2〉エア・スウェッツ メンズ ジップパーカー
 サンド

    サンド

  • 〈O2〉エア・スウェッツ メンズ ジップパーカー
 ミッドナイト

    ミッドナイト