糸井重里
・明日は早起きだ、と決まっている日がある。
その前夜には、早寝をしておきたい。
しかしぼくには、この旧称「今日のダーリン」があるので、
翌日の原稿を書き終えるまでは寝るわけにいかない。
もっと早めの時間に書き出せればいいのだが、
早く書き出すと、かえってぐずぐずと時間がかかる。
いっそ、ちょっとスキのある昼間に少しでも書いておいて、
あとは書き足せばいいくらいにしておこうか、とよく思う。
でも、それがうまくいったためしがない。
いや、うまくいった場合でもたいしたことはないので、
代わり映えもするもんじゃないのだけれどね。
たいてい、書きかけの原稿というのは捨ててしまう。
思い切って捨てて、新しい気持ちで夜中に書くものが、
なにかいいものになったかと言えば、実に、そうでもない。
もう28年弱、だっけ? 毎日書いているのだから、
少しはじょうずになってもいいと思うが、ならない。
これ、いま連載中の黄昏みたいな「会話」だったら、
「少しはじょうずに」ということばが出たところで、
「中森明菜みたいにね」と話の腰を折ってみたい。
そして「中森明菜は歌ってるけど、
作詞は来生えつこだからなぁ」とか、
叶うことならツッコまれたい。
でも、シンボーはそのへんには詳しくないから、
たぶんそういうことは言わないで、ただ笑っている。
永田さんも、古い歌の知識は無駄にあるけれど、
歌謡曲にはあんまり触れてこないだろうな。
ほんとだったら、「袖口つまんでうつむくだけ」であるとか
「明菜さんは、もうじょうずになってるのかね」とか、
余計なことを延々としゃべっていたいが、相手もいない。
ちょっと飛びすぎて「伊代はまだ16だったっけ?」とか、
「17だろう?」「いまはもうちがうけどな」とか、
しょうもないことなんかも話していたい。
だが、ほれ、もう、ここまで文字数が増えたから、
これでもう十分じゃないか、書き終える、早寝もできるぞ。
しかし、しみじみ思うよ、おれは「たいしたことない」で、
長いことごまかしごまかしやってきたけどさ。
心の底から「たいしたことない」やつだなぁってね。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
ただ、他人からそう言われたくはないものだ。不思議だな。
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