糸井重里
・キミもボクも大好きなあの店で、午前11時15分ごろ、
ランチの順番待ちの行列に並びまして。
長椅子があるから、そこで本を読んでればいいだけです。
行列にいる間に、何人様で何を食べるかを訊いてもらって、
順番が進んで店に入れるようになったら、席もできている。
しかも列に並んでいる間にも調理は進んでいるから、
席についてしばらくしたら、もう料理が運ばれてくる。
清潔なグラスに入った冷たい水、そしてザーサイがある。
そこにメインの料理と、ごはん、味噌汁がやってくる。
食べます、おいしいです、まちがいなし、うまいです。
顔なじみの料理人さんたちと目があって、ちょっと笑う。
つまりそれは「うまいっす、ごきげんっす」のサインね。
けっして新しい店じゃないので、床も壁も古いはずだけど、
これがねぇ、ピッカピカに磨かれているのだ。
この日、天井の照明が床に反射していることに気づいた。
なんにもこれみよがしのサービスなんかしてない。
忙しそうに動いてるわけじゃないが、素早い。
特にニコニコしてるわけじゃないのに、感じがいい。
「この店の人たちは、みんな親戚?」と聞いたことがある。
そういうことはないです、みんな他人、という答えだった。
いいチームプレイというものなのだろうな。
値段も特別にお安いわけじゃないけど、高くない。
料理にしても、「あれ食べたら卒倒するよ」とかね、
大げさに語りたくなるようなおいしさとはちがう。
ただ、いつもおいしいんだよ、速度があって雑じゃない。
ここまでは、いつもの「ふーみん」のことなんだけどね。
お会計のとき、ぼくの財布に千円札がなかったんだ。
「わ、ごめんね、一万円札しかなかった」と言ったら、
いつもの店長の、すっごい機嫌のいい声が
「はい、一万円、大好きです!」と返ってきた。
長年の経験の積み重ねで生まれた名セリフだと思うよ。
それにしても、すっごくいいよね「一万円、大好きです!」
つい、「ぼくも大好きです」と言ってしまった。
◆さて、今日の質問はno.065「冬はお好きですか?」
自由にお答えを。よかったらメールでも教えてください。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「ふーみん」のこと、たぶんぼくは数回書いていると思う。
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