糸井重里
・いよいよ、Netflixの韓国ドラマ
「誰だって無価値な自分と闘っている」12話が完結する。
いま、これを書いている時点では11話まで見ているが、
ほんとにあと1話(1時間5分かな)で終われるのかな。
「そして物語は続いていく」という感じで終わるのかなぁ。
どっちにしても、ほんとにこのドラマには引き込まれた。
おそらく、これから見る人も多いと思うので、
あんまりいろいろなことは言わないようにするけれど、
パク・ヘヨンの脚本がとにかくすばらしいと思う。
内容が、映画をつくる人たちの物語であることも、
興味を惹きつけられた理由かもしれない。
映画をつくることに強い情熱を傾ける人びとが、
それぞれの夢や感情を絡ませながら生きている。
むろんヒットさせたいしビジネスとしても成功させたい。
しかし、それだけでない情熱や真剣さがないと、
この物語は成立しなかったろうし、そこが見どころだ。
「損と得」だけでやれることには、やっぱり限りがある。
「労働と対価」の考えではできないことだらけだ。
どうして、そんな得にもならないことに、
登場人物たちは、これほど夢中になるのか?
直接的には映画のなかにその答えは描かれていない。
ただ、こういう人たちがいなかったら、
おそらく映画ばかりでなく、あらゆる表現は、
磨かれてもいかないし残っていくこともできないのだ。
そういえば小沢健二さんが、最近のステージについて、
「若い人と演ってるとほんとに刺激がある」と言っていた。
ぼくは、そうだよなぁと思うと同時に、
いまの時代でも、若い人たちがすごく音楽を練習して、
演奏する職業についているんだよなぁと、想像した。
ある意味では、高度な次元で楽器の演奏をするなんて、
コスパとか言い出したら割に合わない仕事である。
だけど、いまも小沢健二に刺激を与える「若い人」が、
育っているのだということにうれしくなった。
身につけるべきたくさんの技術や練習の欠かせない仕事に、
「損と得」「労働と対価」を超えて入りこむ人たちが、
現実にまだ多くいるということは、実に「希望」である。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「やりたいことがやれる」はものすごいよろこびだからなぁ。
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