糸井重里
・ある時期、広告のコピーライターという仕事をやめた。
もともと名乗っていればいいだけの仕事だから、
わざわざ「やめた」というのは変だけれど、
どこからかの受注で仕事を引き受けるのを止めたのだった。
そのころは、肩書に「コピーライター」と記されると、
「いまはやってないんで、ほぼ日代表としてください」と、
思いついたら言うようにしていた。
やがて、いちいち言うのもめんどくさいし、
人がコピーライターとして見ていてくれるのなら、
もうそれにまかせたらいいか、と考え直すことになった。
そして、いまやっていることも、
おおよそはコピーライターの仕事を、
「じぶんたち」からの依頼でやっているようなものだ、
と考えるようにもなった。
コピーライターということばは、
かつては「広告文案家」という日本語に訳されていた。
「広告の文案」をつくるという仕事なのである。
この場合「文と案」でいうと「文」のほうが目立つし、
仕事として「案」はかたちになりにくいので、
「うまいこと文を書く人」みたいな受け取られ方になる。
江戸や明治の時代の広告とかだと、
「戯作」のひとつの形態として「広告文案」はあったろう。
しかし、そういう時代はだんだんに変化していって、
表現は「文」であるけど、もっと「案」の要素が強くなる。
「案」は、さらに広がり深度を増していくと、
必要とされるのは「コンセプト」になっていく。
これは「概念」と訳されているけれど、それよりも、
「こう見ると、こうだぞ」というようなことだ。
コンセプトにもむろん当たりもハズレもあって、
お相撲さんのコンセプトを探そうとして、
「時代劇表現のアスリート団体」と考えることもできる。
ま、使い道のむつかしいコンセプトになっちゃうけどね。
で、コンセプトを考えるのがコピーライターだとすると、
ぼくは、「ほぼ日」のコピーライターの仕事を、
ずっと自前でやり続けていることになる。(つづくかな?)
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「案」でなく「文」のほうは、また別の鍛え方があると思う。
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