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ほぼ日手帳

糸井重里

・毎日、ぼくがここで書いている原稿は、
 27文字の40行という決まりで書いている
 (スマートフォンでは、この形式ではないが)。
 パソコンではそのスタイルの表示であり、
 書くときも、そういうふうに書いている。

 27文字で折り返すという規則は、ぼくが考えた。
 手書きの原稿用紙はだいたい20文字の20行である。
 原稿は、その400字詰めを単位として数えられる。
 まだ手書きで仕事をしていた時代には、
 ぼくも400字詰め原稿用紙をつかっていたが、
 職業がコピーライターなので、
 キャッチフレーズや短い文を書くのに、
 そいつは不便だと思うようになって、
 20文字で10行の200字詰めのものをつくった。
 ずっとこのスタイルでやっていたが、
 タイピングで原稿を書き、
 そのままネットで発表をするようになってから、
 これはちがうなと感じることになった。
 一行が20文字だと、すこし長めのセンテンスが、
 すぐに改行されてしまうのが残念だと思った。
 かといって一行を30文字にすると長過ぎる。
 いろいろ試してみて、27行という横の文字数を決めた。
 さらに、書く分量も、毎日同じに決めることにした。
 長い短いを自由にすると、それはそれでめんどうなのだ。
 与えられた「ルール」があったほうが、
 逆に「品質」についての言い訳ができるのである。
 あんまり長いと読んでもらえないらしいし、
 短いと手を抜いてると思われるかもしれない(笑)。
 紙の原稿用紙で2枚くらいなら、書きやすいかなと思い
 毎日同じ40行で書くということも決めた。

 しかし、スマホで読む人が多数になってしまったら、
 そういう決まりも、なんだか旧式にも思えてきた。
 いっそ、もう、どうせ毎日書いているのだし、
 「一行のみ」で終わる日があってもいいのではないか。
 唐突にそう閃いて「一行だけ」先に書いたのだが、
 ついつい、いつもの形式で、言い訳を書いてしまった。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
好きなことをするのはたのしい。今日の本文はそれなんだよ。

昨日のコラムを読み逃した方はこちら。

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