糸井重里
・たとえば、だれかにすすめられた映画を見て、
あるいはだれかがおいしいと言ってた料理を食べて、
なにかいいことを見つけたり、おいしかったりしたら、
ぼくは人にも言いたくなる。
「こんなところがおもしろかった」とか、
「こんなふうにおいしかった」とか、
「こんな発見があった」とか、自然に言ってしまう。
もともと広告のコピーライターという職業だったから、
どういう「よさ」があるかについて考えるのは、
好きだし、どちらかといえば得意なのかもしれない。
ときには、欠点に見えるようなことでも、
それがナイスな取り柄になることだってある。
見方や角度を変えたら、おもしろいものはいろいろある。
それとは逆のように、「そうでもない」と感じたときや、
「あんまりよろしくなかった」ときだとかは、
それを人に伝えるのには気をつけないといけない。
ぼく自身の見方が変なのだという場合もあるし、
「そんなふうに感じさせて、それも意図のうちでした」
なんていうケースだってあるだろう。
つまり、ぼくには「よさ」が見つかりませんでした、
ということもけっこうあるんじゃないかと思っている。
それともうひとつ、「よくない」ところを探すのは、
わりと自然にできることでもあるのです(笑)。
人ってものは「上に立ってる気持ち」になりたくて、
他人のあら捜しをしてしまう「クセ」があるのだ。
「なぜ兄弟の目にあるおがくずは見えるのに、
じぶんの目にある梁(はり)には気づかないのか」
と、聖書の時代から言われてきたことだけどねー。
そんなことを考えつつ、ぼくは、
あんまり「よくなかった」と感じたことについては、
なにか言い立てるよりも、特に言わないことにした。
ただ、やや、ややこしいのは、「特に言わない」のと、
言うより前に「見てないし食べてもいない」のとは、
どちらも「言わない」という表現としては同じなのである。
これは、当たり前のことなんだけどね。
これからも、こうやっていくしかないんだろうな。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「よさ」を見つけることって、それなりの快楽でもあるのよ。
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