バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
2003年、フランスに単身で渡り、 現在はパリを拠点にヘアメイク&フォトエッセイストとして 活躍しているとのまりこさんが、 愛犬のバブーくん(アイルランド出身)を相棒に、 パリ暮らしのちょっとびっくりな出来事や、 へぇ〜っと感心する習慣などなど(*)をお届けします。 *もちろんすべてのフランス人やフランス全土に共通しないこともあります。 週に1回、でも気まぐれにもっと更新するかも? すてきな写真とともに、おたのしみください。 Amusez-vous bien!

 
とのまりこさんと バブーくんのプロフィール
 




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秋のマルシェは、イモたちの
「パタットゥ」注意報だらけ?!

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秋のマルシェは、イモたちの
「パタットゥ」注意報だらけ?!

バブー

パリはすっかり秋冬の風が
吹くようになって
ボクのふさふさの毛皮が
ぴったりな季節になりつつあるよ。

八百屋やマルシェもすっかり秋色に。
野菜も果物も秋のものが並んでいるよ。


パリ。
八百屋、スーパー、マルシェ(市場)の店先が
すっかり秋になりました。

とのまりこ

美味しそ~な秋の味覚。
秋のフルーツやキノコばかりじゃありません。
山盛りに増えた秋のイモコーナー。
そこを見れば
「Patate」(パタットゥ)という
言葉が何度も頭をよぎります。

「パタットゥ」は、
じゃがいもを指す日常表現。

本来、Pomme de terre(ポムドゥテール)が
じゃがいもですが、日常的には
こちらの簡単な「パタットゥ」を
使うことも多いのです。

また「パタットゥ・ドゥース」と
「ドゥース」をつけると
サツマイモのことになるので、
サツマイモのことも、通称「パタットゥ」。

まあとにかく、
イモを見れば「パタットゥ」なのですが‥‥。



バブー

この「パタットゥ」、
「まぬけだ」「とんまだ」っていう
表現にも使われるんだよね。

秋の味覚「イモコーナー」で
積み上げられたイモを見るたびに、
イモたちから「パタットゥ」注意報を
言われているような気がするという
ボクの飼い主まりこちゃんです。

とのまりこ

フランスの9月の新年度、
夏休み前に全てが一度リセットされ、
全てが新たに始まりのため、
学校のこと、習い事、仕事のこと、
あらゆる方面から連絡がきたり、
連絡とったり、準備したり、
手続きしなくてはいけないことが山盛り。

そのため、ドタバタしすぎで
「あちゃ~すっかり忘れてたよ~」
ということもしばしばで、
そんな時はまさに
私ったら「とんま」「まぬけ」!
「『パタットゥ』しちゃったよ~」
となるわけなのです。

そんなことが多いこの季節は、
「パタットゥ」(イモ)を見るたびに
「パタットゥ」=やらかさないように
イモを見るたびに頭をよぎります。

今この文章書いている間にも、
振り込みを1つ忘れているのに気がついて、
「パタットゥ」してしまうのを
ギリギリセーフで思い出しました(汗)。



この売り場を見れば「パタットゥ」「パタットゥ」が頭にこだまする。
忘れ物はないか、やらかしていないか、と自分に問います。

バブー

ちなみに‥‥。
「寒くなってきたし、
ホクホクの甘い焼き芋食べたいなあ~」なんて
日本の「焼き芋」を思い出すけれど、
フランスで売られているサツマイモは
日本のものとは品種が違うから、
ねっとり甘い日本の「焼き芋」とは
ほど遠く、全然違うんだよ。

姿形は似ているから、
ついつい手を伸ばしそうになるけれど
あの黄金色に輝く「焼き芋」は
日本でしか食べられないのだ(涙)。


パリではほおずきを見かけることも。
これは私が毎日のように寄るスーパーで。
以前このコラムでも 「カゴの中の愛」って呼ばれているよって記事を書いたけれど
商品名にそれが書いてありました♪


「2025年に採れたばかりのクルミだよー」というクルミも発見!
かなりオレンジ・茶色っぽい色の、採れたてのクルミはどんな味なのかな?!

それではみなさん、
今週も「パタットゥ」しないように
気合を入れて過ごしましょう♪
ボンジョルネ~。

 

 

*とのまりこさんの本*


「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
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2025-09-16-TUE

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illustration:Jérôme Cointre