SPRING & SUMMER & ANYTIME

 涼やかで上品な、tsuki.sの3つのトップス。

予告12 tsuki.s

〈O2〉ではすっかりおなじみのブランドとなった 「tsuki.s(ツキドットエス)」。 デザイナーの末永津喜子さんによる 控えめながらチャーミングなデザインで、 素材選びに一日の長がある末永さんの目で 選び抜かれた素材が使われた着心地のよさは ほかではなかなか味わえません。 ことしの夏服は〈O2〉チームが選んだ 3つのトップスが並びます。 涼やかで上品な、今夏も太鼓判を押せる自信作です。 どんな思いでつくってくださったか、 末永さんのお話にぜひ耳をかたむけてみてください。

末永 津喜子(すえなが つきこ)

糸会社にて編物講師、ニットテキストのデザインを経て、 大手アパレルのニットデザイナーとなる。 2011年に自身のブランド tsuki.s を立ち上げ 現在にいたる。

ソフトフライス裾ギャザープルオーバー

初夏から気温の高い日が続いて、 秋も夏の延長のような気候になっているから、 半袖やノースリーブが活躍する期間ものびています。 そこで、単なるショートスリーブのトップスではなく、 ひとさじのデザインやかわいらしさを入れ、 わたしがみとめた生地でつくるのがtsuki.sの本分。 このプルオーバーも、120番手という すっごく細い番手の糸を撚り合わせて1本の糸で 表裏同じ編み目のフライスで編み立てた生地を使っています。 よれよれに波打ったりせず、 型くずれもしにくい安定した編み地で、 しかもフライス編みはぽってり厚手になりやすいですが、 薄手にすることにも成功しました。

着ていただくと、生地のやわらかさが体に寄り添い、 女性らしいフェミニンな印象になります。

デザインで気をくばったのは裾まわり。 タックインが苦手、という声をよく聞いていたので、 裾にゴムを入れて最初からインしているような見た目に。

タックインは裾の入れ方によってへんなシワができるし、 じつはわたしも苦手だなって思っていたクチ(笑) 前側の一部にはあえてゴムを入れませんでした。 おなか側までゴムを入れると、 ポッコリふくらんでしまいますからね。

さらに、うしろの着丈を長くしてギャザーを入れ、 袖ぐりの角度にも気をくばり、 Tシャツというよりブラウスっぽい感じになったかな。 パッとはおるだけで決まるプルオーバー、おすすめです!

SZ天竺ボトルネックフレンチ

若いころはとにかくかっこよさ優先で、 デザインが先立った服を着ていました。 ほんとはチクチクして がまんしていたのもいい思い出(笑) しだいに年齢を重ねると、 着ていて気持ちのよい素材を求めるようになって、 行きついたのがこの生地です。 くわしいことは生地説明のところにゆずりますが、 強撚SZの天竺編みはシャリ感があって、 逆撚りの揺れが、 こまかい梨地編みのような表情をつくってくれます。 軽くて、肌ばなれもよく、 真夏でもすずしく着ることができるんです。 微光沢感やたおやかにゆれるドレープもすてき。

この生地を、襟にすこし高さを出した ボトルネックフレンチに落とし込みました。 そこには、女性の気になるところを “隠せる”というメリットもあります。 年を重ねると首のシワやたるみが気になりますが、 ゆるめのハイネックがあると 生地のくしゅっとしたニュアンスで 女性らしく隠せて一石二鳥。

袖もほんのり落ちて二の腕の太いところが隠れるので ノースリーブを着たくない方にもぴったりだと思います。 華奢見えして、肩幅の広い人にも見えません。 パンツでもスカートでもなんでも合わせやすい、 わたしが「夏の最終章」と呼ぶ、とっておきの1枚です。

グラデーションストライププルオーバー

ほかの服と合わせやすい無地もいいですが、 気持ちが浮つく夏はちょっと冒険して こんなブルーのストライプはいかがでしょう。 いままでたくさんのストライプパターンをつくってきて、 こちらもわたしがイチから考案した色柄なんです。 アンティークのソファの生地だったり、 ロサンゼルスで見つけた古着のシャツなどが ストライプ柄のヒントになって、 ほかにはない、ちょっとレトロな色の組み合わせや、 ストライプのピッチ、太さを考えました。 ストライプデザインをつくるのは ニットの柄をつくっていくようなたのしさがあって、 ブランドをはじめたときからつくり続けています。 Tシャツはカジュアルなアイテムだからこそ、 いい糸を使い、いい素材でつくりたい。 そんな思いで、表面に凹凸も毛羽もない やわらかな綿コーマ糸で編み立てました。

デザインもシンプルすぎるとへんてつのない Tシャツになってしまうので手心をくわえて。 ワイドな柄行きを見せるために 肩はぐっと落としたフレンチスリーブに。 たっぷりの身幅に対して着丈は短く、 襟もほんのり横開き気味のボートネックにしました。 サイドのスリットでも女性らしく、ね。

ひとつひとつのディテールは華美ではないですが、 きれいな生地と合わせて渾然一体となって tsuki.sらしいプルオーバーになっていると思います。

tsuki.s
ソフトフライス裾ギャザー
プルオーバー 各¥17,600(税込)

  • tsuki.s ソフトフライス裾ギャザープルオーバー アイスブルー

    アイスブルー

  • tsuki.s ソフトフライス裾ギャザープルオーバー ブラック

    ブラック

tsuki.s
SZ天竺ボトルネックフレンチ 各¥13,200(税込)

  • tsuki.s SZ天竺ボトルネックフレンチ ホワイト

    ホワイト

  • tsuki.s SZ天竺ボトルネックフレンチ マスカット

    マスカット

tsuki.s
グラデーションストライプ
プルオーバー ¥13,200(税込)

  • tsuki.s グラデーションストライププルオーバー ブルー

    ブルー