あけましておめでとうございます。
年々お正月ならではの特別感が薄らいできているとは言え、
みなさん、元旦はふるさとや海外で過ごしたり、
いつもの自宅で非日常的にダラダラお過ごしかと。
わたくしはたぶん実家の京都にいると思います。
もう四半世紀も前になる実家に住んでいた頃の新年の迎え方と言えば、
うちは保守的な家庭でしたものですから、
大晦日の24時、時刻上の年明け目指して
家族揃って神社にダッシュするようなことも無く、
花札で夜通し賭博も無かったです。
紅白歌合戦が流れる中、
和服姿の親父が居間でやおら墨を擦りだすと、
あぁ、今年もあとちょっとだなというムードが家庭に広がります。
神妙な面持ちで祝い箸の箸袋に家族の名前を書くわけです。
そして、24時前には布団をかぶり、
遠くからゴーン、ゴーンの鐘の音を聴きながら、
次の日は早く起きて、普段より分厚い座布団に正座する。
うやうやしく「おめでとうございます」と言い合い、
白味噌のお雑煮を食べるというのが、
実家に住んでいた時代の正月の儀式でした。
たぶん昨日はわたくしがジャージ姿に筆ペンで
箸袋の名前を書いていただろうと思われます。
どうも物心ついた時から自分の「宏和」という名前がうまく書けないのですよ。
そんな違和感が22年も続く田中宏和同姓同名集めの
田中宏和運動の推進力になっているのかもしれません。
昨年は6人の新しい田中宏和さんにお会いできました。
109人目の田中宏和さんは、愛媛県の県庁所在地、
松山から出張の忙しい合間に「会いましょう」と連絡をいただいた、
「松山の田中宏和さん」でした。
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根っからのセールスマンの快活な田中宏和さんでした。
110人目の田中宏和さんは、
顔出しはNGの「電気屋の田中宏和さん」。
都内のとある家電製品チェーン店のパソコン売り場にお勤めで、
田中宏和界初めての電気屋さんがうれしかったです。
お客さんが田中宏和さんなら特別にポイント倍とか、
さすがにそこまでは無理か。
111人目と112人目の田中宏和さんには、
8月に出張先の北海道でお会いしました。
これで「下は小学生から上は70代まで。
北は北海道から南は沖縄までの田中宏和さんと会いました」と言えます。
役に立たないささやかな達成感ですね。
札幌在住の111人目の田中宏和さんは、
なんとフルマラソンを2時間台で走る本格派市民ランナー。
というより、ランナーのコーチです。
もちろん田中宏和運動内では
「サブスリーの田中宏和さん」とお呼びすることになりました。
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112人目の田中宏和さんは室蘭で焼肉店の店長をされていました。
わたくしの札幌滞在を知り、
わざわざ車で帰りの新千歳空港に駆けつけてくださいました。
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「室蘭の田中宏和さん」です。
いつか田中宏和集会をお店貸し切り焼肉パーティでしたいものです。
このお二人との出会いが
朝日新聞の北海道報道センターの記者の方の眼に止まり、
11月に朝日新聞北海道版社会面の大きな記事になり、
それが朝日新聞デジタルのトップニュースに転載され、
見出しがトランプと並んでしまうという珍事も起こりました。
その新聞掲載の週はなぜか田中宏和運動活火山期に当たっていたのか、
フジテレビの「めざましテレビ」で紹介される上に、
新たに二人の田中宏和さんと立て続けにお会いしました。
113人目の田中宏和さんは高校時代に部活にあやかって、
「フェンシングの田中宏和さん」。
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愛知県に新設されるグループホームに転勤する直前、
東京出張のついでにご連絡をいただいたのでした。
あまりの好青年ぶりに「自分も田中宏和でよかった」と思ってしまうほど。
114人目の田中宏和さんは、
金沢からやって来られました。
「会社を定年したら連絡したいと思っていました」と伺い、
そんなにまで想いを温められていたとはと恐縮いたしました。
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初対面にも関わらず会って早々に込み入った話をお聞きしてしまうのが、
この田中宏和運動の醍醐味です。
つい耳にした言葉から、
「マスオさんの田中宏和さん」とお呼びすることにしました。
これから田中宏和集会にやって来られると、
大勢の田中宏和さんたちから、
この田中宏和さんは「マスオさん」と声をかけられることになります。
さて、今年の年賀状です。
何かと時流に乗ることにためらいはない田中宏和運動として、
昨年リリースしたアプリを紹介しています。
今から9年前にわたくしが9年前に11番目にお会いした、
「エンジニアの田中宏和さん」が開発してくれました。
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田中宏和.comのサイトもお願いしている、
プログラミングの専門書の著作もあるこのナイスな田中宏和さん(婚活中)が、
お忙しいのに自由時間を充ててつくってくれました。
「田中宏和運動のアプリができまして」と告げると、
だいたいの人が噴き出します。笑います。
「はぁ、アプリにする意味あるの?」「えっ、なんで?」
アプリはゲームやSNSやニュース、学習モノじゃないといけないと、
誰が決めたんですか!?
そう凄んでみたくなるわけです。
ご期待通りの馬鹿馬鹿しい内容ですよ。
もちろんこの田中宏和アプリにはクイズも入っているんですけどね。
ということで、こんな2017年はこんな年賀状になりました。
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※今年も会社同期の
植村倫明クリエーティブディレクターが
デザインを担当してくれました。
こんな時代だからこそ、不合理を楽しみたいものであります。
意味なき意味を大事にしたいものであります。
みなさまの遊びが充実する一年でありますように。
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