

- さあ、そろそろ実際に食べましょうか。
私が気仙沼で買ってきたのは全部で20種類の珍味です。
常温のもの、冷蔵のものと取り揃えました。
どこから行きましょう?

- そうですね。
では、このあたりの乾いたものから
いってみましょうか。


- ドライで珍なるものですね。

- ドライ・珍。

- どらいちん。

- 繰り返さないでください。
妙な名前をつけないでください。

- ずいぶん、いろいろありますね。
これはセーブしていかないと。

- すぐに心臓がドキドキしてしまいそう。

- では、無難なカツオのジャーキーあたりからどうですか?

- はい。
気仙沼はかつおの水揚げが日本一なので、
加工品も昔からたくさん作られてきました。
ここにもいくつか持ってきました。


- ところで、気仙沼では、
かつお節も作っていますか?

- あるにはあるらしいです。
気仙沼で水揚げされるかつおは
脂がのりすぎていて、
かつお節には不向きともいわれているそうです。

- もしも、作っているとしたら、
「新節(しんぶし)」というのが
あるかと思うんです。
かつお節にカビをつけてから乾燥しますが、
まだ乾ききってない状態のものです。
あれが、猛烈にうまいんですよ。
要はあまりかたくなっていないかつお節で、
やっぱりかつお節削りで削って食べます。


- 削れる程度には堅いんですね。

- はい。
ふつうのかつお節はカビの力で水分を時間をかけて
抜いていきますが、
新節はそこまでいってないものです。
だから、ものすごいうまいのですが、
お値段は、カチカチのかつお節ほどではなくて、
そこそこなんです。

- ジャーキーに突入する前に
「ものすごいうまいもの」情報を得てしまった!

- ああ、手に入れることすらしてないのが、
なんだか悔しいです!

- まあまあ(笑)。
かつお節を作っているお店にきっとありますから、
今度おためしください。

- では気をとりなおして進みます。
では、最初はこちらの二つから。
珍味No.KSN-001
かつおジャーキー
価格:380円(税込価格)
製造元:横田屋本店
購入場所:横田屋本店
住所:宮城県気仙沼市八日町1丁目4-8
通販:なし
製造元:横田屋本店
購入場所:横田屋本店
住所:宮城県気仙沼市八日町1丁目4-8
通販:なし

- かつおジャーキー対決。

- パッケージをあけると立ち上る香り。
うちには猫がいるのですが、
これはたまらないでしょうね。


- わたしも、じぶんの家の猫のことを考えていました。
おお! これだけで猫まっしぐらだ!


- ああ、これはちゃんとジャーキー風の味付になってるんだね。
両方ともに。

- 「燻」の香りもします。
そして、そこにブラックペッパーがまぶしてあるという。


- あ、みなさん‥‥そんなに食べると‥‥。
あとが続かないですよ。

- そうでした!
好物だからついつい食べちゃいますが、
気を付けないと。

- 両方共にほぼ同様の味つけですが‥‥。

- 横田屋本店のかつおジャーキーのほうが
多少乾いていて噛みごたえがあります。

- ドライタイプ。
味は、林健商店のほうがより
ジャンクフード感があるかも。


- ジャーキー、ジャーキーしている感じですね。

- 横田屋さんのは乾燥が進んでいる分、
味が濃くなっている感じがあります。


- これは、日本酒でもビールでもいけますね。
どちらでもおいしく食べられると思います。

- これ、細かくしちゃって
お寿司ができると思います。

- え? ごはんに混ぜるんですか?


- そう。混ぜ寿司になると思うんです。
細かくほぐしちゃって、
きゅうりをシュッシュッと刻んで塩をして、
ぎゅっと絞ったやつと一緒に。

- これからきゅうりがおいしくなるから、
いいですね。

- さらに、ネギを散らしたり、
ごまをてんこ盛りに入れてみたりとか。
きっとうまいんじゃないかな。

- ああ、ヨダレが! ヨダレがでます!

- はい、そのヨダレは拭いて頂いて、
かつおでもう一ついきますよ。
珍味No.KSN-003
かつおなまりぶし
価格:154円(税込価格)
製造元:日渡水産
購入場所:JA菜果好
住所:宮城県気仙沼市本郷1-4
通販:なし
製造元:日渡水産
購入場所:JA菜果好
住所:宮城県気仙沼市本郷1-4
通販:なし

- なまり節か〜。
わたしは食べたことがないです。

- わたしも食べたことがありません。

- え? そうなんですか?
実家でも気仙沼でも
なまり節はわりとよく食卓にのぼる食材です。
わたしも小さいころからよく食べています。


- 東京でも、
じつは魚屋さんに売っています。

- ほえ〜。

- ずいぶんかわいい大きさですね。

- パッケージごと、大きさにばらつきがあります。
これは実の形がしっかりしたタイプですが、
クラッシュタイプになっているものもありました。


- これは、ツナ缶だね。
最近のツナ缶はマグロじゃなくて、
原料はカツオですから。
いわば、これは味付けツナ缶です。


- ほえ〜。
(ツナ缶はマグロではない?)

- ほぐして、マヨネーズであえて
サンドイッチに挟むのも良さそう。

- お、おいしそう。

- 昔から、なまり節の食べ方で、
辛子醤油とタマネギというのがあるので、
辛子マヨネーズ玉ねぎなまり節サラダは
いけるんじゃないかしら。

- わ〜〜!

- マヨネーズは冷蔵庫にあります!
ちょっとでも雰囲気を!

- ああ! 辛子は冷蔵庫に無い!
マヨネーズだけで、この期待感を
抑えられるのだろうか!


- だいたいね、こういうお醤油味の甘辛いものは、
マヨネーズにあうって相場が決まっているんですよ。


- このなまり節のパッケージに、
マヨネーズの小袋をつけて売るのはどうかな?

- わあ、それはいいですね。
これ、どこで手に入れたかって言うと、
JAなんですよ。
おいしいからおみやげ屋さんに
置けばいいのにと思ってるんですけど。

- キオスクにあるといいよー。
マヨネーズ小袋つきで。
車中が楽しくなることうけあい。

- いいですねー。帰るときの新幹線がいい気分。

- 車中をちょっとした居酒屋に。
ワンカップなんかを買っちゃって。
袋をちょっとあけてあけて、マヨネーズをチューっといれて。

- お皿いらずだ!

- キオスクに気仙沼おつまみセットがあったらなあ
(ぼわわわ〜ん)。
それさえ買えば、おつまみがいろいろ楽しめるの。


- あ! 七味唐辛子はありますか?

- もちろんです!


- いい!

- あと引くね。
こうやってあと引いて、
ちょっとづつ食べ進んじゃうってところも
「珍味」の定義にいれたらいいんじゃない?

- いい!

- じゃあ、ちょっと追加。


(すでに喉がちょっとかわいてきました。
でも、つづきます。)
でも、つづきます。)
2015-05-23-SAT







