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ほぼ日手帳

糸井重里

・「子どもが先に遊んでいる公園」というメモがあります。
 もっと整理したら、別の言い方になるのかもしれませんが、
 いろいろいじることもなく、そのメモを大事にしています。

 子どもがいて、先に遊んでいるのです。
 なにをして遊んでいるかということばもなく、
 スキップしているのかもしれない、
 あちこち眺めているのかもしれない、
 その子の表情がたのしそうに見えたら、
 だれかがその場に参加してくるかもしれない。
 なにをしているのか知らないままでも、
 「いっしょに遊ぼう」と言えば、それでいいんですよね。
 もしかしたら、「なにして遊ぶ?」と相談するかな。
 犬の子どもだったら、そんな話し合いもなしに、
 匂いをかいだり、追いかけっこしたりがはじまります。

 ひとりの子どもじゃなくて、子どもがふたりになったら、
 もっと遊びはたのしくなっていきます。
 それを見たら、また別の子どもも入ってくるでしょう。
 そして、ひとりまたひとりと、遊びの輪は広がります。
 公園は、にぎやかに、生き生きとしてきます。

 おそらく、公園という名の場所じゃなくても、
 ただ「場」があったら、それでいいのだとも思います。
 ひとりが「先に遊んでいる」ことで、はじまりがあります。
 「場」があって、「先に遊んでいる人」がいたら、
 そこに「未来(次の時間)」があります。
 なんか、それを信じているんでしょうね。
 そういうことばっかりやってきたような気がします。

 遊びの名前さえまだないのに、遊びはちゃんとあります。
 「遊ぼう」「遊んで」というやりとりが、
 遊びそのものを、遊んでいる場を、ゆたかにしていきます。
 遊びの「場」は、生まれたり老いたり消えたりしますが、 
 またそこでだれかが遊びはじめたら、生まれなおします。

 遊びをとめないで。
 遊びは、いつでもはじまり続ける未来だ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
いい報せのない日々にも、先に遊んでいる子どもたちがいる。

昨日のコラムを読み逃した方はこちら。

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