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ほぼ日手帳

糸井重里

・渋谷PARCOでやってる『歌謡曲喫茶』
 ゴールデンウィークを中心にした長丁場になりますが、
 いよいよ開店してしまいましたねー。
 ぼくは、じぶんの担当の夜が2回、
 そして出演してくれるゲストのお相手をする日が1回、
 さらに、個人的に聴きたいから行く日が数回ありますので、
 もうこの『歌謡曲喫茶』の主(ぬし)みたいなものです。

 ここで、ぼくはなにを語るのか、ぜんぜん考えていません。
 一曲一曲に含まれた「魅力」が、
 聴く人にことばを与えてくれるだろうと信じております。
 歌謡曲をどう定義するのかについては、
 実はよくわかってないのですが、ま、流行歌ですよね。
 そして、これは「大人の歌」であるとも思っています。
 もちろん、健全で健康的で前向きな歌謡曲もありますが、
 それはそれとして、やっぱり「大人の歌」でないと、
 歌謡曲には入れられないような気がします。
 純情可憐な乙女ごころを歌っていても、
 世界を明るく照らそうという青年の気概を歌っていても、
 それは「大人の歌」としてつくられているわけです。

 今回、ぼくの選曲については、やや遠慮はしたのですが、
 基本的に「大人の歌」を集めたような気がします。
 あけすけではないけれど、大人のこころを歌っている。
 そういうものを小学生時代とかに聴いて、
 わかるようなわからないような気持ちになったことが、
 のちの自己形成にとても影響しているように思います。

 昔の歌謡曲には、「漏れてくる闇」がありました。
 大人たちから漏れ漂ってくる、暗い情欲のようなもの。
 これが、若いころには気持ちわるかったんですけどねぇ。
 できるだけ、そこから遠ざかりたかった時代もあります。
 でもものごとがわかってくると、おもしろくなるんだナ。
 ここらへん、歌謡曲世界の最後の大物が「安全地帯」かな、
 なんてことも思ってきたんですけどね。
 角度を変えたら、もっと他の人のことも思いつくしなぁ。
 いや、こういう話は、当日、その場でしゃべりましょう。
 ファッションの世界的な砦、渋谷PARCOでやるますです。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
他のゲストは、またぜんぜん別の選曲ですから、ご安心を。

昨日のコラムを読み逃した方はこちら。

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