“うれしい”を重ねるものづくり。

TALK

ukaというブランド、その目線

HOBONICHI

マニキュア、ネイルケア、ヘアケアと、
幅広いアイテムを展開する「uka(ウカ)」。
草場さんがずっと好きでいる理由は、
使う人にとって本当にうれしいことを考えた
プロダクトと、
思わず手に取りたくなるデザイン。
そして、
私たちを取り巻く環境のことにも目を向ける、
メーカーとしての姿勢です。
uka代表・渡邉季穂さんに、
ブランドの歩みと、プロダクトが生まれた背景を
草場さんがインタビューしました。

タイトル写真川村恵理

渡邉季穂(わたなべ・きほ)

uka代表/トップネイリスト 雑誌やCM、広告、ショーやコレクションでの クリエイティブ活動をはじめ、 プロダクト開発も行う。 ネイリストとしてサロンにも立ちながら、 “爪そのものを美しく魅せるケア” に重きをおいた 独自のネイル技術の普及に努める。 セルフケアセミナーやストアプロデュースなど 講師としての活動も精力的に実施している。 2021年8月に書籍『ukaが教える 大人のハンド&ネイルケア』を発売。

uka /ウカ

uka とは、さなぎが蝶になる「羽化」のこと。 “女性も男性も、 ひとりの大人としてより美しく輝き、 蝶たちが花から花へと受粉の手伝いをするように 世の中に美を広める存在になっていけたら ” という願いがブランド名に込められています。 使う人と地球が、もっときれいに、 うれしくなることをふやしていきたい。 そんな想いから作られる ネイルやボディ、ヘアケアを展開する トータルビューティーブランドです。

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01 自分の手を、大切に

草場 渡邉さん、はじめまして。
今日はよろしくお願いいたします。

渡邉 こちらこそ、お願いいたします。

草場 ukaの商品は私自身、長く愛用しています。
マニキュア、ネイルケア、ヘアケアと、
ラインナップの幅も広いと感じるんですが、
最初に作られたアイテムは何でしたか。

渡邉 私がネイリスト出身なもので、
一番初めに作ったのは「uka nail oil」です。
実は昨年15周年を迎えたんですが、
発売する10年前から考えていたものなんです。

草場 ずっと構想を練られていたんですね。

渡邉 これを作るまでは、
私も市販のスポイトタイプや刷毛つきの
ネイルオイルを使っていたんですけど、
もっとつけやすいように工夫できないかしら
と思っていました。
私の周りの人も、
「ポーチの中でこぼれるから持ち歩かない」
「ベタベタするからつけたくない」
という理由で、
あまり使われていなかったんですね。
でもやっぱり、
サロンに通ってくださっているお客さまでも、
自宅で塗ってくれていた方とそうでない方では、
次に来られたときの爪の状態が全然違うんですよ。

草場 ええ、そうですよね。

渡邉 だから、
どうにかしてもっと塗ってもらえないかなと
考え続けていたんですけど、
あるときフランスの友人から
「季穂さん、フランスの質のいいオイルを使って
ネイルオイルをつくったらどうですか?」
って言われたんです。
作りたい気持ちはあったんですけど、
20年前の当時は
ネイリストがオリジナルの商品を作るなんて
あまり考えられなかったですし、
某ネイルブランドの会社の社長にも
「日本人はネイルオイルなんて塗らないから、
やめたほうがいいよ」
って言われました。

草場 受け入れられそうになかったんですね。

渡邉 それでもあきらめきれずに
「塗ってくれないなら、
塗ってくれるような仕組みを考えよう」
と思ったんです。
逆さにしてもこぼれない
ロールオンタイプの容器を見つけてきたり、
当時流行ってきていたアルガンオイルの中でも、
浸透性の高いものを採用したり。
香りも、それまでのネイルオイルは
無香料のものが一般的だったので、
エッセンシャルオイルを入れて、
気分も高められるようなものを考えました。

草場 ukaのネイルオイルは
時刻がネーミングになっていて
それぞれ香りも違いますよね。

渡邉 「uka nail oil 13:00(イチサンゼロゼロ)」
お昼ごはんを食べた後、
眠くなりがちな時間帯にリフレッシュできるように
ミントを入れたり、
「uka nail oil 24:45(ニイヨンヨンゴ)」
ぐっすり眠れるように、
バニラとラベンダーの香りにしています。
「uka nail oil basic」は
お寿司屋さんにも行けるように、
香りのついた精油は入れずに、
もう少し買いやすい値段のものにしました。

uka nail oil 13:00
(イチサンゼロゼロ)
uka nail oil 24:45
(ニイヨンヨンゴ)

草場 そういうシーンも、たしかにありますね。

渡邉 そうやって1つ1つにストーリーと、
それに沿った香りをつけて、
ポーチにも入る大きさを考えました。
それまでお客さまから
「ネイルオイルって、いつつければいいかわからない」
「持ち歩きにくい」
なんて言われていたんですけど、
これなら時間も書いてあるし
こぼれないから持ち運べるでしょう、って。
ほどよく香りもついているから
香水代わりにもなるという。
うれしいことをたくさん詰め込んで作ったのが
uka nail oilです。
これならみんな塗ってくれるかなと思って。

草場 こんなに小さい中に、
ストーリーと想いが込められているんですね。

渡邉 爪をきれいに保とうとしたときに、
ネイルサロンで頻繁にケアできればいいですけど、
お客さまのライフスタイルやお財布事情を考えると
「毎週通ってください」というのは
エゴイスティックだなと感じていて、
ネイリストをはじめたときからずっと
「セルフときどきサロン」
というのを合言葉にしているんです。

草場 ふだんはセルフケアをして、
ときどきネイルサロンへ行くということですね。

渡邉 もともと私自身が、
ストレスを感じると爪を噛むクセがあったんです。
大切にしたいと思っているのに、
自分で自分を追い詰めてしまう。
その経験からも
「手は生きる道具だから、
大切にしなきゃいけない」
と、いつも自分に言い聞かせていますし、
みなさんにも、普段の生活の中で
ちょっと指先に気を配っていてほしいんですよね。

草場 手は生きる道具。
本当ですね。

渡邉 忙しいとつい忘れがちになりますけど、
サロンに来てケアしてもらうと、
お金を払ったぶん、
大切にしようっていう気持ちが生まれるでしょう。
だから次にサロンに来てくださるまでの間は、
自宅でセルフケアをしてくださいね、
とお伝えしているんです。
とくに爪の甘皮を処理したあとには、
「保湿」が欠かせません。
このときにネイルオイルが必要になるんですよね。
ローションやハンドクリームを使って
簡単に保湿しただけだと、
どうしても乾燥してしまいます。

草場 そうですよね。

渡邉 顔と同じなんですけど、
ピーリングをした後の肌は乾燥するから、
しばらくはしっかり保湿しましょうって言われますよね。
「uka nail oil」は、
自分でも手軽に、
でもちゃんと保湿できるように考えて作ったので、
一番思い入れがあるし、
私自身、肌身離さず持っているアイテムです。

草場 さっと塗れる、スマートさがいいですよね。

渡邉 私の場合、髪がパサついたときとか、
ちょっと香りを纏いたいときに
髪につけたりもしています。
プレゼント用に買ってくださるお客さまも多いです。

草場 マルチに使えるから、
もらってもうれしいですね。

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