あなたのその頭には、このキャップが似合います。
初夏にリリースした「ファーストキャップ」は、
ふだんキャップをよくかぶる人はもちろん、
あまりかぶらない人にも似合うものを目指し、
3タイプ×2色という、ふつうのキャップでは
めずらしい複数のデザインをつくりました。

売り切れていたタイプも復活し、
久しぶりにフルラインナップがそろうこともあり、
あらためて各モデルを担当の永田が解説します。
あなたには、このタイプが似合います!
自分の頭部のイマイチなところをキャップは補完してくれるのです。
春ごろ、キャップについて書いた。
人は誰しもキャップが似合うはずだ、ということを
最低限の事実を並べてシンプルに論じ、
それを踏まえてほぼ日がオリジナルのキャップ、
「ファーストキャップ」を製作したことを
ささっと紹介したコンテンツだった。
キャップは誰にでも似合う物語 ▲気軽に読んでみよう。
それを読んでません、
という方のために説明すると、
私たちが取り組んだ「ファーストキャップ」は、
ふだんキャップをかぶり慣れてない人が
はじめてかぶることを重視してつくったもので、
キャップは深さや広さや高さが
ほんの数センチ違うだけで印象が大きく変わることから、
ひとつのかたちに収束させるのではなく、
基本デザインは同じだが微妙にシルエットの異なる
「スタンダードプラス」
「タイト」「タイトディープ」
という
3つのタイプをつくった。
また、カラーリングとしては、
多くの人に似合いやすい2色、
「キャメル」と「チャコールグレー」を選んだ。



つまり、2色×3タイプで、
「6種類のラインナップ」から成る
キャップをつくったわけである。
写真
そして、めでたく発売日を迎え、
それぞれにみなさんが好みのものを選んでくださった。
私たちは、それをさらに盛り上げるべく、
「どっちの色を選んだ?」
「3つのタイプのうち、あなたに似合うのはどれ?」
といったコンテンツをつくる予定だった‥‥のです。
でもね、ごめんなさい!
3つのタイプのうち、
スタンダードプラスの仕様ミスが発覚し、
発売を一時的にストップしました。
(※購入した方には連絡を差し上げました。
もしも届いていない方は、
postman@1101.comまでメールをください)




急いで仕様通りのスタンダードプラスを
つくりなおしたのですが‥‥
それができてくるころにはなんと、
タイトディープが売り切れてしまいました。
写真
いや、売り切れることはうれしいことなんですが、
なんというか、その‥‥
「ぜんぶの色とタイプをそろえて、
『さあ、あなたはどれを選ぶ?』」
ということが、なんか、けっきょく、
できないままだったのです‥‥!



いや、ひとりが選ぶキャップはひとつですから、
それで問題はないっちゃないんですが、
なんか、「さあ、どれ選ぶ?」が
ほとんどできなかったのはちょっと残念だな、と。
さて、そんななか、このたび、
売り切れていたタイトディープの
再生産がようやく完了しました!
つ・ま・り、現在、ようやく、
私たちの「ファーストキャップ」は
3種類×2色のフルラインナップが
そろったのです!




というわけで、それをお知らせすべく、
この原稿を書いているのですが‥‥
せっかくですから、あらためて、
「ファーストキャップ」の3つのタイプについて
新しい解説を書かせていただきたいと思います。



というのも!



あれだけたっぷり書いたにもかかわらず、
このキャップの特長がみなさまに
まだまだ伝わっていないように感じるからです。
写真
順を追って説明しましょう。
なにせぼくは順を追って説明するのが大好きです。
順を追うよ? 追っちゃうよ?



まずはこちらをご覧ください。
これは、「ファーストキャップ」が完成したとき、
ほぼ日の乗組員44名に試着してもらったデータです。
キャップの試着を希望する乗組員たちの前に
3種類×2色のキャップを並べ、
ひとつひとつ実際にかぶってもらい、
「私はこれ!」というのを選んでもらったわけです。
これが、まあ、おもしろかった。



各自が試着して迷いながら選ぶ様子も
動画でご覧いただけますが、
それは時間があるときに見ていただくとして。
キャップは誰にでも似合う物語 ▲ほぼ日乗組員44人が選んだキャップ(ダイジェスト版)の動画はこちら



キャップは誰にでも似合う物語 ▲ほぼ日乗組員44人が選んだキャップ(フルバージョン)の動画はこちら
そのとき、最終的に44人の乗組員が
どのタイプのキャップを選んだのか、
という割合をまとめたものがこれなんです。
写真
写真
この結果をみて、製作チームはホッとしました。
というのも、色もタイプも、
見事にほどよくばらばらだったから。
ああ、3種類×2色というラインナップを
用意してよかった‥‥と思ったわけです。
ところが、ですよ、みなさん!
めでたく「ファーストキャップ」が販売されて、
ぼくは「むむむ‥‥!」と思いました。



その売れ行きのバランスには、
44人の乗組員が実際にかぶって選んだときと、
大きく違う傾向があったたからです。
そのポイントをひとつ、
具体的に挙げるとこういうことです。



タイトディープが
タイトの4倍売れている。
4倍も‥‥!
写真
もちろんぴったり均等になるはずはないんですが、
それにしても4倍も差が出るとは‥‥。
乗組員の傾向と比べても、
ちょっと差が大きすぎるな‥‥。
「実際にかぶってみたとき」と、
「ネットでショッピングしたとき」に
ここまで差が出るものなのか‥‥。
ぼくは、データをにらみ、考えました。
灰色の脳細胞を激しくはたらかせ、
ドクター・ストレンジばりに幾千の仮説を検証し、
ついに光り輝くひとつの推論に達したのです!
みなさん、ぼくは、こう思う。



ひょっとしたら、
タイトとタイトディープで迷ったとき、
「大は小を兼ねる」的な考えて、
とりあえずタイトディープ
選んじゃってない?
うーーーん、わかる!
その気持ち、わかる! 超わかる!
しかし、それは、違うかもしれないぞ!



いいですか、みなさん。
キャップというのは、
「大は小を兼ねる」みたいな
大雑把な容量の話で選ぶのではなく、
自分の頭のかたち、シルエットに、
いかに合っているかということを重視して
きちんと選ぶべきなのです。
あ、ちなみに「ファーストキャップ」は、
頭囲のサイズは全モデルすべて同じで、
それぞれアジャスターで調整もできるので、
基本的なサイズはどれも同じです。



話を戻すと、
「自分にあったタイプのキャップ」を選ぶのって、
やっぱり、なかなか難しい。
とくにオンラインで買うときは
試着ができませんからね。



そこで! 
今回のこのテキストでは、
3種類のタイプ別に、
どのかたちがどういう頭部に合っているのか?
ということを、主観を思いっきり交えながら
書いていこうと思います。
例によって長くなりそうですが、
どうぞ最後までおつき合いください。
スタンダードプラスはどういう頭の人に似合うのか?
スタンダードプラスの特長
・おでこのところに芯のある
すこし硬いパネル(布)がつかわれていて、
そこがすこし「立っている」いる



・野球帽か紅白帽かでいうと、野球帽タイプ
まず、この、主観に満ちた解説テキストの
基本的な姿勢から語らせていただく。



私は、これを読むみなさんの頭が、
一流のモデルさんみたいに
均整がとれていないと想定している。
失礼ながら、なにかしらでこぼこしてて、
ちょっと困ったりしてるくらいを想像している。



だってそりゃそうでしょう?
ぼくら一般市民は自分の頭部に
満足できてないことが前提でしょう?



というわけで、失礼な言い回しがあるかもしれないが、
失礼な言い回しがあるかもしれないと断っておいたため、
失礼な言い回しを恐れずに書いていく。
写真
まず、あなたの頭部をおおざっぱに、
「顔部分」と「頭(頭髪)部分」に分けてみよう。
そのときに、
「顔部分」の割合が大きいあなた!
あなたには
スタンダードプラスがむいているかも!
写真
正面だけでなく、横から見たときもふくめて、
「なーんか、顔の割合が大きいな」という人は、
スタンダードプラスを候補にしてください。
写真
なぜかというと、スタンダードプラスには
おでこのところに「芯のある硬いパネル」
つかわれているので、
シルエットとして補完されているのです。
イラストで描くとこんな感じです。
写真
ことわっておきますが、
ここでいう「顔の割合が大きい」は、
いわゆる「顔がデカい」とは違います。
あくまで割合の話をしています。



脱線しますが、「顔がデカい」って、
ちょっと分析が足りなすぎますよね。
それは「頭部全体が大きい」のか、
「顔の肌色の面積が広い」のか、
「顎が張っている」のか、
そのへんの要素でぜんぜん違うと思うんですよね。
あ、そういう分析的なことでいうと、
「頬骨が張っている」という人も
スタンダードプラスの補正と相性がいいと思います。



つまり、さまざまな理由で、
「顔」のバランスが強い人を、
スタンダードプラスの
「芯のあるシルエット」は
補正してくれる傾向がある。




逆に、だめな人がいるかもな、
というところもつけ加えておくと、
スタンダードプラスは、
若干「運動部っぽい」印象があります。
3つのタイプのなかでもっともスポーティ。



けれども、やや下向きのつばの角度や、
キャメルやチャコールグレーといった
中間色の採用によって、このシルエットにしては
「運動部っぽさ」をかなり軽減していると思います。



あ、ちなみに私、永田は、
このスタンダードプラスを愛用しております。
写真
タイトディープはどういう頭の人に似合うのか?
タイトディープの特長
・頭のかたちに沿うやわらかいシルエット



・通常のキャップよりも深さがある



・野球帽か紅白帽かでいうと、紅白帽タイプ
さあ、つぎはタイトディープです。
読み手の頭部はうつくしいシルエットではなく、
なんらかのマイナス点を抱えている、
という失礼な前提で語らせていただきます。



「キャップ、似合わないんですよー」という人のなかに、
髪の毛が多くて広がってて、
かぶっているうちにキャップがだんだん
上に押しやられていくタイプの人っていますよね。
絵にすると、こんな感じです。
写真
似合う、似合わない、というより、
「なんか収まりが悪い」という人。
そんなかたは
タイトディープがいいかもしれません。

もっと具体的にいえば、
キャップのアジャスターを広めにして、
バサッと上からかぶせるようにする。
ぜひ、試してみてほしいです。
もうひとつ、マイナス点から語らせていただきます。
自分の頭部のバランスを考えたとき、
スタンダードプラスのときとは真逆で、
「顔部分」よりも「頭(頭髪)部分」のほうが
割合が大きい人。
写真
もちろん、純粋に面積を比べたら、
「顔部分」のほうが大きくなるとは思いますが、
なんというか、
「生え際からつむじあたりまでの距離がある人」、
「頭部全体が細長い感じがする人」、
もっと失礼な言い方をすると、
「キャップをかぶったとき、
それが頭頂部にちょこんと乗っかってる感じ」で、
ちょっとコミカルになってしまう人。
いや、なんか、すみません。
でも、真面目に書いてますよ。
真面目に失礼なことを書いてますよ。
写真
とどめに失礼な比喩を使用させていただくなら、
キャップをかぶると、
「どんぐり帽子くん」みたいになっちゃう人、
タイトディープを試してみてください。
写真
タイトはどういう頭の人に似合うのか?
タイトの特長
・頭のかたちに沿うやわらかいシルエット



・汎用性が高く、誰にでも似合いやすい



・野球帽か紅白帽かでいうと、紅白帽タイプ
最後はタイトです。
これは、いってみれば、
いちばん「ふつう」のキャップ。
写真
ふつうだからこそ、
ファーストキャップ全体の特長である、
「しっかりと長さと幅のあるツバ」、
「中間色の落ち着き」が感じられ、
気軽に、何度もかぶるキャップとして
便利につかっていただけるのではないかと思います。
恐縮しつつ、マイナスのタイプを起点に語るなら、
「頭が小さく、つるんとした印象の人」
「キャップをかぶると子どもっぽくなる人」
と相性のよいキャップだと思いますよ。
写真
違う角度から述べるなら、
タイトを試していただきたいのは、
「これまでいくつかキャップを買ったけど、
どれも微妙にしっくりこなくて
『かぶってないキャップ』が
増えてしまう人」、
そういう方に
ぜひかぶっていただきたいです。
何度も書いているように、
キャップにかぎらず帽子というのは、
「ほんのすこしのサイズ感」や
「ちょっとした色のニュアンス」で、
かぶった印象が大きく違ってしまいます。



極端にあたまがでこぼこしているというのではなく、
「なーーんか、似合わないんだよね?」という、
漠然とした相性の悪さを感じて
キャップ迷子、キャップ旅人になってらっしゃる方、
ぜひともタイトを試していただきたいです。
写真
さて、ファーストキャップの
3つのタイプについて語ってきましたが、
色はどうなの?
私に似合うのはキャメル?
それともチャコールグレー?



これはですね、
自信を持っていわせていただきますが、
どちらの色もすごく「似合いやすい」色です!
そういう2色を選んだのです。



おそらく、どちらの色も、
あまりかぶったことのない色だと思います。
でも、この2色は、戦力になる色です。



全体的な印象をたしかめるためには、
ほぼ日の遊び心あるエンジニアたちがつくった
「キャップテスター」をぜひご活用ください。
もう、下のバナーをクリックしたら、
どういう印象か、すぐ理解できると思います!
キャップテスター
というわけで、ぼくにしては、
ぎゅっと短くまとめたつもりですが、
一般的にはたっぷり書いてしまいました。



帽子好きの人も、あまりかぶらない人も、
3種類×2色の「ファーストキャップ」を
ぜひ試していただきたいなと思っています!



神田と京都のTOBICHIでも、
できるだけ3つのタイプを試着できるように
準備しておりますので、
来店できる方はぜひ試してみてくださいね。



ファーストキャップ、9月19日(金)再入荷です。
どうぞよろしくお願いいたします!
それでは、よいキャップライフを!
2025-09-18-THU