あたたかくしてもおいしいと思いますが、
この日、道歩さんはこの料理を
「冷製」としてつくりました。
まず茄子は茶筅にします。
縦に切り込みを細く入れ、油で揚げ、
さっと熱湯にくぐらせ余分な脂を取り除いたら
冷やした出汁にどぼんと漬けて、冷やします。
揚げは八方出汁でさっと炊き、
そのまま冷まして味を含ませます。
別々にすることで、味が混ざらず個々の味を楽しめます。
冬瓜はスープのうまみを吸って美味しくなる野菜。
ということはスープが調理のポイントになります。
この日、道歩さんは、
棒棒鶏を茹でたあとの鶏スープを使いました。
生姜とゴマ油のアクセントが効いていて、
幾らでも食べられてしまいそうです。
このときは冷製でしたけれど、
あたたかくして食べてもよさそうですよね。
こういったスープ系の料理も、
深みのあるカレー皿にはよく似合いますよね。
沸騰させないようにじっくり火を通した鶏もも肉を
手でさいて、たたいてから
ざっくりと大きめに切ったきゅうりを、
ねりごまベースのタレでからめました。
花椒をきかせているので、おとなっぽい味!
盛りつけは同じく「中央を高く」です。
こういった料理は、銘々に盛るよりも、
どーん! と盛ったほうが様になりますね。
金糸瓜は「そうめんかぼちゃ」ともいわれ、
その名の通り、輪切りにして茹でると
身がほろほろとほぐれて
まるでそうめんのようになる不思議な瓜。
道歩さん、この金糸瓜の細長さを生かして、
麺のように使うことに。
長芋や茗荷、きゅうりなど
細切りにした野菜と合わせて
三杯酢でさっぱりと頂きます。
一見、冷やし中華のようですけれど、
野菜サラダなんですよ。
たっぷり振ったゴマのアクセントがきいているうえ、
アメ釉の黒がさらに美味しさを引き立てていますよね。
「ベア1号」でカレーをつくりました。
長時間煮込まなくても、
土鍋ならではのまろやかな火の通り方で、
たっぷり煮込んだような風味が出るカレーです。
おろししょうがとおろしにんにくをまず油で炒め、
そこにすりおろしたまねぎ、クミンを投入。
さらに豚肉、すりおろしたじゃがいも、
トマトを入れて、ワインでコトコト煮ます。
味は塩でととのえます。
そしてカレーの部分は「ルー」を使わず、
「カレーの恩返し」をたっぷり加えて仕上げます。
盛りつけは、これはもう、王道!
「ほんとにだいじなカレー皿」に、
炊き立てのごはんとともに盛りつけました。
(次回につづきます)