日本人が大好きなパスタ。
有名シェフがこう言います。
はじめて来たお客様を、パスタを食べた一口目から
「おいしい!」とうならせようと思ったら、
塩辛くなる寸前まで塩を効かせてごらんなさい。
お湯にもたっぷり塩を入れ、麺の中まで味入れをする。
味見をして、ちょっと過ぎたかなぁ‥‥、
と思う寸前に感動的な味があるから。
でも、自分の大切な家族にためにパスタを作るなら、
塩は控えてやさしい味に整えなさい。
最初はちょっと物足りないけど、
愛する人が自分のために作ってくれた‥‥、
と思うと物足りなさも我慢できるに違いない。
食べてるうちに、最初は気づかなかった
素材の旨みや風味に気づき、じんわりおいしくなっていく。
だから塩は控えめに‥‥って。
日本の料理はもともと「控える」コトで
味を引き出す文化があって、
それは「食べ続けることでおいしく感じる」という
もてなし精神の表れだったと思うのだけど、
そうした控えめなもてなし精神は、
押しつけがましいサービス精神の陰に隠れて息も絶え絶え。
もったいない。
サービス精神はそればかりか、
他にもいろんな方向に発揮されます。
今は本来、食べることができないモノを
食べさせてあげたい、あるいは、
ココでは本来食べることができないモノを
食べさせてあげたい‥‥、と。
様々な努力の末に、「季節外れ」や「場所違い」は、
当たり前のモノになってしまった。
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