| 糸井 | 「観光」というテーマで考えると、 人が観に来たくなるようなことをやるのが 大事なんだな、ということがわかったわけです。 それで今日、岩田さんや製作者のみなさんが 来てくださるということで、見ていただこうと 自分のクローンを作ったんです。 |
| 岩田 | クローン？ |
| 糸井 | じゃ、ちょっと見ていただきます。 ここはしげちやん、ではなく、 クローンの「しげちゃん」の家なんです。 |
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| （ギャラリーから「あの貝が怖い‥‥」の声） | |
| 糸井 | 僕が最初に「にこにこり村」で生活を始めたとき、 「しげちやん」と「や」が大きかったんですね。 で、「しげちゃん」という名前の クローンを作ったんです。 |
| 岩田 | それは最初からクローンを作るうえで 名前をつけたんですか？ |
| 糸井 | いや、単なる入力ミスです。 |
| 岩田 | （笑）。 |
| （ギャラリーから「あ、そうだったんだー」の声） | |
| 糸井 | せっかくだから、このミスを利用して クローンの「しげちゃん」を作ったわけです。 で、中に入ると‥‥。 |
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| 岩田 | あ、同じだ！ ん？ ちょっとだけ違います？ |
| 江口 | 冷蔵庫の位置がちょっとだけ違いますね。 |
| 野上 | もはや間違い探しの域ですね（笑）。 |
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| 江口 | ２階もクマの向きと位置が少し違いますね。 |
| 糸井 | 毎日ちょっとずつ買って集めて、 ここに運んでってことを夜な夜なやってましたね。 |
| 江口 | すごいサービス精神ですね。 |
| 岩田 | これ、我々に「見せる」ということが 動機だったんですよね。 |
| 糸井 | そうです。 だって「観光」に来てもらったみなさんに見せる 出し物みたいなものですよ。 |
| 岩田 | うんうん、なるほど。 |
| 糸井 | 箱庭療法っていう言葉があるけど、 「自由に用意された素材を使って 部屋を作りなさい」っていうお題が出たら、 見られて恥ずかしいものになるくらい 裸になって本気で作りたいんです。 と同時に見られるものだから、 見てる人に喜んでもらいたいという気持ちもある。 もう、これは僕の芸術、と言えますね。 |
| 江口 | うーん、作った側から言わせてもらえば もうここまで遊んでいただけたら本望ですよ。 |
| 糸井 | そう言ってもらえるとうれしいかも。 でも、作ってるときは本当楽しかったー。 「あ！ ゴムの木１本足りない。 注文しなくちゃ」みたいなことを 延々やってましたからね。 |
| 一同 | （笑）。 |
| 糸井 | 家具を始め、いろいろな要素を材料として使うと、 『どうぶつの森』で小説を１本書けるわけですよ。 「あいうえお」っていう言語は みんな同じように使っているけれど、 それを使って作り出すものはみんな違うわけですし。 あ、たとえば、この掲示板なんかも‥‥。 |
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| （ギャラリーから「うわぁ！」の声） | |
| 糸井 | 僕、この「ふふふふふ」っていうセリフを よその村に出かけていったときに 何かと言うんですよ。 |
| 岩田 | しかも575になってる。 |
| 糸井 | そうなんですよ。 あ、わかってもらえてうれしいなぁ。 まぁ、ちょっと熱っぽく語っちゃいましたが 製作者の方々に見てもらえるのが うれしくてうれしくて。 光栄です。 |
| 江口 | いえいえ。 |
| 野上 | ここまでのものは なかなか見ることができないです。 |
| 江口 | 自分が作った村、部屋を見てもらう、 っていう狙いは最初からあったんですが 「観光」という考えはなかったですね。 あと、「ほぼ日」のみなさんの遊びかたを見てると、 自分がいないときでも、 自由に遊びに来てもらえるように。 門を開けっ放しにして遊んでますよね。 |
| 糸井 | そうですね。 |
| 江口 | で、掲示板にメッセージを書いたり、 それこそ糸井さんの村に行って「きゃー、怖い」って 言いながら帰ったりしているわけですよね。 それって、このゲームを開発するにあたって、 当初に思い描いていた 「接点を持ちながら時間差で遊ぶ」っていう 遊びかたなんですね。 |
| 糸井 | はい。 |
| 江口 | ただ、現状だと電源が入ってないと 遊びにきてもらえないわけです。 そこを、電源が入っていないときはもちろん、 『マリオカート』で遊んでいるときでも 誰かが糸井さんの村に行くことができるように できないかな、とか考えていますね。 |
| 糸井 | あ、それはうれしいかもしれない。 |
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| （つづきます） | |
今回、お話をする乗組員
りか、シブヤ、おっくん、キノシタ
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私、自分の村に「うずまきちゃん」っていう子がいて その子とすごく仲よしだと思ってるんですね。 |
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うんうん。 |
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ある日、うずまきちゃんから 「街に行く洋服がない」って言われたんです。 「それならとびっきりのヤツをあげよう」と思って グレースブランドの服をあげたんです。 親友ですから、 7000ベルくらいの「純白のドレス」を あげたんですよ。 |
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高っ！ それはたいそう喜ばれたでしょ。 |
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その場で着替えてくれたんですね。 でも、「あ、グレースブランドだ！」 みたいな感じで喜ぶと思ったんですが、 とくになんにもなくふつうに 「ありがとうございます」って 言われただけだったんです。 |
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うんうん。 |
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でも、まぁ高い服だし、どうぶつたちのあいだで ウワサになるかなっていう 淡い期待を持ってたんですね。 そうしたら、数分後にうずまきちゃんが ほかのどうぶつと話してるところに遭遇して、 私の目の前で着替えちゃったんですよ。 |
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えぇー！！ |
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7000ベルが（笑） |
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純白のドレスが（笑） |
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しかも、着替えたのがみっちゃん（やまかわ）が デザインした服なんです。 |
| 一同 | あはははは！ |
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もう、がっかりしましたよ。 それにみっちゃんがデザインした服は 村で大流行してるのに 私がデザインしたのはちっとも流行らないし。 |
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デザインに関しては難しいよね。 |
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でも、そうやってお気に入りの どうぶつが村にいるのはいいですよね。 |
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そのかわり苦手などうぶつもいるんです。 ショコラっていうすっごく意地悪なネコが うちの村にいて、話すどうぶつたちすべて 「どんより」とした気持ちにさせるから お仕置きとして、ショコラの周りを 全部穴掘って動けなくしたりしました（笑）。 |
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ひどい（笑）。 |
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でも、ショコラにそれをやっても 何も影響なくて、けっきょく役所に言いつけました。 |
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それで態度が変わるんですか？ |
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いまではだいぶ丸くなりましたよ。 最初のころなんか、家に行ったとき 「ノンアポで来るとはいい度胸ね」とか言われて 「カチン」ときましたもん。 |
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それはなんかスゴイですね。 |
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もうすでに２ヶ月もプレイしてたなんてね。 あっとういう間だったよね。 |
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そういえば、糸井さんから 「呪いのおきあがりこぼし」と 「悪魔の人形」は届きました？ |
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ううん、届いてない。 |
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そうですね、届いてないです。 |
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会社でやってる「あら☆すか村」には 届いてないみたいですね。 |
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うちにはどっちも届いてましたよ。 |
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あ、来てたんだ。 |
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みんな怖がってたけど、 私、部屋をピンク一色にしてたから 「おきあがりこぼし」は「ふつうに馴染むな」 と思って部屋に飾ってあります。 |
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ふつうにかわいい家具として？ |
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そう。 で、「悪魔の人形」のほうは、 赤いので、風水に利用してます。 |
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| 一同 | どっちもめちゃくちゃ活用してる！ |
| （りか、シブヤ、おっくん、キノシタ編は終わりです） |
| 2009-04-15-WED |
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