

| ── | 「みみずいずる」ですよ(笑)。 ![]() |
| ギャー。 |
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| ── | そんな七十二候もあるなんて。 |
| アプリに蚯蚓の絵を載せているんですが 「やめてほしい」って。 |
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| ── | 大人計画に入って 「みみず いずる」 って名前にしてもらうのはどうでしょう。 |
| それで大人計画に入れるんだったらなあ。 や、でも才能がないからな。 でも蚯蚓は大事ですよね。 蚯蚓がいなくちゃ。 |
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| ── | 最近って くだらないウエブニュースって まわってくるじゃないですか。 |
| はいはい。 |
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| ── | あれでね、ゼリーの素を、 折れ曲がるストローで作ると、 蚯蚓そっくりになるっていうのがありました。 |
| やだー。 ああ、そっか、蛇腹のところがね。 |
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| ああー。 |
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| ── | ものすっごい気持ち悪いの。 料理好きとしては、 一回やるべきか、やらざるべきか(笑)。 |
| 確かに、こどもが喜ぶような 虫の形のグミ菓子ってありますよね。 |
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| ああ、ありますね。 |
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| ── | ま、虫食はもともと 別にゲテモノ食いではないはずなんです。 タンパク源として食べる地域、ありますからね。 |
| そうですよ。 |
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| 漢方薬でもありますよね。解熱剤。 |
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| うん。 |
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| 蚯蚓。確か「地竜」(じりゅう)。 血栓を溶かすんだそうですよ。 |
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| 蚯蚓、役に立ちますね。 そんなに嫌っちゃいけませんね。 |
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| ── | さて、そんな季節の旬の魚にまいりましょう。 「黍魚子(きびなご)」。 またきれいな魚が。 |
| 光り具合がいいですよね。 |
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| ── | 足がはやいんですよね、黍魚子。 |
| 岡山の「ままかり」って 黍魚子でしたっけ? |
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| ── | え? そうなんですか!? |
| 確かそうじゃなかったかなあ。 |
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| ままかりって、 ご飯がおいしくて足りなくなるから。 |
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| そうです。ままを借りるって。 |
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| ── | 調べてみましょう‥‥うーん。 ままかりは、「サッパ」。 黍魚子と同じニシン目ニシン科ですが、 どうやら‥‥ちがうみたいです。 |
| 違いましたね、失礼しました。 |
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| ── | 黍魚子は「暖かい海で獲れる鰯の一種」。 「ハマイワシ、ハマゴ、 ハマゴイ、キミナゴ、カナギ、スルル」 などと呼ばれているようです。 広い地域で獲れるから いろんな名前があるわけですね。 |
| 回数食べないですものね。 あんまり。 |
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| ── | 「黍魚子だよー」って言われて 「わーい!」って喜んだ記憶は、ないですね。 さて、旬の野菜は「アスパラガス」! |
| うまいですよね! |
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| ── | アスパラガス~。 |
| ホワイトアスパラガスも並んでいますね。 そろそろ食べていますもんね。 最近、ホワイトも国産がね。 |
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| ── | 高いんですよう! |
| 高いですよね。 北海道産を、朝穫れたやつを 飛行機で送ってくれるところがあって。 それはもう本当にうまいですよ。 |
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| おいしいでしょうね~~。 |
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| 生でかじることができるんですよ! |
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| とれたてだから! |
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| ヨーロッパの人はね、 やたらめったらアスパラガス食べますね。 |
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| 愛してますよね~。 |
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| ── | 特にホワイトアスパラ。 |
| 昔は缶詰の印象ばかりがありましたけどね。 |
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| 大好きでしたよ、あれ。 |
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| ── | ぼくも好きです。 |
| あ、そうでした?! あまりいい印象がなくて。 |
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| ── | あの、独特の香りですかね。 ホワイトアスパラは、 10分くらい蒸すと缶詰みたいな香りが出ますよ。 |
| それが苦手だったんです。 大人になって克服しました。 |
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| 「克服」(笑)。 |
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| ── | そして、お。 「アーティチョーク」。 |
| モダンなものがいっぱい。 |
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| ── | わたくし、まさしく去年ですよ。 初めて自分で料理して食べました。 たいへんたいへん。 |
| え、丸ごと買ったんですか。 |
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| ── | はい。買いました。 |
| あらあらあらあら。 大変だこれ。 |
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| ── | すっごい面倒くさいんですよ。 |
| けっこう食べない部分が 多いんじゃないですか。 |
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| ── | 食べない部分、多いです。 これを初めて知ったのは 伊丹十三さんのエッセイです。 たしか『ヨーロッパ退屈日記』。 絵が描いてありました。 |
| うんうんうん。 |
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| 日本の産地ってどこなんですかねえ。 |
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| わりとあちこちで栽培されているみたいですね。 好きな方が作ってらっしゃる、 特殊野菜みたいな状況。 |
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| ── | 上手に作れば レストランの需要はあるでしょうね。 |
| そうですね。 あと、欧米の人は 家で使うのかなと思うのは、 ナショナル麻布とか ああいう輸入マーケットには 置いてますものね。 |
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| ── | そうですね。 百合根にちょっと似てるんですよ。 |
| あくがあります? けっこう。 |
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| ── | あります。手袋したほうがいい。 |
| 下ごしらえがとても大変そう。 |
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| ── | ややこしくて、覚えられなかったです。 どこの部分を切って、毛をむしって、 どうしてこうしてみたいな。 |
| なんと日本伝来は江戸時代! オランダから来たそうですが、 和名を「朝鮮あざみ」というそうです。 |
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| ── | 観賞用ですかね。 アスパラも江戸時代は観賞用だったそうですし。 |
| あざみの花みたいな。 飾っておいてもよさそうですものね。 |
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| ── | しかし今回は、いまひとつ日本的な 季節感がありませんでしたね。 アスパラとアーティチョーク、 しかも蚯蚓ですしね。 なかなかおもしろいですね 次回は「竹笋生(たけのこ しょうず)」。 5月15日にお会いしましょう。 ありがとうございました。 |
| 2013-05-10-FRI |