読んでいて、なにか、
いつも読む恋の思い出とは
違うなと感じたのですが、
この投稿、視点が未来にあるのですね。
過去の恋の思い出をいま思い返すのではなく、
いまの(そうなりつつある)恋の思い出を
未来の自分の視点から振り返っている。
それは、いずれいまの関係が終わってしまうことが
どうしても避けられないことだから。
「それでも私たちの恋は!」と
盲目的に信じられる年齢を過ぎた大人だからこそ、
不可避な未来にあらかじめ身構えてしまう。
それが、なんとも
「大人っぽい切なさ」を感じさせる一方で、
その「終わることが前提の関係」を、
すっぱりあきらめるどころか
それこそ若い頃の恋と同じように
「ままならぬと知りつつ進めざるを得ない」
というあたりが、生々しく、
より本質的な恋を感じさせました。
理屈で避けられる関係なら
恋とは呼べないのかもね。