いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

ほとんど思い出すこともなくなった頃、
中学の同窓会で30年ぶりに再会しました。
(投稿者・みん)
『恋の季節』
 ピンキーとキラーズ

 1968年(昭和43年)
 

My恋歌ポイント

 夜明けのコーヒー
 ふたりで飲もうと
 あの人が云った

その彼は物心ついたときからそばにいた
いわゆる幼馴染ってやつでした。
家が隣同士で、一緒にご飯を食べたり、
お風呂にはいったり、
まるで兄妹のように育ちました。
幼稚園の行き帰りには手をつないで
意味も分からないまま大声で合唱したものです。

そんな彼とも成長して別々の高校に進学したり、
私が引越したりしてだんだんと疎遠になり、
就職や結婚など親を通して様子を聞く程度で、
ほとんど思い出すこともなくなった頃、
中学の同窓会で30年ぶりに再会しました。
不思議なもので会った途端、
お互い、花火・魚釣り・
かくれんぼなんかしていた
あの頃の呼び名で呼び合ってました。
1時間もたつとそばにいた男子から
「お前ら長年連れ添った夫婦みたいだな」
なんていわれたりして。

その彼に「僕の原点は○○ちゃんだからね」
って言われちょっぴりうれしくなりました。
あのままずっと一緒にいたら
夜明けのコーヒー飲む仲になってたのかな?
なんて思いながら
愛する主人と子供たちの待つ我が家に帰りました。

わぁ懐かしーっ!
よっちゃん(私)2歳ですよ。
なのにもうほんとに鮮烈に覚えていて
いまも唄えるピンキーとキラーズ。
ちょっとハスキーな声のピンキー(今陽子)が
山高帽にパンタロンの男装姿で
4人のおじさん(お兄さん)の
バックコーラス、キラーズを従えて
さっそうと唄ったんですよー。
「夜明けのコーヒー」の意味なんか
さっぱりわかっちゃいませんでしたが、
商店街の子供たちもみんな
これ唄ってました。
そう、(みん)さんたちのように。

同窓会の話って
「やけぼっくい」みたいな方向に流れがちですが
これは、さわやか!
なんか、じんわりと、いいなあ。
久しぶりに地元に帰って
むかしのあだ名で呼ばれたくなりました。

ここのところ、
なかなか重厚なお話が続いてましたから、
微笑ましい投稿がうれしいですね。
いえ、こってりした話も大歓迎ですけど。

ぼくは、子どものころに
引っ越しをくり返していたので、
「幼なじみ」という存在が
いまいち、ぴんと来ないのですが、
こういう感じで当時の気持ちに
きゅっと戻れるのはいいですね。

そして、『恋の季節』といえば、
コーラスとのかけ合いでしょう。
具体的には、
「♪わっすれられないのぉ」のあとの
「♪わすれられないのー」でしょう。
それはもう、セットです。
「♪ぼくのせんせいはー」と
「♪フィーバー」がセットであるように。
「♪しっずかなこっはんの」と
「♪しっずかなこっはんの」がセットであるように。
いや、それはちょっと違うか。

ちゃーくん(私の昔のあだな)は、6歳ですよ。
当時みんながこの曲を
マネして歌っていた記憶がありありと残っています。

ピンキーとキラーズは、なにしろ、いでたちが!
たいへんキャッチーでした。
山高帽にパンタロン、
たしかステッキも持って歌ってましたよね?

「夜明けのコーヒーを一緒に飲む」
という言いまわしは
すっかり死語になりましたけれど、
昔の大人たちはほんとに口にしてたんですよ。
その言葉が意味するところを
徐々にうすぼんやりと理解していく自分を振り返ると、
ちょっとおもしろいものがあります。
「あっ、夜明けのコーヒーってそういうことか!」
となったのは中2くらいのことでした。
そういうことって、
ゆっくりわかったり、急にわかったり、するんですよねー。

そしてぼくも、引っ越しの多かった転校族。
(みん)さんのような、
「おさななじみの異性」とのエピソードは
体験できることではないので、うらやましいです。

ついでのように付け加えますが、
「キラーズ」って、思えばすごい名前だなぁ。

やっちゃん(永田さん)とあーこちゃん(私)は
1968年はゼロ歳児、新生児!
(または胎内)
ピンキーとキラーズは
パンタロンとか、履いてたんですね。
知らなかったなぁ。
でも歌は、もちろん歌えます。
コーラスもできます。

(みん)さん。
幼なじみは、友情とか恋愛感情を超えた
ふしぎな存在ですね。
私は地元密着型の子ども時代を過ごしましたので、
(みん)さんの彼と似た幼なじみがいます!
私が先に、大学進学のために東京に出て、
彼は4年後に就職で東京に出てきました。
ひさしぶりに会って、青山の喫茶店で話して、
昔やっていたように、
お互いのケーキやら飲みものを交換しました。
あれは兄とでもやらないなぁ、と自分で思います。
元気かなぁ。
いま会ってもやっぱり
昔の呼び名で呼んじゃうなぁ。

それではまた。次は土曜日に!

2012-02-01-WED

最新のページへ
感想をおくる ツイートする ほぼ日ホームへ
(C) HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN