ぼくは、撮りたいターゲットによって、
大まかにカメラセットを使い分けています。
粘菌のような小さなものを撮影するなら、
OM SYSTEM(旧オリンパス)を。
森の全景を狙いたいようなときは、ニコンを。
登山や、森の中をぐいぐい歩き回るときは、
システムが軽くて小さい OM SYSTEMを。
悪天や時間帯によって薄暗いときや、
一か所にじっくり腰を落ち着けて撮影する場合は、
映像素子がより大きなニコンを。
なぜ、OM SYSTEM はローマ字で、
ニコンはカタカナで書いているかというと、
オウエム(オーエム?)システムって、
カタカナで書くと、なんか締まりがないから(笑)。
(OM SYSTEMのウェブサイトでもローマ字表記!)
この日の機材は、OM SYSTEM。
いつも訪れている場所の奥へ行くべく、
森の中をがしがし歩くつもりだから。
車を停めて、長靴にはきかえ、
全身に虫除けスプレーをかけまくって、
おまけに北見産のハッカスプレーもかけて、
カメラを左肩に、クマスプレーと鈴のセットを右肩に、
それぞれ襷掛けにして、
やや小さめのバックパックを背負って、いざ、出発!
阿寒の森の爽やかさをもってしても、
真夏の気温は耐え難く、10分も歩かないうちに、
全身から汗が吹き出します。
なんせ、虫除けのために、長袖長ズボンだから……。
てくてく歩くうちに、朽ちた広葉樹の倒木に、
ひょろひょろのきのこ、にょきにょき、にょき。
そのきのこ、ツノフノリタケは、
夏から秋にかけて、広葉樹、針葉樹の朽木に、
散生〜群生します。
複数の束状となることも。
円筒状、つの状で、ときに、
基部や上部で二又に分岐します。
先っぽは、丸かったり、尖っていたり。
淡黄色〜橙黄色で、高さは2cm以下。
硬いゼラチン質〜ニカワ状軟骨質。
食不適。
小さいし、硬いし、
きのこっぽくないような変な形だし、
決して食べようなどとは考えず、
まあ、じっくり見るに留めましょう。
こんな形をしていても、
キクラゲの仲間なんです。
この日は、独りだったので、
小さな沢を遡りつつ、同じ沢を戻り、
2時間くらい、森を新規開拓しました。
それにしても、エゾシカのフンが多いこと。
きのこファンとしては、シカのフンから、
小さな可愛らしいきのこが発生するのを、
心待ちにしているわけですが、
環境的に、エゾシカがどんどん増えるのは、
あまり好ましいことではありません。