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ここまでくれば、できたも同然です。
じゃあ、火をとめてください。
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はい(とめる)。
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ルーを入れましょう。
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入れましょう(箱をあける)。
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(箱をあける)これ、ぜんぶ入れちゃいましょう。
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とかしながら入れる。
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そう。
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‥‥よいしょ。
ぜんぶ入れました。
かきまぜますね。
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ジャガイモをつぶさないよう、ゆっくりね。
というか、もう、あまりまぜなくても、
とろとろになるから。
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わかりました(混ぜる手をとめる)。
やりすぎないほうがよさそうですね。
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うん。
なんでかわかんないんだけど、
カレーって、手をぬいちゃったときのほうが、
うまくできたりするんですよ。
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なんででしょうね?
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なんでだろう、
情熱がべたつくのかな、一所懸命すぎると。
‥‥じゃあ、ここで、
炒めたスパイスも合わせます。
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ぜんぶ入れました。
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ぜーんぶ入れました。
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かーなりスパイシーですよー。
ここも、ゆっくりとまぜます。
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わお! うおう! うわああおう!
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香りが、ぶわあっと。
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ここで味をみます。
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はい‥‥。
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‥‥いかがでしょう。
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ふむ‥‥。
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あのね‥‥カレールーが足りない。
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そうですか、ルーがすくなかった。
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水が多すぎたかな‥‥。
みんなに食わせたくて量を増やしたからね。
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ひとっ走りして、
カレールーを買ってきましょうか。
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いやいや、買ってこなくてもいいです。
足りないならば、ここから考えるさ。
微調整に入りましょう。
まずは醤油の隠し味で‥‥。
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ウスターソースは、ここに。
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ありがとうございます、それも入れます。
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隠し味は、隠さないとね‥‥。
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さて、これでどうだ‥‥。
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‥‥なるほど。
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よし、よし、よし‥‥。
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‥‥どうです?
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だいたい、オーケーだと思います。
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オーケーですか。
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あとは最後に、ぼくはみんなをこう、
外に出してですね、
ないしょでやることがあります。
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‥‥え?
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出ていってもらえますか。
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‥‥このキッチンから?
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はい。
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全員?
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ぼくをひとりにしてください。
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その‥‥ひとりでやることは、秘密。
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ええ。
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ということは、つくりかたの途中に
「秘密」という部分がある、
そんなレシピになってしまいます。
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いたしかたないです。
そもそも、ずっとデタラメですから、
レシピと言えるものはできないでしょう。
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たしかにそうかもしれませんが‥‥。
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はい、じゃあみんな、出てって出てってー。
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えー! ほんとに、ほんとなんですね?
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はいはいー、カメラも出てって。
ぼくが「もういいよ」って言うまで、
ぜったい入ってきちゃだめです。
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わ、わかりました(退室)。
‥‥ひゃー、すごいなこれは。
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まさかの展開。
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つくりかたの一部が、秘密。
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カレーの仕上げは、なんと密室で行われます‥‥。
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(いったい、密室の中でなにを‥‥?
最終回へとつづきます) |