ほぼ日刊イトイ新聞 - イタリアンマンマの直伝レシピ


	2020/02/09

レシピその360
ザクロのリゾット～青空市場のボランティア。～

毎週土曜日に近所で青空市場が開かれます。
日用雑貨、洋服、下着、園芸品、
野菜や肉、魚、チーズなど新鮮な物が買えて、
いろいろな用事がいっぺんにすみますので、
欠かさずに行きます。

△季節の物が並ぶ店先。

△青空市場の最終地点にかかげられたポスター。

ポスターを見ていると声がかかりました。
「お野菜、果物はどうですか？
　ご自由にお持ち帰りください」
簡素なテーブルの上に、
青空市場に参加している店から寄付された
野菜や果物が置かれていています。
売れ残ったものを店主が捨てる前に
ボランティアがまわって集めたもので、
希望者に無料で配給されています。

△ボランティアたちは、
青空市場の終了時間前に
運搬車でまわって、
生鮮食料品の寄付を募ります。

△集められた物は選別されてきれいに掃除もされます。
私たちのボランティアグループの
アントニア（左）は私たちの活動に
使える野菜をもらっていました。

△市場に来た御婦人と話す
ボランティアのロゼッラさん（左）。
「会話をしながら気持ちを交わす」
これも活動の大切な目的のひとつ。

△このボランティア活動は、
ミラノの４つの青空市場で行われています。
地区の教会のボランティアのメンバーと
３つのグループが支えています。

売り物としての価値はないけど、
まだまだ使える物や、
捨てられてしまう物をまた活かす。
この循環を支えるボアンティア活動です。
「もったいない精神」は物を、
そして、人も救うのでは、と改めて思います。
活動をする彼らの姿を見て、
彼らの気持を疎かにしてはいけないと、
自分の日常の緩みを思い出し、
心の中に刻み込みました。

さて、そろそろバレンタインデーですね。
今年はこんなリゾットをふたりでいかがですか？
ザクロのリゾットです。

ザクロのリゾット

■材料（２人分）

ザクロジュース：200cc
ザクロの実（飾り用）：少々
米：150g（今回はVialone Nanoを使用）
タマネギ：みじん切りを大さじ１
パルミジャーノクリーム：大さじ２（レシピ356）
EVオリーブオイル：大さじ２
塩、粗挽きコショウ：適量

☆下準備

・ザクロジュースを作る。
半分に切ってボールの水の中で実を取る。

・浮いた皮を取り除く。

・実だけを袋に入れて棒などで潰す。

・ザルに移してヘラや手などで潰す。

・タマネギは微塵切りにする。

・お湯を沸かす。

■作り方

（１）鍋にEVオリーブオイルと
タマネギを入れて炒める。

（２）タマネギがしんなりしてきたら
米を入れて数分炒める。

（３）米がたっぷり隠れるくらい
湯を入れて煮始める。
水分がなくなったら湯を足しながら煮る。

（４）ザクロジュース80ccを
小鍋で煮詰める。

（５）米が８分目煮えたところで
残りのザクロジュースを
電子レンジで人肌に温めて入れる。

（６）全体を混ぜて
アルデンテ少し前まで煮込む。

（７）パルミジャーノクリームを入れる。

（８）良くかき混ぜ、火を止める。

（９）味見して塩と
粗挽きコショウで味を整える。

盛り付けましょう。
リゾットをお皿にもり、
ザクロの実と
煮詰めたザクロジュースを少しかけ、
粗挽き胡椒をかけます。

はい出来上がりです。
甘酸っぱいザクロの味に
ピリッとした粗挽きコショウが
味を引き締めます。
楽しい味をお楽しみ下さいませ。
Buon appetito！