日本のみなさん、
2010年あけましておめでとう!!
さてさてイタリアのサッカーにも時は流れ、
旧年は過ぎて新しい年の新しい展開が‥‥と
期待したいところですが、
どうもお定まりの監督交代や、
いつも通りの論争の中で、
伝統的なカルチョ・メルカートは
「新年」を迎えたようです。
まるで、太陽のもとには
何も新しいものは無いかのように。
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マンチーニ、マンチェスターに。 |
本年最初に交代させられた監督は、
アタランタBCのアントニオ・コンテです。
今シーズンでは8人目で、
クリスマスの少し前には、
ロベルト・マンチーニが
マンチェスター・シティFCと契約しています。
彼はインテルを3回のカンピオナート優勝と、
イタリア杯とスーパーカップ、
それぞれ2回の優勝に導いた監督です。
マンチェスター・シティFCは
英国プレミアリーグのチームで、
昨年は世界有数の富豪たちの
アブダビ・ユナイテッドグループに
買収されています。
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ロベルト・マンチーニは
2008年からどこの監督もしていませんでしたが、
その間、いくつかのチームからの要請を受けながらも、
価値ある大規模なサッカーに戻る
良いチャンスを待っていたのです。
次期W杯南アフリカ大会のために、
日本代表を監督するという噂まで
流れたこともありました。
彼はこう説明しています
「日本代表が予選を通過したのち、
監督を変えることもあり得ると知り、
ぼくも意欲的にそのことを考えました。
もし実現していたら、
素晴らしい経験になったでしょうが、
その後、南アフリカ大会の予選を
勝ち抜いた監督を信頼することになったようで、
話はそこで終わりました。
日本のこの判断は正しいと思います。
でも、本当のところ、ぼくに要請があったら、
情熱を持って受けたことでしょう」と。
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マンチェスター・シティFCは彼に2013年までの
豪華な契約を提供し、
彼はもう日本代表のことは考えていませんが、
将来のことは誰にも分かりません。
数年先の日本代表の監督ベンチに‥‥、
なんていうことも、あるかもしれませんよ。
さて、1月6日、
カンピオナート再開の試合のひとつである
インテル対キエーヴォ戦で、
早くも事故が起こりました。
インテルのクリスチャン・キブーが、
キエーヴォのペリッシエール選手と
ぶつかって負傷、
頭蓋骨の手術を受けたのです。
この、選手生命をおびやかす大事故に、
イタリア中の誰もが
悲劇的なことにならないことを祈り、
手術はうまく行きましたが、
サッカー選手としての将来には
疑問が残る状態になっています。
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この試合では、
バロテッリ選手がキエーヴォの観衆から
肌の色のことで侮辱されたということも、
論争を呼びました。
バロテッリは試合直後にテレビで
「ぼくがこの競技場に来るごとに、
不快感が増します」と言い、
この発言が論争の炎に
さらなる油を注ぎました。
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キエーヴォが位置している、
ヴェローナの市長は、
こう、テレビで応戦しました。
「バロテッリは未熟です。
彼はロミオとジュリエットの街に
敬意を払うべきです」と。
この発言も論争をふくらませました。
というのも、この市長自身が
以前に人種差別的行動で
訴えられたことがあるのですから
しかたありません。
バロテッリの肌の色についての
人種差別的言動も、
年を越してなお続いているようです。
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▲「がんばれキブー!」
→頭に酷い打撃:割れ目と血腫の手術をうけた
→バロテッリはゴールを入れ、そして告発:ヴェローナの観衆は不快だ
その他、メルカートの小さな動きとしては、
インテルのヴィエイラが
マンチェスター・シティFCに移籍し、
そのインテルはSSラツィオから
アタッカーのパンデフを買いました。
そしてフィオレンティーナが
ウディネーゼからディフェンダーの
フェリペを買っています。
ベッカムがミラノに戻ったことで
ファッションデザイナーたちは大喜びです。
モンテナポレオーネ通りの高級ブティックで、
彼の妻であるヴィットリアがさっそく
100万ユーロの買い物をしたようですし。
経済恐慌は忘れ去られたのでしょうか。
全てが元のまんまです。
これでは
「新年おめでとう」ではなくて
「古い年おめでとう」と
言っているみたいですね。